手軽で簡単 マイビアを造ろう!(はじめてのビールつくり)


「マイビアってなあに?」
自分の好みのビールを自分で造ることですが、まずその特徴を。

1.ビール酵母が生きている――本当の生! 翌朝もすっきり

市販の大手メーカーのビールとマイビアの成分はここが大きく違いますね。
大手メーカーの流通品は、熱処理かマイクロフィルターで濾過していますので、 ビールの中には生きたビール酵母はいません。
それに比べマイビアは熱処理もマイクロフィルターのろ過もしませんので、正真正銘の「生」です。(注1)
ビールはもともとライトなドリンクですので、蒸留酒と比べても翌日に残る割合はあまりないだろうと 思われるでしょうが、マイビアを飲んでいるとさらにすっきり感が実感できますよ。

2.自分好みの味が手軽に造れる  

味の好みは人それぞれですね。
ちょいと苦味があるホップのきいたものが好きな人から、フルーティでワインっぽいものまで好みの味は千差万別です。
まずは造る時のベースとなるモルト缶を各銘柄の中から選びます。
それをベースに作成総量を加減したり、ホップの苦味や香りを追加したりが自由自在。
もちろんライトビールもお手の物です。 
しかも副原料一切なしで造るのも簡単。
流通品には、米やコーン・スターチ等を副原料として使っていますが、マイビアでは余計なものを一切入れずに造れます。
その逆に、ふきのとうの香りを入れたり、唐辛子を入れてみるなどオリジナルも簡単です。 
マイビアは自分の好みの味を簡単に実現できますよ。


3.ねだんもお手ごろ  

モルト1缶で11リットルから23リットルまで造る事ができます。 
(容器による制限はありますが)
水用ポリタンクでも造れますので最初にかかる費用も少ないですね。

4.発酵と熟成の経過を目と舌で実感できます

発酵中は底から泡(二酸化炭素)がぷちぷちと泡だってきます。
研究熱心でない方も「おおこれが発酵か」と感心すること請け合いです。
どの時期に飲めば一番うまいかもご自身の舌で確かめられますよ。
これもマイビアだからできることですね。

5.特殊な装置はいりません

もちろん専用の装置もありますが、まずは手軽にはじめられるのがよろしいですね。
室温が18℃から25℃の間でしたら室内にポリタンをほっておくだけで発酵します。
(酵母の種類により、もっと低温の方がおいしい場合もあります)
瓶詰め用のビンも、ビンだけでなく、炭酸用のペットボトルも使えます。
さらには、キャップ式のビール缶も再利用できますので、捨てずにとっておけばより活用できます。


6.適当にしてもできてしまうのが驚きです

寒い冬に、車の中で造っておられる方がいました。(日中は20℃を保つ)
味も悪くはなかったですね。
初心者の中には厳密にやろうと身構える方もお見受けしますが、マイビア造りの基本は発酵現象ですので、かなり適当にしても実はそこそこできちゃいます。
恐れず、ひるまずトライしてみましょう。(まあ 手間と味は正比例しますが...)

注1:市販ビールにもよさがあって、活きたビール酵母が入っていないからこそ 、全国の流通網に載せることができますし、多少の温度管理のまずさや経過日数の前後に関らず一定の品質が保たれます。 その意味では、どんな場所でも安心して飲めるともいえます。 それに比べて、熱処理や濾過処理をしていないビ−ルは、たとえば真夏の35度を超すような気温のもとでは、 ビール酵母はおろか乳酸菌や酢酸菌などが活発に活動しますので、あれよあれよと味に変化が起こります。 でも個人で楽しむマイビアでは、別に全国流通させる訳ではないので、手軽に・気軽に本来のビアを楽しめます。

「よさそうなのはわかったが、造るのはめんどくさそー」

ビール造りでは、モルト缶を使う方法や、麦芽を糖化させて造る方法があります。 
なんと言っても簡単なのは、モルト缶(キット缶ともいいます)です。
麦芽糖とホップがすでに入っていて、お湯に溶かすだけでできちゃう缶詰を使うのがお手軽ですね。
造り方はいたって簡単。


「面白そうだが、どうすればいいのかな?」

取り急ぎ造ってしまうのが近道ですね。
初めての方は、入門セットがお勧め。
専用発酵容器のセットなどいくつかあります。
標準ならば、専用発酵容器セットがいいですね。

「入門セットを買うときの注意点はなに?」


専用発酵容器は円筒形なのでお手入れが楽チン、しかも瓶詰めがコックをひねるだけなので不精な方にもお勧め。
オプション品もいろいろありますので、必要なものはあわせて用意すると便利ですね。

