■ ヘッドホン・イヤホン測定系 使用機材と構成(2015年1月~)

[音圧周波数特性 測定系]


Fig.1 Sound Pressure Level Measurement System

音圧特性はARTA SoftwareのSTEPSというソフトを使用します。 マルチメーターで電圧を測定し,1mW相当の入力(1kHz)になるようにヘッドホンアンプのボリュームを調整します。

使用したヘッドホンアンプGRACE DESIGN m902の出力インピーダンスは約1.23Ωです。

測定用のマイクには定評のあるPanasonic WM-61Aを使用します。 データシート上の平坦な帯域は20Hz-16,000Hzですが,20,000Hzくらいまでの音圧も拾っています(平坦かどうかはわかりませんが)。 ヘッドホン測定用マイク治具をFig.2に示します。


Fig.2 ヘッドホン測定治具

このマイクは通常はプラグインパワー方式で使いますが,今回はこのマイクをファンタム電源で使用できるように改造および回路の追加を行ったものを使用しました。 これは「ShinさんのPA工作室」で製作されている「ファンタム式パナ改マイク fetII」というマイクからマイクカプセルを取り外し, WM-61Aを裸の状態のままにしたものをカスタムで製作していただいたものです(Shinさん,有り難うございました)。 これを自作治具に取り付けました。 お陰様で測定系全体をシンプルにし,信頼性を上げることが出来ました。

この治具をテーブルの端に設置し,Fig.3のように治具とテーブルとを挟み込むようにヘッドホンを装着し,片方ずつ測定します。


Fig.3 測定例1(Sennheiser Amperior)

本来であれば,IEC規格に沿った人工耳やカプラーを使うのが望ましいのですが,個人で入手できるようなものではありませんので, ヘッドホンの場合はFig.4のような簡易的にIEC60318-1規格の人工耳に似せたアダプター(カプラー)を使って測定しています。


Fig.4 IEC60318-1人工耳に似せたアダプター

アダプターは,『のりパネ』という厚さ7mmの発泡スチロールボードを加工して作成しています。

なお,測定は上記のアダプターを付けた状態と,Fig.5のようにアダプターを外した状態で測定し,その両方の結果を示します。 また,ヘッドホンの形状によっては,Fig.6の従来使用していたアダプターを使用して測定することもあるかもしれません。


Fig.5 アダプターを外した状態

Fig.6 2015年1月以前に使用していたアダプター

次にカナル型イヤホンの測定治具をFig.7に示します。


Fig.7 カナル型イヤホン測定治具

内径7mmのシリコンチューブを使っています。マイクの先端からチューブの端までの長さを21mmにしています。 このシリコンチューブにカナル型イヤホンのイヤーチップの先端をFig.7のように挿入して測定します。


Fig.7 測定例2(audio-technica ATH-CK9)

<参考記事>
好録音探求: ヘッドホン測定治具の製作 (2014/01/11)
好録音探求: ヘッドホンの測定で人工耳アダプターを製作して試す (2014/01/20)
好録音探求: カナル型イヤホンの特性測定を試みる (2014/02/08)
好録音探求: ヘッドホンの測定で使用する人工耳アダプターを改良しました (2015/01/28)

[インピーダンス特性測定系]


Fig.8 Impedance Measurement System

インピーダンス特性はARTA SoftwareのLIMPというソフトを使用します。 100Ωの抵抗を直列に接続し,その両端の電圧が測れるようにオーディオI/FのLINE INに入力します。

<参考記事>
好録音探求: ARTA Softwareを使ったヘッドホンのインピーダンス特性の測定 (2014/01/26)

(記2015/01/27)