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なつはやっぱ、スズカなのだ(1999)

99年夏もスズカにいきました。

 今年のおてづだい予定は、4耐にSP250に山本&馬渡組(ホンダNSR250R)、SP400に桧垣&渡辺組(カワサキZXR400R)の2チームを。8耐のほうはXFクラスに大内田&上村組(カワサキZ9R)が決勝を走るということで、7月23日金曜にスズカいり。1日前に必要なデータを聞いてあるので、いくつかの効率良いシュミレーションを考えてある。私の役目は、交替計画立案と、決勝中での臨機応変な作戦変更指示。 (基本的考え方はこっち)

7月23日:移動

 17:00すぎにそそくさ仕事の用事(出先)を済ませ、会社に戻らず直帰す。帰りがけに「食い物」をかって部屋にもどり、酎ハイの作って飲み下しながら、支度する。19:30には部屋をでて、20:00名古屋行きの新幹線に乗るつもりで、田町駅に向かう。すると「緑の窓口」がならんでいる。やばいので、自販機で自由席チケットを買って、東京駅にいってみるが、やはり、並んでいる。ムムッ。そのまま20:00すぎの「ひかり」にのってしまう。や?やっ?、こ・こ・混んでいる。結局指定席は手に入らずタチンボで名古屋へ。名古屋から近鉄への乗り継ぎはほどよく、駅売店での水割りを買って飲み、たばこを1本吸いながら、白子駅の出迎えを手配。23:00白子駅着後、駅前のコンビニで酎ハイを飲みながら、「エジやん」をまつ。5分ほどで「サウンズ」の川上さんを乗せてやって来た。川上さんは四日市泊とのこと。このまま宿(チーム関係者のアパート)にいけるかと思いきや、そうは問屋はおろさず、とりあえずピットへ。今年のピットはピットロード出口付近だ。まあ、それほど引っ張らず、当日は宿入り。

7月24日:4時間耐久決勝

 決勝スタートは8:30。6:30にはサーキット入り。もうあらかじめ、自分の仕事の段取りはつけてあるので、最終確認をし、ライダー交替サイクルを関係各位と決定。2チーム平行稼働は、ちと忙しい。PC2台で、補助もつけてもらう。4耐はあまり作戦的に工夫の余地がない。規則で60分以上の連続走行不可、給油時にはライダー交替義務づけ。つまり、50分前後で交替しなくてはならす、4回ピットインが最も無駄がない。SP400は12番手スタート、こっちを優先した作戦にする。燃費データからすると、SP400が少々ぎりぎり、事前データも完全には信用してはならないので、「NO.12」を先に交替させることにする。「NO.47」は昨年データもあるので、安心。クルーに交替スケジュールを交付。サインマン達を中心にピットサインの出し方、タイムの取り方を統一するよう指示する。周回数を間違えると先の方でガス欠の危険が生じそう。

http://www.procione.com/suzukaland/8h/99/4h_sp_gr.htm 4時間スタートグリッド

交替予定(スタート直前時点)
[NO.12]SP400:ZXR400R [NO.47]SP250:NSR250R
- 周回数 乗車時間
檜垣(第1) 渡辺(第2) 檜垣(第1) 渡辺(第2)
1回目 19 - 0:47:05 -
2回目 - 20 - 0:49:50
3回目 19 - 0:47:05 -
4回目 - 20 - 0:49:50
5回目 19 - 0:47:05 -
小計 57 40 - 1:39:40
合計 97 4:00:54
 - 周回数 乗車時間
山本(第1) 馬渡(第2) 山本(第1) 馬渡(第2)
1回目 20 - 0:50:25 -
2回目 - 19 - 0:48:35
3回目 19 - 0:47:57 -
4回目 - 19 - 0:48:35
5回目 19 - 0:47:57 -
小計 58 38 2:23:51 1:37:10
合計 96 4:01:01

12号車のSP400は最大98周のできるかも。

 チームスタッフは別だが、同じピットなので、同時ピットインは避けた方がいい。いらぬ混乱のもと。上記のようにすると、2分〜5分ずれることになる。山本、馬渡組の上位はむずかしい。昨年完走しているので、それよりいい結果を目標に。桧垣、渡辺組はあまりよく知らないが、ベストラップはなかなか速い。"耐久走り"はどんなもんか、うまくいけは、6位ぐらいは狙える、と計算上は・・・でた。

