■ AKG K550

[周波数特性グラフ]


■SPL ■SPL[1] ■2nd D ■3rd D ■Impedance ■Impedance[2]
[1]人工耳アダプターなし / [2]非装着状態 / 測定環境
Fig. AKG Frequency Response

[仕様]

形式   オーバーヘッド(アラウンドイヤー)型 密閉・ダイナミック型
周波数帯域12Hz~28,000Hz
インピーダンス32Ω
音圧レベル94dB/mW
ケーブル・プラグ3.0m 片出し, 3.5mm+6.3mmアダプタ ストレート
備考 2011年発売
メーカーサイトAmazon.co.jp

[レビュー]

beyerdynamic T90 Jubileeはさんざん試聴して納得した後の購入でしたが, このK550は試聴せずWeb上の様々なレビューだけを頼りに購入しました。 ほとんど博打で購入したものです(^^;。

音質ですが,軽いドンシャリの傾向はありますが,ほぼフラットに感じられます。 低域の量感はそれほどありませんが,締まっています。 全体のバランスとして重心が低めなのですが,強調はされていないので,低域の量感を求めない私にはちょうど良いです。 密閉型ですが,こもった感じや箱鳴り感はほとんどなく,高域のヌケもまずまず良好です。 中域にわずかなクセを感じるものの,それ以外のクセは少ないと思います。 音の広がり感も良好,左右の分離もかなり良いです。

周波数特性を見ると6kHzから10kHzあたりの音圧がかなり高いのですが, うるさいということはなく,輪郭のくっきりした音像や解像感の高さ,ヌケの良さに貢献しているのではないかと思います。 バランスが悪そうに見えますが,聴感上は好ましく聴こえます。 うるさくなりがちな2kHzから5kHzの音圧が若干弱く,それ以上の高域のレベルが高いというのは, 私の好きな周波数バランスのパターンですね。

装着感ですが,ハウジング全体の口径は大きいものの,イヤーパッドの開口の大きさは意外に小さく, またスポンジが柔らかく厚みも少し薄めなので,アラウンドイヤーながら耳が当たるので,それほど快適ではありません。 ベストポジションはピンポイントで,この場所を見つけるまで落ち着きません。 側圧は弱めなので装着は比較的楽です。 ピンポイントのポジションが見つかれば長時間でも大丈夫だと思います。 ヘアバンドの調節は,目盛りが付いているのでベストポジションの値を覚えておけば良く,これは助かります。

製品の質感もまずまずで,造りもしっかりしています。 AKGロゴの入ったプラグもしっかりしていて良いと思います。 ケーブルはやや癖が取れにくいのが今ひとつですが,柔軟性はあるので取り扱いは問題ありません。

装着が楽な密閉型が欲しかった,という目的は果たせたかなと思いますが, 音質についてはもう少し聴き込んでみて必要があれば再レビューしたいと思います。

ところで,私はこのモデルをAmazon.co.jpでおよそ\13,500くらいで購入しました。 今見ると(2015年2月現在)\26,300!ほぼ倍の価格です... 急に高くなりましたね... 驚きました。安く買えた私は幸運でした。

(記2015/02/07)