恋愛シミュレーション「ときめきメモリアル」が残した物


3.ドラマシリーズとは

ときめきメモリアルドラマシリーズ。PSとサターンで発売されたときメモのアドベンチャーだ。
恋愛シミュレーションであるときメモの、足りないところを補った物と言うべきだろうか。ドラマシリーズはミニゲームをこなしながらエンディングを目指すゲーム。エンディングは、女々しいか、仲良くなるか。二つに一つである。
ドラマシリーズは、最初は純粋にドラマを味わう物だった。
虹色の青春では、主人公(一応詩織の幼なじみらしい)がサッカー部に入り、インターハイ出場を目指すゲームである。その中に出てきたミニゲームは、フリーキック、ただ一つであった。もちろん、そのFKも現実離れしていた。ま、ミニゲームについては良いだろう。問題は、シナリオだ。
ドラマと言うぐらいだから、劇的なシナリオ展開が待っている。淡々と序盤が進み、あるところでシナリオの転機が訪れる。その転機は、すべてのドラマシリーズ共通で、「勘違い」である。
虹色の青春では、虹野さんの話を立ち聞きしてしまい、その前後をよく考えずに自分のことだと思い落ち込む主人公。彩のラブソングでは、片桐さんの一言を悪く取ってしまい、それを引きずる主人公。旅立ちの詩は、詩織の一言に勘違いをし、マラソンを始めるなどと言い出す主人公。
シナリオの出来は、ゲームとしての面白さに直結する。だが、シナリオはシリーズが後になればなるほどお粗末になる気がした。特に、旅立ちはミニゲームに力を入れすぎている気がした。実際、シナリオ中恐らく印象に残っているのは清川さんだろう(詩織の場合)
しかし、ドラマシリーズは一つの試みだったのだ。他の恋愛アドベンチャーとは違う、何かを出したかったに違いない。しかし、違っていたのは「キャラが完成している」という一点にしかすぎない。だが、その一点のおかげで、よけいなキャラ紹介もいらず、純粋にシナリオを楽しむ体勢が出来るのだ。
もっとも、完成しているキャラクターを知らなければ、ドラマシリーズはいくらやっても面白くないだろう。彩以降では、話の端々にときメモ本編のネタが出てくる。それどころか、前作までのドラマシリーズネタまで出てくるのだ。
これは要するに、ときメモ→ドラマシリーズVol1→Vol2→Vol3と、プレイしなければいけないということなのだ。推奨ではない。こうでなければならないのだ。これは明らかにユーザの幅を狭めている。
しかし、それは悪いとは言わない。ときメモが発売されてもう5年。ユーザもそれなりに増え、知名度はかなり高い。好きな人間は続いており、嫌いな人間は手を付けていない。ときメモはそう言うゲームだからこそ、このドラマシリーズのような試みが出来たのでは無かろうか。
しかし、このドラマシリーズは誉められた物ではない。ときメモの人気を利用しただけの、何でもないゲームなのかも知れないからだ。それに、シナリオももう一つ足りないし、ミニゲームに力が寄りすぎている気がする。そして、如月さんの扱いが良くない!(ぉぃぉぃ
ま、それは冗談として、人気のあるキャラだけを主役にしてしまったことが最大の問題であったはずだ。コナミは悩んだはずだ。紐緒閣下を主役にするかを!(なやまんって)
とにかく、虹野さん、片桐さん、詩織、館林の4人が主人公になったわけだ。
あ、忘れるところだった。このシリーズで唯一、光を浴びたのは館林だろう。
本編でも、プラコレ、セレクション、ドラマ1,2、ここまでで唯一表に出てこられなかったキャラクター。それが館林美晴だ。それを主役に押せたのはこのドラマシリーズの特殊なシステムのせいだろう。そして、館林ファンは少なくない。コナミは、ユーザーの声に答えた形になったのだ。
最後に。旅立ちの詩は、卒業式がラストを飾る。それは、広告にもあったがこれがときメモの卒業式なのだ。これを最後に、ときメモから離れなければならない。それはやはり悲しいことなのだ。
このことは後の「卒業したくて卒業した訳じゃない」で書きましょう。
・・・なんか、あんまりまとまってないなぁ。ときメモの所。

次は?

1.ときメモと他の「恋愛シミュレーションゲーム」との違い

2.ときメモの魅力

4.サターン版ときメモは何故あんなに安いのか

5.卒業したくて卒業した訳じゃない

6.これだけは言っておきたい

7.みつめてナイトはときメモ?



用語説明:ときめきスト(ときめきゃー、メモラー等ときめきファンの略称)達が使う(俺だけかも)特殊な用語の説明




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