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ミレニアム鈴鹿耐久(2000)

20世紀最後の夏もスズカにいきました。

 今年でSP4時間耐久は最後。来年からはST600クラスで1週間前に4時間耐久を開催するとのこと。SP250そのものがもうじきなくなるらしい。2ストロークは時代にあわなくなってきたのかな。
 今年は、4耐のSP250に山本&近藤組(ホンダNSR250R)、8耐のほうはXFクラスに大内田&上村組(カワサキZ9R)を予定していました。しかし、大内田選手は直前のテスト走行で接触大クラッシュ、腕を複雑骨折&マシン炎上全損。8耐はなくなった。
 じゃー今年の鈴鹿はいくのやめようかな・・・。
 4時間の予選は一週間前に終了し、27番手(ほぼ真ん中)スタートが決まっている。それでも、4時間のチーム監督(エジやん)が"どうしてもこい"と言うし、"夏の鈴鹿"にいかないのも、なんだか寂しいので・・・。
(耐久レースの組立方と私のシゴト)

 会社はサボリ。16:00に新幹線に乗るつもり。それまでに私事もろもろを済ませにかかるが、動きだしがやや遅かった。支度途中の先が読めたところで18:00の"のぞみチケット"確保。17:25に部屋をでて、17:50東京駅新幹線ホーム着。金曜夕方ののぞみは要注意。サラリーマンで混む。新幹線を宴会場と勘違いしているサラリーマングループがいた。うるさいなぁ。"耳栓"をする。ほんと、サラリーマンはだめな人種だなぁ。あれじゃ、若い世代に悪影響だ。19:40頃名古屋着、近鉄特急は20:02発、白子着は20:45頃、タクシーで9番ゲートへ21:00着。
 ピットに着くと関係者勢揃いで、ライダー交替の練習中。五百部さんまで来ている。ご苦労様です(今年はI-FACTORYカラー)。今年もタイヤ交換禁止なので、作業は給油のみ。転倒修理の練習もなし。燃費、ラップタイム、有効タンク容量などの下調べ開始。
 "暑く"なってきてから、"キャブレーション"がでていない、薄くすると"デトネーション"でるとのこと。結果的にはこれが大問題になった。決勝は"デチューン"して欲しいな。いつものことながら、しっかりしたデータなし、おおよその数字しかない。昨年データと絡めて推測。第2ライダーの近藤の予選タイムのほうが良いが、"満タン"走行の練習はできていない。まともなドライの走行さえ3回目だという。山本はもう3年同じバイクなので、あまり心配ない。近藤はN125でただいまランキング3位。ふたりとも、同程度のタイムなので、作戦もあまりないが、エジやん(監督)と、五百部さんには、"最初満タンにせず、1回目は少な目の周回"を薦める。このほうが、スタートライダーの近藤は楽になる。
 23:00頃解散、オヤジ3人(エジ+五百部さん+おいら)は若い衆と分離し、夕飯。
ビールは少な目で、宿泊施設へ。五百部さんのみビジネスホテル。おいら達は、"常宿某アパート"に。エジやんの"オヤジいびき"とやや湿気多し、などで熟睡できす。

 決勝スタートは8:30。6:00ごろサーキット入り。6:00頃は割と涼しく、雨雲もあったが、日が高くなるにしたがいドンドン気温上昇開始。雨の心配もなさそうだ。
 しつこく監督に"満タンマイナス2リットルを薦め、近藤は最初18周にさせることに。18-19-20-20-20周ぐらいでいけると、6位から10位以上か。今年の燃費データはあいまいだが、21周は約束できる。22周できるかは二人とも一回目の走行が終わらないと確約できない。いずれにしろ、耐久は台数も多く、スタートが肝心、昔より"タイム幅"が広く、後続集団にはいると、タイムが上げられない。近藤はトップグループに着いていける可能性なきにしもあらず。がんばれ!。

 さて、いよいよスタート。が、スタートは失敗、1週目は38位。その後1周に付き約2台づつ抜いてくる。イケイケ!。トップグループにも転倒があり、11周には21位で安定。タイムも27〜28秒、トップとの差は約1分、もうあまり開かない。スタートさえよければすでに10位ぐらいにいたはずだが・・・。ま、このままのペースでも、・・・と思えた矢先15週目の130Rで転倒、このとき20位。転倒直後をモニターで確認。このコーナーは150〜180km/hぐらいはでている。ピットまで戻ってこれるだろうか・・・。

