ALLA社製比重計取り扱い説明書





緑色のマークになると出来あがり
発酵完了が一目でわかるビール&ワイン用比重計 
(測定範囲 0.976から1.150まで)

ビール時:初期比重の範囲にオレンジ色、最終比重の範囲に緑色のマーク
テーブルワイン時:初期比重の範囲に緑色、最終比重の範囲に赤色のマーク
デザートワイン時:初期比重の範囲に赤色、最終比重の範囲に赤色のマーク

(マークは目安としてお使いください)


まず初めに:
比重とは水の密度を1(1.000) として比較した値です。
これより数値が小さければ(例えば0.998)、水に浮かびますし、これより大きければ(例えば1.012)、水に沈みます。
比重計は測定時点でのその溶液が、水と比較してどの程度重いか軽いかを数値で表すものです。

1.この比重計には、比重と潜在アルコール濃度と糖度の3つの目盛があります。
(比重1.040時に、潜在アルコール濃度5.2%、糖度104となっています。)

2.計測は、メスシリンダーにサンプルを取って行うか、比重計をアルコールで除菌して直接発酵容器に入れて行って下さい。


発酵容器内の溶液は上部と下部では比重が違っています。
上は軽く下は重くなっています。
ポリタンなど上部から掬いだした溶液は軽めに出ますし、専用発酵容器のように下部にコックがついていてそこから溶液をとりますと重めの値になります。

**攪拌せずにおおよそのセンター値を知る方法**
レードル(お玉)を静かに底の方までおろしてそのまま上にゆっくり引き上げて測定用の溶液をとってください。ほぼセンターの値が出ます。

3.目盛読むときは、表面張力で盛り上がった部分でなく、その下の水平な液面で読んで下さい。
        

比重の値として使う部分は、上が80 下が50と表示された部分です。
目盛りの単位は表示では2の単位です。
これは比重の値としては0.002単位となります。
オレンジ部分に40と表示されているのは1.040が比重の値となります。

4.日盛は20℃での計測を前提にしています。5℃異なる毎に比重で0.001補正してください。
すなわち25℃の時は読み値に0.001を加え、15℃の時は0.001を引いて下さい。

5.比重計には、初期比重の範囲としてオレンジのマークが、また最終比重の範囲として緑色のマークが付いていますので、参考として下さい。
(ワインの場合はテーブルワインの初期比重の範囲は緑色のマーク、最終比重の範囲は赤色のマークを参考にしてください。デザートワインの初期比重の範囲は赤色のマークが入っています)

初期比重は、仕込み時の総量とモルトの銘柄 そして追加した糖類により変動します。
オレンジの範囲は一般的なレシピでの範囲とお考え下さい。

最終比重(瓶詰め時比重)も銘柄や追加した砂糖の量、イーストの種類、発酵温度、エンザイムの使用の有無などによって違ってきます。(通常1.002→1.014の範囲)
とりわけドライラーガーやメキシカンラーガーのように、より糖を分解するエンザイムを使った場合は1.000を下回る値になることが多いです。


6.緑色マークまで到達しないで一次発酵が完了する場合があります。
従って、一次発酵が終了したか否か判断するには、発酵温度を適温に保って、比重の減少が止まったことを確認するのが一番確実です。
上面発酵の場合、24時間経過後、下面発酵の場合は48時間経過後に再度計測して下さい。

当店のサポートデスクの比重計を活用しようのページの2.初期比重でわかる銘柄別の予想度数 にて当店で実際取ったデータを公開しておりますので、それを参考していただければ銘柄別の最終比重の目安がわかります。
http://www.h2.dion.ne.jp/~beer/support/dosu3.htm

**一次発酵が終了したかどうかを簡単に見る裏技**
小さな細長いコップ(もしくはメスシリンダー)に50cc程度のワート溶液をとりグラニュー糖を一つまみ振って下さい。30秒以内にあわ立ってくるようでしたら一次発酵はまだ終了していません。


7.潜在アルコール濃度値の使い方:初期計測時の潜在アルコール濃度から、最終計測時の潜在アルコール濃度を差し引いた値が、お造りになった溶液のおおよそのアルコール濃度となります。

8.比重計はガラス製で壊れやすいので、衝撃を与えたり、40℃以上の温水に浸けたりしないで下さい.
   


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