Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜




第667夜

獣と悪魔と方言



 本来ならば先週やるべきネタなのだが、書く時間の都合で今週になってしまった。
「方言千夜一夜」の話数 (夜数?) 666 にちなんで、数字の話。

 その前に、666 の正体について確認しておこう。
 ホラーとの関連で覚えている人も多いと思うが、Wikipedia によれば「ヨハネの黙示録」で 666 という数字が指しているのはローマ皇帝のネロのことらしい。
 なんでもヘブライ文字は、文字であると同時に数字でもあるそうで、ネロのスペルを数字に置き換えて全部足すと 666 になるんだとか。これを「獣の数字」と言うのだが、それがいつのまにか悪魔を指すこととなった。
 Wikipedia には“666”という項目もあり、それによれば、合成数であり三角数であり回文数でありスミス数だそうだ。それぞれがどういうものかは調べてください。ネタ的には、日本の硬貨の額を足すと 666 円になるとか、“WWW”をヘブライ文字で書いてネロと同じように数値化すると 666 になるとか、野次馬的に面白い。

 さて、数字の話。
 方言と、というよりは、その地域で特定の意味を持つ数字、って何かないだろうか、と考えてみた。
 残念ながら思いつかず。
 国道の番号や、テレビのチャンネルはに話題にした。
「7 号線」と言えば、秋田では新潟方面に延びる国道、東京では環状七号線、鉄道ファンには地下鉄南北線、という感じ。そうそう、昔ちらっと書いたが、秋田の県道では“7”は欠番だそうである。Wikipedia には「7 号線」という項目もあるので興味のある人はどうぞ。
 テレビのほうは、東京では意味を持たない「9 チャン」が秋田市付近では NHK 総合を指す。
 これ、地上波デジタルに置き換わった暁には変わるのだろうか。正確には「チャンネル」ではないのだそうだが。因みに:
NHK 総合 9 → 1
NHK 教育 2 → 2
秋田放送 11 → 4
秋田テレビ 37 → 8
秋田朝日放送 31 → 5
 秋田放送は盛んに「よんちゃん」というキャンペーンを張っている。
 まぁ、いつ置き換わるのかはちと不透明な模様。

 そういや、ラジオの放送局を周波数でいう人っていないよねぇ。3 桁とか 4 桁だから言いにくいのは事実だろうけど。
 FM の NACK5 が数少ない例外か。

 もうちょっと方言寄りの話。
 ダイレクトに「語呂合わせ」を Google につっこんでみた。
 方言について考える日としては青森の「津軽弁の日」が有名なところかと思うが、沖縄にも「しまくとぅばの日」というのがある。9/18 である。
しまくとぅば」は「島言葉」だが、その「くとぅば」で 9/18 としたそうである。条例で定められているというから凄い。
 かと思うと、鹿児島の大島地方 (という呼び方が正しいのかどうかは解らないが、「支庁」というのもそぐわないような気がするので。つまり、奄美大島とかあのあたり) では 2/18 がそれに相当するらしい。ここでは「ふとぅば」と言うからだそうだ。鹿児島県のホームページが大々的に紹介している。

 Wikipedia の 10/22 の文書には、その日が「方言の日」であると書かれているのだが、それがどういう日だかは不明。ググってはみたが、誰も知らないようである。なんじゃそりゃ。
 俺的には、黒部進やタケカワユキヒデの誕生日である、ということの方が大事だったりするが。

 ウェブでは「半時間」が方言かどうかという話があるようだ。
 少なくとも俺は使ったことがないし、あまり耳慣れた表現でもない。
 となると、少なくとも東日本の表現ではないのではないか、という気がするのだが、感覚的なもので根拠には乏しい。使ってる人もいるようだし。
 聞くところによると、漫才の中川家が「中川家の半時間」というラジオ番組を持っていたらしい。30 分番組だかららしいのだが、そういうことを聞くと 、関西弁かなぁ、と思ってしまう。単純すぎるか。

 地域で特別な意味を持った数字、俺が思いつかないだけの様な気がする。何か見つけたら、改めて。




"Speak about Speech" のページに戻る
ホームページに戻る

第668夜「方言の出てこない小説」へ

shuno@sam.hi-ho.ne.jp