 救急車はでていない。転倒修理の準備。
さて、数分後、モニターにて130R付近からシケインへ、黒いバイクをオフィシャルのヘルプ付きで押しているのが確認。おいらは帰ってくる時間と、修理時間を推測して、交替スケジュール練り直しに入る。まず10分後ピットイン、修理10分で検討。ま、近藤が走れればの話だか。少なくとも、山本は走らなくてはならない。結局転倒周の15週目は15分53秒でピットイン。修理も10分で終わらず、15分35秒もかかった。とりあえず山本を19周の予定通りで送り出す。
 転倒原因はキャブレーション。アクセルオフで、コーナー進入、開け始めで"一瞬カブリ"、突然"ドカン"と回転があがったとのこと。

 けが人の状態を確認、おいらが靴下を脱がせてみるが・・・、左足くるぶしの形がおかしい。まだ腫れていない。濡れタオルに氷をつつんで当てる。"どう、走れると思う?"本人に聞くと、"ウーン大丈夫っすよ"冷やしはじめで痛みがわからなくなっているみたい。骨折直後はそんなに痛くないことがある。靱帯損傷のほうが痛みがきついこともある。アドレナリンも出ている状態なので、骨折はじんわり痛くなってくることが多い。そのままメディカルへ。まだ、戻りもわからないので、時間稼ぎで山本を21周へ変更。山本は最高27秒まであげるが、28秒から29秒で、安定順調。もう、順位なんか関係ないのだからゆっくりいけ。このとき61位。

 やはり、折れていた。その後痛み止めを打たせ、交替。走れそうに無かったら、戻る条件付きで。五百部さんも私ももう辞めた方がいいと思ったが・・・。予定は15周。山本は22周してピットイン、給油し、近藤へ。特筆なのはこのときの山本のピットインタイムがいい。昨年より大変進歩した。通常LAPに10秒プラスでもどったのだ。近藤は33〜35秒くらいで周回、おぉ、はしってるなぁ。よくやるなぁ。しかし、10周目通過時、急にピットインをサインマンに伝えてきた。しかし、昨年までの"休息規定"では、交替できない。山本は53分近く走行していて、その"3分の2以上の休息"を取るには近藤の14周は必要なのだ。一応規則書を確認するが、今年は"休息条項"の明記がない。ま、仮にあったら、ピットに止めて待っていればいい。
 11週目近藤ピットイン、給油、山本に交替。このときのピットアウト周回もなかなか早い2分45秒台、偉い、というか、もう山本は自分で走るのを楽しんでいる。やつも、おおかた耐久はトラブルと思っていて、昨年は自分が転んでいるので、さばさば走っている。今回は22周。
 なにせ、近藤は、"もうあかん"状態。痛み止めうって、酷暑の走行なんかしたもんで、もう意識が遠のきそう。かろうじて足の痛みで、眠らない。と、いったところ。
 しかし、山本が帰ってきた後、給油しなくてはならず、"給油したら、必ずライダー交替しなくてはイケナイ"。オフィシャルに確認すると、近藤が1周でも走れば、また、山本に交替デキル。この作戦を近藤に言うと、"1周だけなら・・・"。

 かくして、松葉杖ライダーに交替することになり、TVカメラが寄ってきた。残り時間からあと最大14周、山本は燃料タンクを空で戻るが、12リットルのみの燃料補給用意、その山本自身を"3分間で冷やす"準備も整え、ピットインを待つ。
 22周で山本ピットイン、給油、助けを借りて、ゆっくり近藤がまたがり、クルーがバイクを押し、エンジンをかけようとして・・・、10mくらい先のピットレーンで右へ転倒。やっぱり、無理じゃねぇの?。再び起こし、近藤をのせ、押し出す。ぅー残酷。そこまでするこたぁねぇのに。実はハンドルが切れなくて、バランスとれずコケただけでしたが。傍目にはチョットキッツイイメージ。
 山本も22周(55分走行)を終えたら、また3分休憩で"13周(34分走行)いってこい"と言われ、チョットビックリ。しかし、このピット転倒騒ぎなどで1周分の時間が消え、近藤も3分55秒でかけて帰ってので、最終回は12周になった。最後の82週目は2分48秒もかかり、転倒したのかと思ったほど。山本もヘロヘロ状態になるまで、"いやっっと、いうほど、"夏の鈴鹿を走りました。
 総合結果51位、82周、トップから15周遅れ。完走扱い(順位認定)。