 さて、スタート。12号車はいいペース。47号車はいまいち。1週目で両車の差は26秒もある。12号車はスタートの1週目が速い、これは重要、このあとライダー交替後の1週目もこの傾向が続く。それぞれ1回目の給油、交替を済ませ、燃費の確認をする。やはり、12号車は余裕が少ない。給油ミスや、周回指示を間違と、ガス欠の心配がある。と、思いきや、次の渡辺は20周でもどすハズが、21周させてしまうミス。サインマンしっかりしてくれ!。冷や冷やもの。再度理解徹底させる。このときの燃費はあと1周できないもの。原則、ピットインの指示は、他車と絡んで見のがすケースもありうるので、最低1周のマージンは取っておきたい。ま、しかし、12号車、第2ライダーの渡辺もなかなか速い、桧垣と遜色ない。2人の初回走行の平均タイム差は2秒近くあったが、4時間の最終的な平均の差は実質0.3秒以下ほどになった。両人とも、交替直後の最初の周が速い。各チームの1回目の交替が終わる頃には10位で安定しはじめた。もったいなかったのは、都合3回目:桧垣の2回目のピットイン周回タイムにロスがあった(ピットロードの渋滞か?)、その後、最後に桧垣に替わるとき、カウルのサイドを止め直し作業があったこと。これらで、30秒は無駄になった。欲を言わしてもらえば、桧垣2回目があまり速くなかった。カウル止め直しがないだけでも、SP400で2位と僅差のゴールになったはず。ま、逆にバトルにならなかったので、完走できたとも、考えられるが。

 47号車はあまりマシンが走っていない。ベストタイムは速くなったが、"耐久走り"は昨年から進歩してない。第2ライダーの馬渡に交替するも、なんとも、ピットアウト周回が遅い。練習走行じゃないぞ!。ピットイン周回も遅いぞ!。ピットロードも一生懸命走ってくれ。スピードガンだけ気をつけて。(ピット前は速度規則あり)。10:20分すぎ、再度、山本に交替後、4週目に逆バンクで転倒!。前者を追い越そうと、インに入ったが、被されそうになり、ブレーキゴケ。そりゃ、あの炎天下で、耐久タイヤで、やっちゃいかんことです。スプリントレースとちゃいます。残念でした。ピットにもどり、転倒修理開始、約20分後修理終了直前、ラジエター修理不能(スペアなし)の判断により、リタイヤ

結果
12号車:総合10位、SP400クラス3位、96周、4時間2分12秒(公式計時)
47号車:順位なし、42周、1時間51分19秒(公式計時)

 12号車はクラス2位と約18秒差、クラス優勝まであと、約115秒差なのでした。(クラス1位には追い越されてない、事実上は同一周回:総合のトップ3には周遅れ)おめでとう!。47号車はまた来年がんばろうね!。4時間組のスタッフ一同おつかれさま。

http://www.procione.com/suzukaland/8h/99/4h_sp_k.htm 4時間耐久決勝結果

 明日の8耐に備えて、休養をとり、午後のスペシャルステージは無視して昼寝。8時間フルに、ラップタイムを入力しながら、交替時刻(周回数)を見直し続けるのは結構疲れます。うちのチームはスペシャルステージと関係ない。総合44番手スタート。本日はメカニックとヘルパーは大忙し。日が暮れて静かになる頃。ピットに戻り、私も明日の準備をする。夕食はピットの中。今晩はお櫃めし風ウナギごはん(チョット具が少ない)、おすまし、バンバンジーサラダ。低予算でよく工夫してます。おいしかったよ。ヘルパーもチョーベテランです。第1ライダーの大内田くんやその他のスタッフの殆どとは、もう何年も一緒にやっているので、ポイントがつかめている。今年のマシンのカワサキZ9R(X-フォーミュラークラス)は、燃費が悪い。1時間は絶対走れない。21周しかできない様子。23周できれは、ピットインを1回減らせるのだが。この日の時点では、大内田くんの主張をいれて、完走重視の安全策に傾くが、念のため2つの案を用意しておく。

