僕「ん・・・もう午後4時か」

 

気だるい感覚を振り切りながらベッドから出る。

まだ昨日の詐欺女に騙されたショックは抜けきれないけど、

いいかげん切り替えないと・・・うぅ・・・背中がまだ痛むぅ・・・

 

僕「でも、夕べは何だか嬉しかったな」

 

結局、昨日の夜は三姉妹の部屋へ行って布団を繋げて寝た。

也幸くんも一緒に寝てくれたおかげで変な事はされなくて済んだけど、

雪巳ちゃん雪菜ちゃん雪沙ちゃんが僕をなぐさめるように抱き包んでくれた・・・

 

僕「おかげで気持ちが安らいでぐっすり・・・って訳でもなかったんだよなぁ」

 

せっかく雪巳ちゃんたちのぬくもりに甘えて寝ようとしたのに、

あの忌々しい詐欺女にされた数々の誘惑、感触、甘い甘い声が脳裏に焼きついて眠れなかった。

おまけにその興奮がモロに股間にきて、布団の中でずっと勃起してた・・・それを隠すために大変だった。

 

僕「変に寝返りうつと、その、あたっちゃうからなぁ・・・」

 

也幸くんも一緒に寝てなかったら僕のほうから三姉妹を・・・

そんなことしちゃいけない!だからこそ、也幸くんという防波堤を入れてたんだし。

悶々としたままほとんど眠れず、朝食の後の二度寝前に書斎で抜いてようやく熟睡できた・・・はずだった。

 

僕「でも2時間ちょっとで昼食だって起こされて、3度寝したんだよな」

 

で、今起きてこの状態・・・また股間がズキズキ疼いてる。

詐欺女の誘惑フルコースが呪いのように脳に焼きつき僕の股間をくすぐっている。

もし契約しちゃってたらあの後・・・急に用事が、とか言って逃げられた可能性が大だな。でも・・・

 

僕「また書斎で抜こうかな」

 

でも、あの詐欺女を思い出して抜くのは屈辱的だった・・・

なのに、その屈辱感がなぜか興奮に繋がったのが不思議な気分だった。

あんな奴を思い出して抜いちゃいけない、と思えば思うほど呪いの誘惑が僕を性的に攻め立てる・・・・・

 

♪〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜

 

携帯が鳴ってる、非通知・・・誰だ!?

 

僕「もしもし?」

由優「も〜!ひっどーーい!」

 

詐欺女!どの面下げてかけてきやがったんだ!!

 

由優「あの後、大変だったんだからぁー」

僕「こっちだって・・・で、何の用だ!?」

由優「なによーその言い方ー!結婚してたの黙ってたくせにぃ」

 

あ・・やばい、電話越しなのに声優ボイスにちょっと頭がクラッときた。

 

由優「ねぇ、もう怒ってないからさぁ、また会おうよぉ」

僕「・・・・・何でだよ」

由優「んもう、遊びでいいからぁ・・・浮気でいいから、ねぇ?会おうよぉ・・・」

 

うぅ・・・まだしつこく僕を狙うつもりか・・・

どうせ駄目もとで誘ってるんだろうな、また食いついたら儲け物って感じで・・・

そりゃそうだ、90万円も詐欺れる大物を取り逃したんだ、もう1回釣り糸たらす位、やって損は無いんだろう。

 

僕「もう会うつもりはないから」

由優「えー?置いてったTシャツはー?」

僕「いらないよ、君にあげる」

由優「あとレストランとホテル、延期になってるから行かないとキャンセル料とられちゃうぅ」

僕「そっちもいらない!もうかけてくるな!!」

 

プツッ、と切る・・・

受話器のある電話だったらガッチャンッって叩き付けたい所だよ。

まったく、あーいらいらする!いらいらしすぎてなぜか股間がさらにビンビンだよっ!!

 

僕「我慢できない・・・」

 

このさい、あの詐欺女を思い出しながらでもかまわない!

とにかく今すぐに抜こう!場所はここで・・鍵をちゃんと閉めて、っと。

三姉妹も也幸くんも家にいる気配が無いからまあいいだろう、帰ってくる前にさっさと・・・

 

僕「ティッシィティッシュ・・・あった!」

 

これだけビンビンならたいしたオカズがなくてもイケるだろう、

詐欺女のおっぱいやパンティーの中の感触を思い出して・・・ふわぁぁぁ・・・・

あれだけ大きいと揉み応えあっただろうなぁ、パンティの中も、ちょっと手を入れただけでずぶずぶ吸い込ま・れ・て・・・

 

シュッ、シュッ、シュッ、シュッ、シュッ・・・・・

 

あぁぁ・・・い・・・いくっ・・・い・・・いきたいっ・・・

で、でもっ・・・イケないっ・・・なんでだっ・・・くそっ・・・あぁぁ・・・

い、いっ、イケる・・・イケッ・・・いくっ!・・・・くっ・・・くぅっ・・・ううっっっ!!!

