材料と器具の情報です
              お手軽もよし 凝ってもよし その人のスタイルで選べます

手軽で簡単 おいしいビールを味わいましょう。

モルト缶でのマイビア造りの材料と器具を説明します。

造り方 「マイビアの楽しみ方」 はこちらを参照下さい。 

 

ビール造りの道具は工程により2つに分かれます。

仕込み時(1次発酵)と、発酵終了後の瓶詰め時(2次発酵)です。

 

 

必要なもの

あると便利なもの

仕込み時

(1次発酵)

モルト缶(イースト付)
発酵容器

煮沸鍋
除菌用アルコールスプレー
スプレーモルトや砂糖
計量はかり
お玉
体重計
温度計
シール温度計(発酵容器用)
比重計・メスシリンダー
ホップ
エアーロック
瓶詰め時

(2次発酵)

ビール瓶ペットボトル
王冠ペットボトルキャップ
打栓器
サイフォンチューブ
除菌用アルコールスプレー
グラニュー糖と計量スプーンやロート
温度計
比重計・メスシリンダー

          下線のものは当店で扱っています

 

仕込み時に使用する材料と器具

 

モルト缶(モルトエキス)

大麦から麦芽を作り、これを粉砕して麦汁にし糖化させたものにホップを加え濃縮したもの。

ホップを添加していないものや、小麦で作ったものもあります。

一缶1〜2kgのものが中心です。
一缶で11から23リットルまで造れるものが多いですね。

ニージーランド・イギリス・べルギー・カナダなど世界各国から輸入されています。

麦芽を粉砕したものも市販されていますが、糖化などちょっと手間がかかります。

当店ではニージーランドはブラックロック社・マックス社、イングランドのエドメ社、ベルギーはブルーファーム社のモルト缶を扱っています。
モルト缶にはイーストが添付されています。(アンホップライトには添付されていません)

内容量は1.5kgから2kgまで銘柄により違います

ブラックロック・マックスブランドのモルト缶の特徴は、煮込まなくていい点です。

実際のところ、煮込んでしまうと苦味が強調されてしまいます。
(エドメは10分ほど煮込んだ方がいい仕上がりになります)

 

発酵容器

10〜30リットル程度の1次発酵容器です。

専用のものから市販の水用ポリタンまで何でも使えます。

水用ポリタンを使う場合は、中に手が入る幅広口の容器を選んでください。

発酵時に”おり”が容器の縁につきますので、瓶詰め終了後にポリタンの中に手を入れてブラシで洗います。

バケツ型の専用容器のメリットは、洗うのが簡単なこと。

瓶詰めをコックの閉開で行うので、サイフォンチュ−ブも不要です。当店のはシール温度計も標準装備。仕込み量により各容量があります。

水用ポリタンのメリットは価格が安いこと。

また浴槽などの水槽などにつけやすいことです。移動も楽。

デメリットは中の掃除がしにくいこと。

 

名水・湧き水・水道水・ミネラルウオーターのどれを使ってもOKです。

厳密にいうならば、水質(硬質・アルカリ度・ph濃度・ミネラル成分)と造るビールの種類は大きく関係しますが、モルト缶を使った場合はそこまで気にすることはないでしょう。

ただ、使用する水は仕込む前日に全量煮沸することをお勧めします。

雑菌が除去されクリアな味の仕上がりになります。

煮沸するのが大変な場合は、滅菌の為、最低60℃の状態を2時間維持させましょう。

水道を使う場合は、シャワーのお湯を使うのも便利です。

日本の水は特別な地域を除いてはほとんど軟水系です。

一般に淡い色のビールを造るときは「軟水」を、濃い色のビールを造るときは「硬水」が使われます。

ミネラル分の少ない水(軟水)を使用する場合には硫酸カルシウムと塩化ナトリウムを加えたりしますが、浸透性二重交換膜フィルターを使って濾過した水でない限りは、そこまで気にされなくても大丈夫です。

また当店で扱っているモルト缶にはこれらのミネラルが含まれていますので特に調整する必要はありません。

 

煮沸鍋(5リットル程度)