交替予定比較:カワサキZ9R(X-フォーミュラークラス)
[1走行の最大周回数が21周のとき] [1走行の最大周回数が23周のとき]
作戦1 周回数 乗車時間
大内田(第1) 上村(第2) 大内田(第1) 上村(第2)
1回目 20 - 0:47:35 -
2回目 - 21 - 0:50:15
3回目 21 - 0:49:54 -
4回目 - 21 - 0:50:15
5回目 20 - 0:47:35 -
6回目 - 20 - 0:47:55
7回目 20 - 0:47:35 -
8回目 - 20 - 0:47:55
9回目 20 - 0:47:35 -
10回目 - 19 - 0:45:35
小計 101 101 4:00:14 4:01:55
合計 202 8:02:09
作戦2 周回数 乗車時間
大内田(第1) 上村(第2) 大内田(第1) 上村(第2)
1回目 20 - 0:47:35 -
2回目 - 22 - 0:52:35
3回目 22 - 0:52:13 -
4回目 - 23 - 0:54:55
5回目 23 - 0:54:32 -
6回目 - 23 - 0:54:55
7回目 23 - 0:54:32 -
8回目 - 23 - 0:54:55
9回目 23 - 0:54:32 -
- - - - -
小計 111 91 4:23:24 3:37:20
合計 202 8:00:44

その他の各種条件は同一、同じ202周する場合1分半ほどの差が生じる。作戦2では1周多く走れる可能性が高い。

 さて、これで今日は終わりかなと思ったころ、エジやんから電話はいり、スズカサーキットホテル前の"イベント"に来てくれとのこと。うすうす聞いていたが、ホンダ広報と「サイクルサウンズ」のタイアップで「VTRオーナーズクラブの集い」ということ。コースをよこぎり、前夜祭の花火で賑わうグランドスタンドと遊園地をぬけ、テクテクあるいて行ってみると、テント、机に10数脚のイス、数人のスタッフときゃんギャル3人。私はここで、ドリンクの配布と、バーベキューのおてづだい、らしい。みんな火起こすのへたっぴ。トークショーの脇で、司会の川上編集長の催促入るなか、一生懸命火を起こし、焼く。全身油と汗まみれになって終わったのは24時過ぎ、宿のもどれたのは深夜1時になってしまい。折角の土曜放映分「すずらん」録画ビデオを見られなかった。昼寝しておいて良かった。

 7月25日:8時間決勝

 昨日の変な疲れで、早起きできない。7時半に目がさめるが、エジやんは"携帯電話目覚まし"を止めている。なんとか8時半におき、24日放映分「すずらん」録画をみる。"萌"が再び東京にいく。ピット入りは9:30。遅れてすんません。隣のピットのきゃんギャル、コスプレ衣装でかわいいっ。思わず見つめて笑顔で挨拶。(うちのチームの上村ジュニアはしっかり記念写真とったらしい。えらいっ。)さて決勝朝は何かと、忙しい時間帯。燃費の計算書をちらっとみると、昨日までの話と違う部分を発見。23周できそう。スタッフとしては少しでも前へいってほしいもの。大内田くんに相談し、了承をとり、"作戦2"でいくことにする。1回目走行の燃費データでほぼ確証がとれる。念のため2回目の走行で裏をとることにする。ぎりぎりでいくことにはかわりないので、スタート前の給油状況は自分で確認する。この辺が大切。スタンドアップ状態では給油面が前方に傾斜して、ガソリンがオーバーフローしてキャッチタンクにあふれだす。200CCはこぼれそう。耐久ではこんな事でも問題になる。朝のピット練習では、燃料は4〜5秒で落ちるが、フロントタイヤ交換に時間かかりすぎている。クイックリリース機構が殆どない。例年なら全部で30秒以下(ワークスは15秒以下)だが、今年は1分以上かかりそう。なおさら、ピット回数を減らしたほうがいい。タイヤのもちが良さそうなので、リア毎回、フロント1回おきにタイヤ交換するとのこと。なんと!サイティングラップの、コースイン時間に間に合わず"グリッドに押しだし"になる、この辺メカニック長がしっかり統括しないといけない。決勝中にピットストップペナルティ20秒で、主催者からフラッグ指示がだされる。実質1分近く損する。ピットサインマン、ヘルパーや計時達には昨日の4時間の失敗から、指示を徹底する。ピットサインの統括者も決める。ピットウオーク時間に、ひととおり今年のきゃんギャルを見て回る。ASAだったかな、殆どフロントTだぜ!、生足が多くなった気がする、良いことだ。当然うちはなし。