 

♪〜♪〜♪〜〜♪♪〜〜〜

 

僕「何でここで携帯が鳴るっ!?」

 

またあの詐欺女か?・・・違う、悪友からだ、くそっ!

 

僕「もしもし?」

悪友「おう!お前何やったんだよ!電話が回ってきたぞ!」

僕「回ってきたって、どういうこと?」

悪友「合コンで電話交換した女の子に、お前がデートした安孫子さんから電話が回ってきたんだよ!」

僕「ほんとか?で、どういう内容が回ってきたんだ?」

 

直接電話かけてきただけじゃなく、友達経由にまで・・・やっかいな詐欺女だ。

 

悪友「何か泣いてたらしいぞ、もう会ってくれないかも知れないって」

僕「どういうこと?」

悪友「それは俺が知りたいよ!とにかくちゃんと話は回したから、会ってやれよ!」

僕「嫌だよ!・・・正直に言うけど、あの人、デート商法の詐欺だったんだ」

悪友「本当かよ!?そんな風には見えなかったぞ!?お前、何かあったからって嘘ついてるんじゃ・・・」

 

・・・ははぁ、こういう作戦か、あの詐欺女、何とかしてもう一度会う機会を作って、今度こそはめようと・・・

 

悪友「で、お前の住所教えて欲しいって言われたけど、どうする?」

僕「絶対駄目!変な宝石屋連れてかれてどれだけ酷い目にあったか・・・」

悪友「マジかよ!・・・まあ、ちょっと変に思うところはあったけどな」

僕「何?何か気付いてたのか!?」

悪友「いや、安孫子さんだけ実は大学の卒業生らしいんだけど・・・」

僕「じゃあ最低でも22歳以上だったのか、それで?」

悪友「我孫子さんを合コンに誘った他の女の子に、うまくいったらお礼金出すらしいんだ」

 

・・・そういうことか。

 

僕「そのうまくいったらって・・・」

悪友「彼氏ができたら、って意味かと思ったけど、お前の話が本当だと・・・」

僕「だな。そうなると、ウチの大学の卒業生って話も怪しいもんだ」

悪友「おっかねーなー、わかった、じゃあお前のほうを信じるわ」

僕「ありがと、変な噂とか流さないでくれよ」

悪友「変な噂にはならないけど大学での小ネタにはなるな、じゃあな!」

僕「お、おい!・・・あ、切りやがった・・・まぁいいか、ネタになった事で間違った噂は正せるだろう」

 

さて・・・僕は何をしようとしてたんだっけ?

・・・・・はうっ、股間がビンビンなまま・・・うぅ・・・イケナイッ!!

 

僕「こうなったら・・・禁断の果実でもかじるか」

 

ギンギンになった股間を無理矢理トランクスとズボンでしまい、

サイフを持って家を出た・・・2・3時間くらい空けても大丈夫だよな・・・?

 

 

 

 

 

僕「・・・・・きちゃった」

 

駅の裏を回った奥にある歓楽街、

その一角にいかにもなビルがそびえ立っている。

 

僕「ここ・・・1階から7階まで全部、風俗のお店だよ・・・」

 

そう、追い詰められた僕はこんな所へ来てしまっていた。

自分じゃなかなかイケなかった苛立ちから、ちょっとヤケになったのもあるけど、

僕の相手は今まで幼すぎる少女ばかりだった、だったらいっそ、ちゃんと大人の女性を体験してみたい。

 

僕「でもこれは・・・僕にとっては、禁断の果実・・・」

 

とはいえ、中1とか小学生相手にえっちな事をする方が、

よっぽど禁断の果実と言えるだろう、だったらまだこっちのほうが、

健全、とはいえなくても、まだマシなのかも知れない。でも・・・なかなか第一歩が踏み出せない。

 

僕「さすがに入るのが恥ずかしい・・・」

 

まだ夕方になりかけのこの時間なら、

通行人もあまりいないから目につきにくい。

と同時に誰か来たら一発で注目されちゃう、入るならさっさと入った方が・・・

 

僕「このままいても暑いだけだ!えーーーーーい・・・」

 

ポンポンッ!!

 

ん?背中を叩かれた!?

 

僕「だ、誰だ!?」

 

振り返ると、そこには・・・・・!!

 

ゆ、雪巳ちゃん!?  

ゆ、雪菜ちゃん!?  

ゆ、雪沙ちゃん!?  

ゆ、雪香じゃないか!?  

み、美鈴義姉さん!?  

な、也幸くんっ!?  

あ、あなたはぁっ!?  

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