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iukei建築計画システム

壱 アプローチ
弐 冷水茶
参 初めての
    茶道具
四 泡
五 棗
六 「乱」
七 中置き
     点前
八 初釜
九 桑の小卓
   (こじょく)
十 はこび
     点前

初釜です。新年に開かれるお茶会ですね。この初釜での茶事には会席が出されます。この会席が充分にこなせれば一人前だそうです。昨年初めて初釜にお招きに預かったのですが、お椀のふたの使い方からご飯の頂き方まで、初めてみる所作ばかりで上手の方の見よう見まねでなんとかその場を乗り切った次第。もしこれが客側でなく、亭主側となったなら、お椀の種類をどう使い分ければよいのかから、お出しする会席の献立まで考えねばならないし、それに見合った食器のあつらえやらまでとんでもない労力を使うことになります。それだけ、初釜でお客様をお迎えすることには大きな意味を持っていると言うことなんでしょうね。そんな訳で、昨年の初釜を思い出しながらかなり緊張して今年の初釜に望んだのですが、今年は少々簡略化されていましたので助かった〜って感じでした。そんな初釜の風景です。お茶にはこんな行事もあるんです、って程度でご覧下さい。

この棚のことを 桑の小卓(こじょく)と呼びます。材質は桑。小卓とよばれるものは桑と決まっているようです。何かの拘りがそこにあるのでしょうが、それについては情報がありません。棚にはほかにも種類がいろいろあるようです。ちなみに、初釜の写 真にあるのは、「糸巻き棚」と言います。棚がある場合は必ず何かを飾っておく必要があるそうです。空っぽの棚のままお客様の目前にお出しする物ではないと言うことでしょう。 茶事の間、亭主は道具を持って席入りし、道具を持ってでるのですが、道具を持って出る場合でも代わりになる物、例えば香炉などを飾っておくなどの配慮が必要になるのです。 客はそれまで見ていた道具とは違う、別 のものを見る楽しみが出来るわけです。

炉は5月で閉じられて、これからは風炉(ふろ)の点前の季節に入ってきます。今回は、風炉のはこび点前 をご紹介します。点前の基礎とも言うべき点前です。 お茶をいただいた後に行われるお道具の拝見もなく 、とても簡潔な点前だと思います。 そうですねえ、まさに今の時期のようにじめじめとした梅雨にはもってこいの点前だと思います。まず、お茶席には風炉があるだけです。 まず水指を持って亭主は入ってきます。これがお茶会の始まりです。道具畳みの客から遠い位置にある風炉の横に、平行に、そして畳の空間が良いように置きます。
続いて、お茶入れと、お茶碗を持って入席して、先ほどの水指の正面、三角形を創るように据えます
最後に、建水(茶碗をすすいだお湯を捨てるお椀の様な物)と柄杓をもって入席し位置に着き点前の始まりです。(写真・) どうですか、畳に並んだ道具を見るだけでも、不思議と季節が感じられませんか?。涼しげでしょ。 並び方もさることながら、お椀が平茶碗であることも一因だと思います。 茶碗の背が低くて、口が大きいでしょう。 これを平茶碗と言って、夏に使用する物らしいです。(ちなみに、写真は黒備前の平茶碗です) この茶碗の音がまたいいんですよ、茶筅通しで茶碗を打つと、高温で焼き上げた備前の堅くて澄んだ高音が、これまた 涼しげに響くんです。 あ、茶筅通しってどんなのかって?次回は、それをお見せすることにしましょう。