みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月も次の3項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「12 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
 7月は梅雨が明けると一挙に夏になり、特に20日以降は目もくらむような暑さが続きました。朝、雨戸を開けると、涼しい空気が入ってきていたのに、開けたとたんに窓を閉めてエアコンを入れる有様です。22日は、猛暑(気温35度以上)の場所が全国で百数十ヶ所あったようです。
 朝顔などには日に2回水をやります。散歩や庭仕事は、夕方陽が傾いてからを心がけています。

1.「今月の追加内容」など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  「理系の文系教育」という哲学者 森岡 正博さんの記事を載せました。

2. 7月のトピックス
 7月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 TGY合唱団&東京カンマーフィルハーモニー特別演奏会
  7月17日、ミューザ川崎シンフォニーホールで開催され、コーラス仲間が出演したので誘い合わせて聴きに行きました。
 2.2 七月大歌舞伎
  7月24日、新橋演舞場に、家内と見に行きました。
 2.3 オルセー美術館展2010
  7月29日、六本木の国立新美術館で開催中の、「ポスト印象派」という副題のある展覧会を家内と見に行きました。
 2.4 上山さんのバースデイ・ライヴ
  7月31日に、神田岩本町のTUCで、元神宮テニスクラブの仲間だった上山さんのライヴがあり、クラブ仲間、家内と利きに行きました。

 右の写真は9月に掲載を予定している、六郷用水の記事に関係する松竹橋です。JR蒲田駅近くのアプリコ(松竹撮影所跡)に復元された橋です。

3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 「今月の追加内容」など
 1.1 「今月の追加内容」
 「8 ウオーキング・旅行」に追加した「南堀-南北引分 → 鮹の手」は、「47 大田区の散歩道8 六郷用水」「6. 個別の水路」の第3弾です。この記事で六郷用水の主な水路が終わり、残りは南堀の4水路を残すだけにになり、丁度半分まで来ました。
 「9 趣味」「5. 演劇」に追加した「46 長崎の鐘」は、先月(2010.6)見た芝居のご紹介です。
 「11 興味あるリンク」には、「10.2 絵画」に「10.2.29 オルセー美術館展2010」、「11 趣味2−旅行」に「11.77 那覇市国際通り」を追加しました。最初の項目は、この頁の「2.3 オルセー美術館展2010」に関連した内容で、2項目は沖縄旅行(実際に行ったわけではなく、友人からの情報)に関連した内容です。

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 1.2 新聞の記事から 理系の文系教育」   森岡 正博
 私は大阪府立大学の文系の学部で、哲学や倫理学の授業を受け持っている。大阪府立大学はもともと理系が強いところである。獣医学科は全国的に著名だし、工学部では人工衛星「まいど1号」の設計協力と運用管制を行った。
 ということもあって、文系の教員は何となく肩身が狭かったのだが、昨年から突如嵐のような状況が襲ってきた。大阪府の方針により大学改革が行われることになり、大学側はそれを受けて、大阪府立大学を理系に特化させることにしたのである。
 その結果、文系学部と経済学部が再来年度から消滅することとなった。一昔前なら、公立の総合大学から文系学部が突然消滅するなんて考えられなかった。しかしいまは公立大学ですら人件費削減と市場原理からは逃れられないのだ。新しく文理融合学部を創設するのだが、ほんとうに高校生の受験者が受けてくれるのかどうか、民間会社に委託して市場調査をしてもらっているところだ。
 大学改革の仕事をしていて、いろいろ思うことがある。いま私は哲学という純粋文系の研究をしているのだが、そもそもは理系出身なのである。高校生のときには数学と物理が得意で、素粒子物理学をやりたくて大学の理学コースに入学した。教養課腰では白衣を着て化学実験をしたり、暗室で光の干渉の様子を調べたりした。そしてファインマンやランダウ、リフシッツらの教科書を必死で追いながら、ある日私は自分が理系に向いていないことに突如気づいたのだった。
 私がほんとうに知りたかったのは、「私が存在しているとはどういうことなのか」「生きる意味とは何なのか」という問題だったのである。数式と実験器具に囲まれてあえぎながら、私はまったく異なった世界にこそ自分の追求すべき道があることを発見したのである。
 理系から文系に実際に横断してみると、理系と文系のあいだにあるどうしようもない溝の深さを身にじみて感じることになる。
 理系から見れば、文系のやっていることばあまりにも精密性と客観性と再現性が乏しくて、とても学問には見えない。文系から見れば、理系のやっていることは、現実の豊かなリアリティを数式に還元して上澄みだけをすくっているだけの皮相な営為に見えてしまう。
 このあいだの溝を埋めるのは至難の業である。しかしわが大学は理系特化大学になり、その枠の中で文理融合を目指すのだから、文系教員としては何かの役割を果たさないといけないだろう。私はひとつのエピソードを思い出す。
 物質の究極構成要素である「クォーク」を発見したのはゲルマン博士である。3層から成るその素粒子を命名するときに、ゲルマンは、ジェイムズ・ジョイスの実験小説『フィネガンズ・ウェイク』の船出の場面で鳥が3度鳴いたときの鳴き声である「クォーク」を借用したのであった。理系の研究に文学や言語の知識は不要とするのは二流の言であり、超一流ともなれば文系の教養もまた壮絶な次元に達していることはこの例を見ても明らかであろう。
 そのような理系学生を育てることこそが、理系大学における文系教育の神髄だと私はいま考えているのである。    (哲学者)
(出典 日本経済新聞 2010.7.27 夕刊)

