近現代史

大東亜および太平洋戦争(15年戦争)を避けられなかった近現代史のことを参考図書を通じて考えてみます。

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1 近現代史をどう見るか−司馬史観を問う

中村 政則(なかむら まさのり)著
1997.5 (岩波書店)

 司馬遼太郎は国民作家であり、日本人の歴史意識の形成に彼ほど大きな影響をあたえた作家はいない。日本近現代史をとらえる際に、欠くことのできないテーマをいくつか取り上げ、その中で司馬史観の問題点を指摘する。
太平洋戦史の読み方
2 太平洋戦争史の読み方

奥宮 正武(おくみや まさたけ)著
1993.3 (東洋経済新報社)

 太平洋戦争の戦記としては「戦史叢書」がもっとも信用されるが、この戦史は必ずしも戦争の全貌を伝えていない。
 本書では戦史を読む際に参考となる予備知識を述べ、戦史叢書中、戦争の大きな流れに対応する海軍関係を、年代順に取り上げて読み方についての著者の私見を述べ、さらに野中郁次郎氏ほかが執筆した「失敗の本質」を取り上げて、その読み方についての述べている。
3 アメリカの鏡・日本

ヘレン・ミアーズ著
伊藤 延司 訳
1995.5.31 (発行 (株)アイネックス)

1.パールハーバーは青天の霹靂ではなかった。アメリカは、さしたる被害なしに日本に第一撃を仕掛けるように画策した。
2.原爆投下は必要なかった。それは日本に対して使ったのではなく、ソ連との政治戦争で使用したのだ。
本-昭和史の論点 4 昭和史の論点

坂本多加雄 秦郁彦 半藤一利 保阪正康共著
2000.3.20(文春新書 092)

 国を鎖していた小さな国が、急速な近代化をなしとげ、しまいには世界の「一等国」を自任するまでになった。しかし東亜の風雲はおさまらず、軍部は独走し、複雑な国際情勢の中で、ついに未曾有の大戦争に突入していく。昭和日本はどこで誤ったのか? 戦争以外の進路はなかったか? ワシントン体制から満州事変、二・二六事件、廬溝橋事件を経て、太平洋戦争、敗戦に至る過程を、昭和史研究の第一人者たちが、片寄った史観にとらわれることなく、徹底的に討論検証する。比較的に中立的な4人による対談なので読みやすい。
「太平洋戦争の起源」表紙 5 太平洋戦争の起源

入江 昭著、篠原初枝訳
1991.11.8([財]東京大学出版会発行

 現代の日本、そして1990年代の日本の外交を考えるにあたっても、太平洋戦争に至る道は示唆に富んでいるのではないか。再びあのような悲劇を繰り返さないためにも、日本の指導者が国際社会に対しどのような態度でのぞみ、どのような点で失敗、挫折し、あるいは誤りを犯したかを学ぶ必要がある。
本(戦う石橋湛山) 6 戦う石橋湛山 昭和史に異彩を放つ屈服なき言論

半藤一利著
1995.7.27(東洋経済新報社発行)

 「小国主義」として知られる石橋湛山の論説を時代背景とともに解説している。大正から昭和にかけて、今日の日本を予見する石橋氏の先見性が偲ばれる。彼の壮烈なる言論戦を、変節し戦争を煽った大新聞との対比で描き出す。
本(父庸蔵の語り草) 7 父庸蔵の語り草

雨宮広和編著
2000.6(自費出版)

 NMCメンバーの雨宮広和氏(「食文化に親しむ会」リーダー)が父君庸蔵氏(元中央公論編集長、読売新聞科学部長)を偲び、2.26事件などを中心に庸蔵氏の日記をまとめたもの。近現代史上節目となる日をジャーナリストの目を通して鋭く記録している。
8雪はよごれていた

澤地久枝著
1988.3.20(日本放送出版協会)

 昭和史の謎 二・二六事件最後の秘録で 「昭和」という時代に、実際におきた事件の「消された部分」を取り上げている。特設軍法会議(一審即決、非公開、弁護人なし)の主席検察官匂坂春平の未発表資料にもとづいている。 
9 日本の戦争

田原総一朗著
2000.11.20(株式会社 小学館)

 なぜ、戦いに踏み切ったか? 「日清・日露戦争」「満州事変」そして「大東亜戦争」・・・
明治維新で国家を建設し、やがて、あえて「負ける戦争」に突入していった日本近代の「謎」を解く鍵はここにある。

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[Last updated 9/29/2001]