熱湯でモルト缶の中身を溶かすのに使います。

容量が5リットル程度あれば普段家庭で使っている鍋で充分です。

蓋があるほうがベストです。

横広型より縦長タイプの方が発酵容器に中身をうつしやすいです。

 

アルコールスプレー

除菌剤には、アルコール(エタノール)・家庭用漂白剤・オスバン液などがあります。

使い勝手ではアルコールが一番楽です。

多少残っていても問題がないので、使用後の水洗いは不要です。

消毒用エタノール・除菌用アルコールなどの名称で薬局で売っています。

スプレー式のものは使い勝手がよくて便利ね。

無水アルコールを使う場合は水を加えて70%にします。

アルコールは70%前後の濃度がもっとも殺菌力があります。
当店のものは食品にかかっても安全なエチルアルコール65V/V% 精製水35V/V%のものです。

 

砂糖

スプレーモルト・白砂糖・コーンシュガー・ハチミツなどいろいろな種類が使えます。

砂糖を使うのは経済的な意味もありますが、ビールの味や色に変化をつけて楽しめます。

仕込み量により砂糖の量は変わり、全く使用しないで仕込むこともできます。

お勧めはスプレーモルトです。手軽にオールモルトが楽しめますよ。
慣れてきたらいろいろ試してみるとよろしいですね。

市販のビールでは米やコーンスターチを副材料として使っています。

 

計量はかり(0.5〜1kg程度)

補糖で使用する場合での、砂糖などの重さを量ります。

台所用のはかりでOKです。

乾燥ホップを添加する場合はグラム単位で量れる物が便利です。

郵便物用のはかりや電子ばかりがありますが少々高値です。

 

お玉

仕込み時に、モルトエキスを溶かすのに使います。

家庭で使っているものでOKです。

お玉もそうですが、仕込み時に使う器具は、事前に除菌用スプレーで、すべて消毒しておきましょう。

 

体重計

ポリタンなど目盛がない発酵容器を使う場合に、その重さを量って、作成総量を割り出します。

1kg=1リットルとして換算します。

発酵容器自体の重さ(大体1kg前後)がありますので、計測値から容器の重さを引いた値が総仕込みリットルとなります。(容量目盛がついていればそれでわかります)

体重計に発酵容器をのせた場合に、目盛りが隠れてしまう場合は、H型の木枠を作ると便利です。

 


温度計

室温と発酵溶液の温度を測ります。

室温用は壁掛け用、溶液用は棒温度計の各1本あれば便利です。

シール温度計は発酵容器の側面に貼り付けて使用します。

当店の専用容器にはシール温度計が貼ってありますので発酵容器の温度がすぐにわかります。

 

比重計とメスシリンダー

麦汁の比重や糖度を簡単に測ることができて、でき上がりの度数がほぼ推測できます。

モルト缶を使った場合はなくても問題ありませんが、砂糖の量による違いや、モルトの種類による違いが数値で見れますので一つあると楽しくなります。

比重計はメスシリンダーとセットで使うと便利。(直接浮かべても計れます)

アルコール度数は、ビールになる前の溶液の糖度によって決まります。 イーストが溶液中の糖分をアルコール50%と炭酸ガス50%に分解しますので、糖度10%の溶液ではアルコール度5%のビールができることになります。
当店の商品は初期比重と、最終比重の範囲に色マーク付きで、発酵の完了が一目でわかります。(ガラス製、比重と糖度とアルコール目盛付き)

 

ホップ

ホップは苦味と香りのもとです。
ペレットのものや乾燥させたものがありますが、当店では圧縮乾燥したものを扱っています。
ペレット状のものと比べ加工食品っぽさはなく、ただの乾燥ホップより酸化に強くお勧めです。

多くのモルト缶にはホップがすでに添加されていますが、好みに応じて添加するとさらにおいしい。

ホップはツル性の多年草で、使用する部分は雌花の部分です。苦味や香りのもとはこの花の成長によって生じるルプリという物質です。

ルプリンには苦味物質α酸と香りのオイルが含まれています。

苦味成分の抽出には1時間程度煮込む必要があります。

香りのオイルは水溶性で揮発性があるので、煮込んではいけません。

 