http://www.procione.com/suzukaland/8h/99/8h_8h_gr.htm 8時間スタートグリッド

 ウォームアップラップが2周だった!。これは私の確認不足。急遽1回目を19周させることにし、3回目を1周多くする、即、交替時刻再計算。

 第1ライダー大内田君のスタートはまずまず成功、6週目にピットストップペナルティ消化。57位まで落ちる。その後じわりじわり順位あげる。最初のピットインは12:15、GAS給油のみ、約15秒でピットアウト。GAS給油量からMAXは23周とでた。各チーム1回目の交替が落ち着く頃、36位まであがっていた。第2ライダー上村ジュニアもいい仕事している。タイヤは新品じゃないのに。2回目のピットインは13:07。前後タイヤ交換、1分以上かかった。やはり、燃費計算はMAX23周とでた。24週目後半には止まってしまう事があり得る。この調子だと、19:30のチェッカーのあと、ピットまでの自走が危ないくらいぎりぎり。大内田君の2回目の走行ラップタイムはあまり低下しない。なかなかよい。順位も27位。この回は23周の予定、ピットインしそこなうと、止まってしまう公算大、ピットサインを出し間違わないか、確認する。今度のピットインは14:38、例年どおり、燃費が僅か上がってきた。MAX24周きっかり走れそう。これで、ゴール後のパレードラップも自走可能!。ここまでは、ほぼ予定通りに進行。このころから、雨がおちはじめた。あわただしく、レインタイヤの準備が始まる。規則で休息条項があって、前回走行時間の3分2以上休んでいないと、次の走行はできない。15:40以前にレインタイヤ交換目的でピットインしてきた場合は、そのままライダー交替しないことをクルーと大内田君に告げる。いずれにしろスケジュールの大幅な変更が予想される。こうゆう予定外事象に私の時間計算は強い。無駄を最小限にしてあげられるのだ。雨の様子を注視し、ピット前の通過を毎回注意していると、13週目(合計77週目)に突然ピットインしてきた。まだ、雨足は強くない。ギアの入らない箇所があるとのこと。4分半とまっていたが、打つ手なはくGAS給油のみ、ライダーは後2分は替えられないので、そもままコースイン。その直後、エンジン停止。15分かけて、S字を押してあがり、ショートカットしてもどってきた。4分ほど故障個所確認と協議の後、14:58リタイア決定停止直前の順位は25位、X-Fクラス9位まであがっていた。このままいけば、総合20以内、クラス6以内にいけたのでは・・・。

 その直後雨が多くなり、多数はスリックのまま辛抱し、一部レインに交換するチームもでてきた、こっちは仕事が終わったので、ようやくレース全体をモニターで観察していると、これまでにトップグループで転倒が相次で、いろいろドラマが展開されていた様子。殆ど知りませんでした。17時くらいにはすっかりピット内も片づいて、ミッションも分解されて単体でお披露目。しっかり歯が欠けている。決勝前に分解点検したけども、どうやら昨年の部品らしい。うーん。いまいち。壊れても仕方ないか。雨も本降りにはならず、気温を下げてくれてのか、少し過ごしやすい。

 18時、チームオーナー林さん御用達のいつもの店で"打ち上げ"反省会となった。今年は2人のライダー差が少なく、ピットイン周回とピットアウト周回もなかなか良かった。2人とも良い耐久ライダーです。

 残念なのは、耐久用のハードの準備が"例年より"いまひとつ。8耐では1時間連続走行できるタンクと、タイヤ交換のクイックリリース機構は欲しいものです。これが有れば、結構上位に食い込めます。スタート前のコースイン時刻に間に合わず、ペナルティが一番いただけない。メカニック長や監督がしっかり統括できてない、"長年の慣れ"の良くない点も暴露。来年以降に教訓を生かすため、今年のデータは整理して関係者に配布しようと思います。

http://www.procione.com/suzukaland/8h/99/8h_8h_k.htm 8時間決勝結果

 私とエジやんは、ゴール後の混雑をさける為、19時15分過ぎに失礼し、私は白子発19:40分発の特急にのり、帰路につく。名古屋からの"のぞみ"は新型車両で快適快適!。酎ハイ、ビール、水割りと飲み続け東京に20:30頃着。自分の部屋でシャワーを浴びて一息ついたら23:00。深夜のTBSのダイジェスト放送を見ようかなと、思っていたら朝になってしまっていた。月曜は会社いかないで、スカッシュいこ。今年の8耐はどんな展開だったのかな、来週のTV放送を見てみようかなーっと。(記99/7/28:修正99/8/4)

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