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目 次
1. 狂言の夕べ
1. 狂言の夕べ
2. 配 役
3. 演者紹介
4. 演目解説
万作の会
1) 棒縛
2) 小傘(こがらかさ)
平成13年6月5日(火)・6日(水)
午後7時開演
大田区民プラザ大ホール
主催 (財)大田区文化振興協会
2. 配 役
解説 石田 幸雄
1) 棒縛
太郎冠者 野村 萬斎
主 野村 万之介
次郎冠者 深田 博治
後見 竹山 悠樹
2) 小傘
博奕打 野村 万作
田舎者 高野 和憲
新発意 野村 万之介
参詣人 小川 七作
〃 竹山 悠樹
〃 月崎 晴夫
尼 石田 幸雄
後見 野村 良乍 3. 演者紹介
野村万作
父故六世万蔵(人間国宝・芸術院会員)及び祖父萬斎に師事。重要無形文化財総合指定者。芸術祭大賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遥大賞ほか多数の受賞がある。
海外公演も多く、五月には北京、上海で公演し好評を博した。
野村万之介
故六世万蔵に師事。兄万作と共に第一線の演者として活躍。芸術選奨新人賞受賞。
「万之介狂言の会」を主宰。大学の狂言サークルも指導して久しい。重要無形文化財総合指定者。
野村萬斎
父万作、祖父万蔵に師事。東京芸術大学卒。古典のほか、映画、演劇、テレビなどでも意欲的な実践があり、近くは、シェイクスピアによる新作〈まちがいの狂言〉を演出し、四月に東京で、7月にはイギリスで公演する。狂言「ござる乃座」を主宰。
石田幸雄
万作に師事。古典のほか新作の演出にもすぐれた実績がある。重要無形文化財総合指定者。日本大学芸術学部講師でもあり、本日の解説も担当する。
小川七作
万作に師事し、古典のほか英語狂言のグループをもち、国の内外で活躍している。
深田博治
高野和憲
万作に師事し、三年前に国立能楽堂養成課で六年間の修業を終え、各地各舞台で実践を重ね、将来を期待されている。
月崎晴夫
竹山悠樹
万作に師事し、舞台歴を重ねる新進である。 4. 演目解説
1) 「棒 縛(ぼうしばり)」
主人はいつも自分が外出したすきに、太郎冠者(たろおかじゃ)と次郎冠者(じろおかじゃ)二人の召し使いが盗み酒をすることに気がつき、ある日一計を案じて太郎冠者の両腕を左右に広げたまま棒に縛りつけ、次郎冠者は後ろに手を縛って外出しました。
残された二人は、やっぱりいつもの通り酒が飲みたくなり、苦心して酒蔵の戸を開け、酒樽のおおいを取り、不自由な格好のまま大杯で酒をくみ、大酒盛りになってしまいました。 杯を重ね珍妙な形で歌い舞って楽しんでいるところへ主人が帰ってきて散々に叱られてしまいますが、召し使いの二人の振るまいには、すべて遊び心に裏づけられた自由さがあり、これこそ狂言に出てくる冠者を代表するものといえる作品です。
冠者と心を合わせて酒宴の歌詞のひとつをおぼえて下さい。
酒はもと薬なり、世はまた人の情なり、憂き世を忘るるもひとえに酒の徳とかや…
2) 「小傘(こがらかさ)」
田舎の人が在所でお堂を建てましたが、堂守りの僧がいないので街道すじへさがしに行さました。
そこへ食いつめた博奕打(ばくちう)ちがにわか坊主に姿を変え、手下の者をつれて旅をしているのに出会い、在所へつれて帰ります。
博奕打ちは賭場で聞き覚えた小唄をお経のような節を付けて唱え、参詣人たちをごまかし、皆が法悦の喜びに浸っているすきに数々の施し物を手下に盗ませ逃げ出してしまいます。
参詣人たちが偽坊主と気がつき追いかけて行ったあと、ひとり残された参詣の老女は、大切な小袖を施物にしてだまし取られてしまったと腹を立てののしり嘆きます。
たぶん小粋な女性のことを謡ったのであろう小傘の歌を経文のように聞かせてしまうところが秀逸です。
きのう通る小傘が今日も通り候…あれみさいたよ、これみさいたよ…
[出典 狂言の夕べ プログラム (財)大田区文化振興協会作成]
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[Last Updated 6/30/2001]