2. 7月のトピックス
 7月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 TGY合唱団&東京カンマーフィルハーモニー特別演奏会
  曲目は、モーツアルトの「戴冠ミサ」、武満徹の「うたT」より小さな空、恋のかくれんぼ、「明日ハ晴レカナ、曇リカナ」、ブラームスの交響曲1番、ブラームスの「哀悼の歌」でした。全体の指揮は若手の松井慶太氏、合唱指揮とテノールは山本義人氏、ソプラノ渡辺恵津子さん、メゾソプラノ安藤郁子さん、バス堀江秀一氏でした。合唱団もオーケストラも素人らしいのですが、とても良い演奏で、特に武満徹さんの曲はアカペラで素晴らしい演奏でした。
 2.2 七月大歌舞伎
  歌舞伎座が改修中なので、新橋演舞場に、歌舞伎夜の部を見に行きました。演目は「暫(しばらく)」、「傾城反魂香(けいせいはんこんこう)」、「馬盗人(うまぬすびと)」の3本で、出演は暫の鎌倉権五郎に団十郎、傾城反魂香の浮世又平に吉右衛門、その女房おとくに芝雀、馬盗人のならず者悪太に三津五郎などです。暫は今年の3月に見た「女暫」との比較になりました。傾城反魂香は初見ですが、内容が絵の話で、とても名作だと思いました。馬盗人も初見ですが、こんな面白い外題(げだい)が歌舞伎にあったのかと思わせる内容でした。
 2.3 オルセー美術館展2010
  オルセー美術館はパリのセーヌ河畔、チュレリー公園の対岸にあります。これだけの名画がまとめて見られることは珍しいと思います。会場は「1886年−最後の印象派」「セザンヌとセザンヌ主義」「ゴッホとゴーギャン」など10章に分かれています。やはりモネ、セザンヌ、ゴッホ、ルソーなどの絵が特に素晴らしいと感じました。メトロポリタン美術館が出版した「フィンセントの色」に出ているゴッホの2枚の絵も実物が見られました。
 2.4 上山さんのバースデイ・ライヴ
  上山さんがリタイヤ後、再デビューしてから10年になるそうで、仲間が集まりました。田村 博(P), 津村和彦(G), 香川裕史(B)の伴奏で、過去に発表した3枚のCDに収めた曲を中心に演奏されました。

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3 来月の予定
 3.1  本の紹介
  「5 本の紹介」に、松岡正剛著「白川静 漢字の世界観」を載せる予定です。
 3.2  趣味・演劇
  今月観た「7月大歌舞伎」を採り上げたいと思います。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を、少しずつ追加したいと思っています。

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[Last Updated 8/31/2010]