http://www.procione.com/suzukaland/8h/8_index.htm:正式リザルト(耐久WEEK中の全レース分あり)
決勝記録ゼッケン27:i-FACTORY&オートショップA'sWING(山本、近藤組)
総周
回数
RIDER/1:(近藤) RIDER/2:(山本) Pit and
Loss Time
時刻 給油 総合
順位
備考
周回数 乗車時間 周回数 乗車時間
1 1 02:52.00 - - - 8:32:52AM - 38 -
2 2 02:30.50 - - - 8:35:22AM - 36 -
3 3 02:29.30 - - - 8:37:52AM - 34 -
4 4 02:27.60 - - - 8:40:19AM - 32 -
5 5 02:26.60 - - - 8:42:46AM - 31 -
6 6 02:27.70 - - - 8:45:14AM - 30 -
7 7 02:29.20 - - - 8:47:43AM - 27 -
8 8 02:28.20 - - - 8:50:11AM - 24 -
9 9 02:27.50 - - - 8:52:39AM - 23 -
10 10 02:27.10 - - - 8:55:06AM - 19 最高順位
11 11 02:27.90 - - - 8:57:34AM - 21 -
12 12 02:28.40 - - - 9:00:02AM - 21 -
13 13 02:27.00 - - - 9:02:29AM - 21 -
14 14 02:27.20 - - - 9:04:56AM - 20 -
15 15 15:53.10 - - 15:35.50 9:36:25AM 14.0 - 130R転倒!
16 - - 1 02:55.00 - 9:39:20AM - - -
17 - - 2 02:30.90 - 9:41:51AM - 64 -
18 - - 3 02:30.20 - 9:44:21AM - - -
19 - - 4 02:28.70 - 9:46:50AM - - -
20 - - 5 02:28.80 - 9:49:18AM - - -
21 - - 6 02:28.70 - 9:51:47AM - - -
22 - - 7 02:28.80 - 9:54:16AM - - -
23 - - 8 02:28.30 - 9:56:44AM - - -
24 - - 9 02:28.20 - 9:59:12AM - - -
25 - - 10 02:27.00 - 10:01:39AM - - -
26 - - 11 02:29.00 - 10:04:08AM - - -
27 - - 12 02:30.10 - 10:06:38AM - - -
28 - - 13 02:28.60 - 10:09:07AM - - -
29 - - 14 02:29.50 - 10:11:37AM - 61 -
30 - - 15 02:28.50 - 10:14:05AM - - -
31 - - 16 02:29.10 - 10:16:34AM - - -
32 - - 17 02:28.80 - 10:19:03AM - - -
33 - - 18 02:30.00 - 10:21:33AM - - -
34 - - 19 02:29.60 - 10:24:03AM - - -
35 - - 20 02:28.80 - 10:26:31AM - - -
36 - - 21 02:38.34 00:19.52 10:29:29AM 14.7 - -
37 1 03:01.30 - - - 10:32:31AM - - -
38 2 02:34.90 - - - 10:35:05AM - - -
39 3 02:33.50 - - - 10:37:39AM - - -
40 4 02:34.00 - - - 10:40:13AM - - -
41 5 02:33.50 - - - 10:42:46AM - - -
42 6 02:35.40 - - - 10:45:22AM - - -
43 7 02:33.90 - - - 10:47:56AM - - -
44 8 02:32.40 - - - 10:50:28AM - - -
45 9 02:35.10 - - - 10:53:03AM - - -
46 10 02:33.00 - - - 10:55:36AM - - -
47 11 02:52.80 - - 00:22.00 10:58:51AM 7.9 - -
48 - - 1 02:45.50 - 11:01:37AM - - -
49 - - 2 02:31.10 - 11:04:08AM - - -
50 - - 3 02:30.00 - 11:06:38AM - - -
51 - - 4 02:28.90 - 11:09:07AM - - -
52 - - 5 02:29.80 - 11:11:36AM - - -
53 - - 6 02:30.50 - 11:14:07AM - - -
54 - - 7 02:29.40 - 11:16:36AM - - -
55 - - 8 02:29.30 - 11:19:06AM - - -
56 - - 9 02:29.50 - 11:21:35AM - - -
57 - - 10 02:30.80 - 11:24:06AM - - -
58 - - 11 02:31.30 - 11:26:37AM - 54 -
59 - - 12 02:31.10 - 11:29:08AM - - -
60 - - 13 02:30.90 - 11:31:39AM - - -
61 - - 14 02:30.50 - 11:34:10AM - - -
62 - - 15 02:30.00 - 11:36:40AM - - -
63 - - 16 02:28.70 - 11:39:08AM - - -
64 - - 17 02:29.60 - 11:41:38AM - 51 -
65 - - 18 02:31.20 - 11:44:09AM - - -
66 - - 19 02:30.90 - 11:46:40AM - - -
67 - - 20 02:30.00 - 11:49:10AM - - -
68 - - 21 02:31.30 - 11:51:41AM - - -
69 - - 22 02:41.00 02:43.00 11:57:05AM 12.0 - ピット転倒!
70 1 03:55.22 - - 00:20.30 12:01:21PM - - 給油なし
71 - - 1 02:52.70 - 12:04:14PM - - -
72 - - 2 02:32.90 - 12:06:46PM - - -
73 - - 3 02:35.20 - 12:09:22PM - - -
74 - - 4 02:35.80 - 12:11:57PM - - -
75 - - 5 02:32.30 - 12:14:30PM - - -
76 - - 6 02:37.20 - 12:17:07PM - - -
77 - - 7 02:36.90 - 12:19:44PM - 51 -
78 - - 8 02:34.00 - 12:22:18PM - - -
79 - - 9 02:31.30 - 12:24:49PM - - -
80 - - 10 02:35.30 - 12:27:24PM - - -
81 - - 11 02:38.70 - 12:30:03PM - - -
82 - - 12 02:48.40 - 12:32:52PM - 51 -

