■ ニコラウス・アーノンクール Nikolaus Harnoncourt
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レーベル | : | Teldec |
収録曲 | : | 第1番,第2番,第3番 |
録音 | : | 記載なし |
所有盤 | : | 8573-81228-2 (P)1965 Musical Heritage Soc. (C)2000 Teldec Classics International GmbH (輸入盤) |
備考 | : | 演奏 録音
バロック仕様 Andrea Castagneri, Paris 1744
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レーベル | : | Teldec |
収録曲 | : | 第4番,第5番,第6番 |
録音 | : | 記載なし |
所有盤 | : | 8573-81227-2 (P)1965 Musical Heritage Soc. (C)2000 Teldec Classics International GmbH (輸入盤) |
備考 | : | 演奏 録音
バロック仕様 Andrea Castagneri, Paris 1744; except Suite no.6: Violoncello piccolo, Baer, Salzburg mid 17th century
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バロック・チェロによる演奏。
第6番はもちろん5弦のチェロ・ピッコロ。
(P)から1965年頃の録音かと思います。
原点に立ち戻るかのような,何ともシンプルな演奏。
素っ気ないほどに無骨だけど力強い。
現代のバロック・チェロによる演奏とはだいぶ違いますが,
バロックの先駆者の演奏として大変興味深いです。
録音ですが,残響感はないものの,生録的で,録音している部屋の響きが結構入っていて,
録音場所の雰囲気はおおいにあるものの,音色は損なわれていてあまり良いとは言えません。
演出感が全くないという点では良いのですが...もう少し何とかならなかったのかなとは思います。
■ ヨアヒム・エイランダー Joachim Eijlander
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レーベル | : | Navis Classics |
収録曲 | : | 第1番,第3番,第4番 |
録音 | : | 7-9 October 2014, Doopsgezinde Kerk, Haarlem |
所有盤 | : | NC15003 (C)2015 Navis Classics (輸入盤) |
備考 | : | 演奏 録音
モダン仕様 Gaetano Chiocchi 1870
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レーベル | : | Navis Classics |
収録曲 | : | 第2番,第5番,第6番 |
録音 | : | 31 August - 3 September 2015, Doopsgezinde Kerk, Haarlem |
所有盤 | : | NC15007 (C)2015 Navis Classics (輸入盤) |
備考 | : | 演奏 録音
モダン仕様 Gaetano Chiocchi 1870
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丁寧で軽く柔らかいタッチが特徴,落ち着いた演奏です。
力強さはあまりないので印象はやや薄いのですが,
無理せず自己の技量の範囲で,優しく品のある音楽を作り上げていると思います。
録音ですが,残響が多めで楽器音に被り気味,音色がややくすんでいます。
指板をたたく音まで入っているような録音でありながら,下支えが希薄で少し捉え方が弱いようにも感じます。
もう少し直接音主体にしっかりと録って欲しいところです。
■ アンリース・シュミット Annlies Schmidt De Neveu
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レーベル | : | Spectrum Sound |
収録曲 | : | 全集 |
録音 | : | Recorded in 1957-1958 |
所有盤 | : | CDSMAC024 (P)(C)2015 Spectrum Sound (輸入盤) |
備考 | : | 演奏 録音
モダン仕様
LPからの復刻盤(原盤 German TELEFUNKEN LT 6626-8 ED 1 LP)
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超インテンポの快感とでもいいましょうか,全く揺らぎのない超快速演奏が素晴らしい効果を発揮しています。
世の中の数多の演奏がいかに表現に苦心しテンポの揺らぎでそれを豊かに表現しようとしているのか,逆にそれがよくわかります。
このような演奏をする人が他に全く現れないのが不思議といえば不思議なのですが,
バッハ演奏の可能性として,こんな単純明快な解があることに驚きを禁じ得ません。
こんなに古い演奏から無限の可能性があることを教えてもらうとは!
モノラルLP盤からの板起こしディスク。
古い盤の板起こし特有のノイズがあり,絶対的なクオリティはそれなりではあるものの,かなり良い状態で復刻されています。
多少のばらつきはあるものの,元々の録音が残響を控えた明瞭なものなので,
鑑賞には十分堪えうるというのが本当に有り難いことです。
なお,後述のforgotten recordsの復刻よりも,こちらの復刻の方がより鮮明で聴きやすいです。
※本ディスクと同じ演奏のディスクを2010年にレビューしていました。
前回のレビュー時とだいぶ印象が異なりましたので,
前回どのような感想であったかをせっかくですので以下に残しておきます。
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レーベル | : | forgotten records |
収録曲 | : | 全集 |
録音 | : | Recorded in 1957-1958 |
所有盤 | : | fr 118-9 forgotten records 2009 (輸入盤) *CD-R |
備考 | : | 演奏 録音
モダン仕様
LPからの復刻盤(原盤 Ducretet-Thomson 300-C-043/5)
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細やかに表現しようとか,ニュアンス豊かに表現しようとか,歌うとか,そういう気は全くないようです。
緩急も強弱もほとんどなく,フレーズの変わり目での「ため」なども全くありません。
「棒弾き」と紙一重というところですが,いやいや,さにあらず。
すさまじいテンポで疾走し(第一番のプレリュードなど1:26という快速!),
あえて<表現しない>ことで独特の軽快さを勝ち得ています。
疾風だが怒濤ではないところに面白さがあります。
当時に比べて演奏様式の研究が進んだ現代ではこんな無茶なアプローチをする演奏家はまずいないと思います。
そういう面からこの演奏を過去の遺物と切って捨てるのは簡単でしょう。
しかし,そういう研究の成果を取り入れた現代の多くの演奏と比べても,
楽しさ,ワクワク感では決して引けを取りません。
聴く人が音楽に何を求めるかによりますが,歴史的に正しい演奏様式であるかどうかということと,
音楽として楽しいかどうかということは別の問題であるということをこの演奏は教えてくれます。
そういう意味でもこの演奏は大変貴重であると思います。
おそらくモノラルのLPからの復刻盤です。
アナログ盤特有のスクラッチノイズは全くといっていい程なく,これが本当にLPからの復刻なのだろうか?
と耳を疑ってしまうほどです。
丹念にノイズ除去作業をされたのではないかと想像します。
古い録音なので帯域が狭いのはいかんともし難いところですが,元々の音の捉え方は良く,
残響などの邪魔な音もあまりないため,古い録音の割には十分聴けると思います。
復刻レーベルのforgotten recordsのサイトから直接注文して入手しました。
Webを見ていると,オリジナルのLPは超レア盤として有名だったようです。
いつも訪問してくださる方からこの盤の存在を教えていただきました。
貴重な情報を有り難うございました。