たいきゅうロードレース

たいきゅうれーすはたいへんれーす

途中でライダーが交代するれーすです

 ライダー交代、タイヤ交換、ガス補給の他に、転倒や故障修理の発生など不確定要素多く、作戦立ててもなかなか予定通りに行きません。競争なので相手との駆け引きもあります。
 自分が耐久レースにエントリーするときに、どのように交代すれば、無駄がすくないか、会社のオフコンを使ってシュミレートしたのがきっかけ。当時のオフコンは持ち運べません。何パターンかのリストをつくっておいて、現場での差分の発生は電卓とペンで補ってました。なにぶん、時刻、時間、分、秒までは60進法、コンマ以下は10進法なので、暗算しづらいのです。1周あたりコンマ5秒でも200周もすると100秒にもなってしまいます。いまではパソコンがでたので、ピットにもちこんで、随時最新情報に更新しながら、ゴールまで再計算し続ける方法をとっています。毎年少しづつ経験を生かして進歩させてます。自分がライダーだったころから、仲間のレースを補佐してますので、もう10年近くになるのかな。

レース開始までの準備

 有効な燃料タンク容量、予想ラップタイム、燃料消費具合、ピットイン作業時間などを調査します。燃料の計量道具はよく見ておきます。時々、複数の道具を使っていたりしてデータがぐちゃぐちゃです。"リッター何キロ走る"かではなく、"一周で何cc消費する"か把握します。100cc単位で必要ですが、いつも満足な事前データはなかなか揃いません。推測も必要です。
 "大会規則"上の制約にも注意します。数パターンの交代シュミレーションをつくってみます。基本パターンをどれでいくか、決勝までにはチーム内で決めておきます。

決勝中

 決勝始まってから、スタート時刻、各数回タイムだけではなく、ピットイン周回、ピットアウト周回、ピット停止時間をどんどんシュミレートに上書きしてします。決勝中に、本当の意味で、燃費や各種所要時間が判明してきます。最新データ取りしながら、経過分は実績累計になり、それを基に先の分を、予想も織り込んで変更していきます。すると、ゴール時刻にはどっちのライダーが何周しているか、わかってきます。常にゴール時点で無理、無駄なく終わるように、現時点から終了までバランス良く組み替え続けます。
 特に予定通りのときでは、予定交代時刻、必要燃料はすぐわかります。すべて、「時刻」を使うことによって、スタッフ全員の仕事の段取りがしやすくなってきます。他のプライベータチームでは後何周しかわからないので、共用ピットの時にピットインが重ならないようにするのに、少々こまりますが・・・。不要なバトルをさけたり、1秒でも稼ぎたい時、ライダーの体調などで、交代の周回を1〜2周調整します。ラップタイムをレース中ずっとモニターして、交代後にもリサーチするので、ライダーの調子もよくわかります。走行中の残りガソリンは、ほぼ把握できてます。
 私のやり方で効果的な場合は、天候不順、初期データが不足している、燃費がきつい、トラブルによるロスタイムがでたときです。燃費はライダー毎に違うし、時間の経過でも変わってきます(この辺は経験が必要)突然のピットインでは「休息時間規則」も考慮します。重大修理発生などでは、修理時間も推測しながら、ライダー交代させるかそもままかも判断します。トラブル出した後だと、順位はぐっと落ちてはいますが・・・。

耐久レースの重要ポイント

 耐久では通常周回、ピットアウト周回、ピットイン周回、あとはスタート周回、とピット作業の合計で順位がきまります。全部等しく重要で、当然ピットインの回数は極力少ない方が有利です。スタート順位の違いによる1周目のタイム差も思いの外、相当つきます。
 ライダーの優劣は、しばしばベストラップで比較されます。が、それほど重要ではありません。ピットアウトからピットインまでの合計時間が重要なのです。いいライダーほど1週目が早く、すぐに安定周回し、ピットイン周回も無駄が少ないです。ベストラップに1秒の差があっても、一回の走行の合計時間がほとんど変わらないこともあります。むら無く、無駄なく、無理なく走りましょう。
 速いマシン作りも大切ですが、運転しやすくて壊れにくく、しかも燃料タンクはより大きく、が優先事項です。事前のセットアップから、どれだけ連続走行可能なのか意識したほうが得策でしょう。タイムは速いが、燃費が悪くて、ピットインを1回でも多くしたら何にもなりません。"満タン"走行で、タイヤが傷んできた状態の練習もしておきたいものです。これが出来ると転倒しにくくなると思うんだけど・・・。
 当然ピット作業も重要で良く「落ち着いて、失敗しないようにゆっくり…」やろうと考えがちです。しかし、各所機構や手順を煮詰めて"失敗しにくい"システムにすることが、一番重要だと思います。1回の作業で10秒違えば、7回ピットインしたら、70秒も違うのです。転倒修理の練習まではなかなか手がまわりませんが…。
 この随時更新計算を表計算アプリケーションでやってます。ソフトを組もうかとも思うのですが、プログラマーではないし、いろいろなケースを織り込むとかなり複雑です。
 どなたか、この原理で、作戦上役に立ち、最善策を提案してくるソフト組みませんか?

mailto:tomo-kun@sam.hi-ho.ne.jp

さー、みんなで、パチンコしよう

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