「でも種類がいっぱいあって、どれを選んでいいのかわからな〜い

味で選ぶか、色で選ぶか、個性で選ぶか ですね。
ニュージーランドはブラックロック社の主要な銘柄の紹介をしておきましょう。
 

エクスポート
ピルスナー

透き通るような淡い色とあっさりした味わいで好評の、チェコの伝統的ピルスナー、クリアですっきりした味わい。ほのかにフルーティーさも漂う絶品。

イーストインディア ペイルエイル

エクスポートピルスナーと並びすっきり系で好評の、かつて在印の英国人に愛された、程よくホップをきかせた独特の味。 

ラーガー

色はペイルエイルより少し濃く、苦味はペイルエイルとニュージーランドビターの中間です。香り豊かなホップをブレンド、苦みのあるすっきり爽快な味。

メキシカン
ラーガー

ラーガーをちょっぴりやさしくした、メキシコ流の苦味の少ないさわやかでライトな味 ラーガーの苦味の苦味が苦手な方にはとってもお勧めです。

ドライ ラーガー

より糖分を分解するエンザイムが添付され辛口に仕上がった、クリアではじけるのど越し、明るい色のさわやかなドライ。実演会で一番多く使った銘柄です。

ニュージーランド

カンパニー ビター

ピルスナー系とブラック系の中間。きりっと苦くて思わずつまみを捜してしまうと好評の、長い航海用に造られた英国産ビール、豊かで強い味、コクのあるビタータイプ。

マイナーズ
スタウト

色の黒さの印象とは違って、非常に飲みやすいと好評の、タフな一日の終わりにふさわしい、スムーズで重厚な味わいのダークビール。

ウイスパーリングウイート

黄金色のフルーティな小麦のビール。大麦とは違うソフトな味わいを楽しめます。きりっと冷やせば清涼感ある味わいです。

ナッツブラウン
エイル

イーストインディアペイルがお口にあう方は、ぜひナッツブラウンにもトライしてみましょう。モルトの香り高く、クリアーな味わい深い琥珀色のアンバービールです。

シードル
(サイダー)

女性に大人気の新鮮な味わいのリンゴ酒。伝統的なスパークリングサイダー。濃縮リンゴ果汁100%使用です。発酵期間はビールより3−4日長めです。

「ますます迷ってしまうぞい」

ではずばりのお勧めを。
「取り急ぎ標準的なものを」というあなたには ラーガー
「軽くてソフトでフルーティなもの」というあなたには
 エクスポートピルスナーイーストインディアペイルエイル
「辛口がいい」という方は ドライラーガーメキシカンラーガー
「ぐぐっと苦いものがいい」という方には ニージーランドカンパニービター
「なんといっても黒がいい」という方は マイナーズスタウト
「個性的なものがよろしい」という方には ウイスパーリングウイートナッツブラウンエイルシードル
  
いかがですかな?

セットを買ったとして、その他に必要なものはあるの?」

モルト缶の中身をお湯に溶かすための
大鍋が必要です。
大鍋といってもお湯2Lに中身を溶かしますので、4−5リットル程度の一般家庭にある大きめの鍋でいいですよ。
それとかき混ぜる為の
お玉or木ベラorスプーンなど。

重要なものは、瓶詰め時のビール瓶やペットボトル
ビール瓶は酒屋さんで保証料金を払えば購入できますが、瓶底にカビが生えている場合も多く見受けられるので、最初は当店にて新品を用意される方が安心です。
炭酸飲料の1.5リットルペットボトルや、ビールのボトル缶なども再利用OKです。

(リターナー瓶も使えますよ)

瓶・ペットを再利用するときのコツは、「飲み終わったらすぐに洗うこと」
そして逆さまにして容器内を乾燥させることですね。
でも、お茶やミネラルウオーターなどの炭酸飲料でないもののペットボトルは使えません。
間違ってこれらに瓶詰めすると、容器がパンパンに膨れてさわるのも恐ろしいくらいになるのでその点はご注意を。
なお専用発酵容器の蛇口からビール瓶に詰めるときは
ロートがあった方が入れやすいですね。
瓶詰め時には、泡を作るために砂糖を入れます。
中瓶(500cc)で3g、大瓶(633cc)で4g入れますが、めんどくさがり屋さんには
ペットシュガー、さっさと済ませたい方は、ロート+計量スプーン+グラニュー糖がいいですね。

「なんとなくわかったが不安だなあ」

造っていて不安に思った時は、いつでも当店にメールしてください。
いつでもサポートしますよ。

マイビア講習生曰く、「マニュアルはややこしかったけれど、実習はかんたんですね〜。」と酷評される すこし説明が多いですが、容器別での作成方法です

 

(材料と器具の説明はこちら)


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