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目 次
1. 出し物
1. 出し物
2. 配 役
3. 夜の部・解説と見どころ
1.1 ひらかな盛衰記 逆櫓(さかろ)
1.2 忍夜恋曲者 将門(まさかど)
1.3 岡 鬼太郎作 らくだ
2. 配 役
2.1 逆櫓
船頭 松右衛門
実は樋口次郎 団 十 郎
お筆 雁 治 郎
権四郎 左 団 次
畠山重忠 羽 左 衛 門
2.2 将門
傾城如月
実は滝夜叉姫 雀 右 衛 門
大宅太郎光圀 團 十 郎
2.3 らくだ
屑屋久六 菊 五 郎
駱駝の馬太郎 團 蔵
遊人半次 八 十 助
3. 夜の部・解説と見どころ
3.1 逆櫓
船の先端と後端両方に向かって櫓(ろ)を設け、前後どちらにも進ませ得る装置を逆櫓といいます。木曽義仲の家臣樋口次郎は、松右衛門と称して船頭権四郎の娘およしの婿に入っていました。そこへ義仲の奥方につかえる腰元が訪れたことから、松前衛門は舅と女房の前で素性を明かします。樋口のはかった逆櫓の計略をもって義経に近づき、義仲の仇を報う心でした。だが舅の訴えで樋口は大勢の船頭に捕り囲まれます。樋口の名乗りと共にここの大立廻りが見せ場です。父初代吉右衛門有数の当り役を、実父白鸚を経て継承した吉右衛門の樋口は定評があります。智情そなえた畠山に羽左衛門を配し、周りをベスト配役で固めた、時代物の醍醐味あふれる一幕です。
3.2 将門
相馬の古御所にもうろうと現れた傾城は、実は平将門の娘でした。居合わせる大宅光圀を味方につけようとしてあの手この手と言いよりますが、光圀に正体を見破られ立廻りとなり、がまの妖術を使って幕になります。幽幻的な中にもガラリと気分の変る廓ばなしや踊り、光圀の物語と目にも耳にも楽しい常磐津舞踊の代表作の一つです。雀右衛門と団十郎の魅力あふれるコンビはこの舞踊劇にぴったりです。
3.3 らくだ
落語をもとにした喜劇で、遊び人の半次は、同じ長屋の住人駱駝の馬太郎が頓死したと知って、やって来た気の弱い屑屋の久六に命じて香典を集めさせ、家主を脅しつけて酒肴をせしめました。家主のよこした酒を飲み交すうちに、強気だった半次はシュンとしてしまい、あべこべに久六は大口をたたきます。酒が人を変えてしまうおもしろさ。菊五郎と八十助のやりとりがききものです。
(出典 十一月 顔見世大歌舞伎 プログラム 歌舞伎座)
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[Last Updated 5/31/2001]