*公式タイムとは少し違います。
スタート時燃料は満タンマイナス2リットル、15週目は転倒のため燃料流失可能性あり、69週目は満タン給油に非ず。

 ゴールと同時に後かたづけ開始、8耐組にピットを返します。チョットして記念撮影。お疲れさまでした。
 近藤は近所の病院へ。若い衆に後かたづけ任し、自分の荷物だけもって、パドックに引っ込みむ。15:00頃、五百部さん先発で白子駅へ。遅い食事会。いつもの"ちゃんこ屋"目指すが、休憩時間、しかたなく、ファミレスで反省会。近藤組も病院から合流。完治には2〜3ケ月かかるだろう。4輪整備士だが"これ以上、会社は休めない"らしい。
 ここで、一部解散。お疲れさま。おいらは、若い衆と、"クアハウス"へ。エジやんは、とっても夏の鈴鹿か好きで、サーキットへも戻っていった。"クワハウス"の温泉はなかなかよい。またこよーっと。18:30まで、クワハウスで過ごす。説得を試みるが、エジやんはなかなか帰りたがらない。8耐のシゴトはないのだ。"前夜祭"見て帰りたいと、いうので、先に帰ることに。こちとら、前夜祭観とったら、新幹線に間に合わない。白子発19:40、三田のアジトには22:50頃帰着。

 4時間耐久は予選組2組しかなく、二人平均で2分27秒台出せれば、決勝にでれます。トップだって、22秒台ほど。この数年あまり変わりません。2ストロークエンジンの耐久は事実上今年が最後かな。市販車からも250の2ストは消えてゆくようです。
 私は2ストロークエンジンが大好きです。
 今後の若者は2ストエンジンをあじわえない。
 その内にGPクラスからも無くなってしまうかも。
 8時間耐久は、エントリーが70台前後。マシンをきちんとつくり、準備すれば、僕等にも決勝走れそうになってきた。SS600車両でも用意したいな・・・。
 観客も最盛期の半分以下になり、土曜の夜でもサーキット付近で車の移動が可能。昔は金曜夜から、車の移動は避けて、食材資材の調達はスクーターを使ったものでした。

 30日の日曜:8時間決勝のスタート時刻には"スカッシュ"してました。2時間ほどスカッシュし、買い物して部屋にもどり、BSニュースで、8時間耐久中の死亡事故報道。後に、山川守選手と判明。私たちの大先輩です。
 耐久レースはやっぱり、なにがなんでもピットまで帰ってこなくてはいけません。

(記00/7/31:校正00/8/21)


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