エアーロック

1次発酵時に炭酸ガスがでます。この器具を使えば外気の侵入を防ぎながらも内部の炭酸ガスを抜くことができます。

炭酸ガスは空気より比重が重いため、発酵中は、炭酸ガスが溶液の表面を覆いますので必ずしも使わないといけないわけではありませんが、ポコッ ポコッとガスが出る音が聞こえ酵母が元気に活躍している様子がわかり楽しいものです。

エアーロックの代わりに、熱帯魚などの空気ポンプ逆流防止用のチェックバルブなども使えます。

当店の発酵容器を使用する場合は、炭酸ガスは蓋の縁から自然と出ますので、エアーロックはなくても大丈夫ですが取りつけてもOK。

 

瓶詰め時に使用する材料と器具

 

ビールの空き瓶もしくはペットボトル

瓶詰め用のビール瓶もしくはペットボトルです。

通常の瓶は破裂する危険性がありますので使用できません。(2気圧の圧力がかかります)

ペットボトルもお茶やジュース用のものは使用できません。

炭酸飲料用の物を使用します。

ビール瓶はもちろんのこと、ペットボトルも何回も使うことができます。

ただペットボトルの場合は何回も使用していると傷がついてきますのでころあいをみて新しいのに替えるのがよろしいでしょう。

 

王冠もしくはペットボトルキャップ

王冠は使いまわしができません。

ペットボトルキャップもその都度新しいのを使う方がいいですが、何回か使うこともできます。

傷がついたり汚れている場合は新しいのにかえましょう。

  新しいペットボトルキャップには回転防止リングがついています。

王冠・キャップ共に使う直前に裏側に消毒スプレーをかけます。


打栓器

王冠をビール瓶に締めるときに使います。

一度購入すれば半永久的に使えます。

ハンマー式のものやスタンド式のものなどいくつか種類があります。

当店の打栓器はマグネットで王冠をキャッチし簡単に王冠締めができます。一部の特殊な口のものには打栓しにくい場合がございます。

 

サイフォンチューブ 

コックのついていないポリタンク内の溶液を、瓶に入れるときに使います。

専用発酵容器を使っている場合は、コックから直接瓶詰めしますので、このチューブを使う必要はありません。

  

 

アルコールスプレー

ビール瓶・ペットボトル・王冠や自分の手を除菌するために使います。

瓶やボトルの口部分も忘れずにスプレーして除菌します。

ビール瓶やペットボトルはあらかじめ洗って乾燥させておきます。 瓶詰め直前にアルコールスプレーを瓶の口から内部に向けて2−3回噴射し全体に行き渡らせます。   

 

グラニュー糖、計量スプーンやロート

仕込み時には放出していた炭酸ガスを新たに作り出し、ビールの泡を生じさせる目的で使います。

100ccあたり0.6グラムが適量です。

多すぎた場合は「フキ」の原因となったり、炭酸ガスの内圧によって瓶が割れる危険性があるので使用量は間違わないように計量スプーンで入れてきます。

じょごを瓶の口に差込むと投入が楽です。

  ペットシュガーを使う方法もあります。

この場合、量を測る必要はないのですが、紙を切るのと入れた後の紙の始末が面倒です。   

 

温度計

瓶詰めした後は、室温で2次発酵の温度を管理します。

瓶詰め後2−3日は22〜24度に保ちます。

それ以降は直射日光のあたらない冷暗所にて一ヶ月程度熟成させます。

1次発酵ほど温度に神経質になる必要はないですが、瓶詰め後の2−3日は適温に注意しましょう。

その後は30度を超すような高温状態にならないように注意しましょう。

 

比重計 

瓶詰め直前に使用し、その溶液の比重を計ります。

1次発酵前と1次発酵後に測ることによってでき上がりの比重がわかります。

当店の商品は初期比重と、最終比重の範囲に色マーク付きで、発酵の完了が一目でわかります。(ガラス製、比重と糖度とアルコール目盛付き)
比重計に入れた溶液は戻さずに廃棄してください。

 


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