みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月は次の三項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「12 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
 2月も月末になると、寒い日でも日中の日差しが強まったことを感じます。梅の開花も、場所によって少しづつ違いがあります。何よりも日が永くなったことが、春の訪れを告げています。
1.「今月の追加内容」など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  玄侑宗久さんへのインタビュー「禅的生活のすすめ」です。
2. 2月のトピックス
 2月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 スキー旅行
  (1) 元の会社の仲間と連休を中心に草津・万座へ行きました。
  (2) 下旬にNMCの仲間と八方(白馬)へ行きました。
 2.2 観梅
  20日にV Age Clubの仲間と神代寺植物公園へ、観梅に行きました。右の写真は公園での一枚です。
 2.3 歌舞伎座
  歌舞伎座へ二月大歌舞伎を見に行きました。
3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 「今月の追加内容」など
 1.1 「今月の追加内容」
  「5 本の紹介」の「5 本の紹介4(新書と文庫2)」に「120 日本語の奇跡」を追加しました。V Age Clubの「新書を読む会」で採り上げた本で、日本語にひらがなやカタカナが導入された経緯が書いてあります。
  「8 ウオーキング・旅行」に「34 大田区の散歩道3 武蔵新田」を追加しました。かっては「むさししんでん」か「むさしにった」かも解りませんでしたが、本で調べて現地に行ってみると、住んでいる街の歴史が見えてきました。
  「11 興味あるリンク」には、「11 趣味2−旅行」に「11.57 神代植物公園」と「11.58 新田神社」を追加しました。前者は、このページの「2. 2月のトピックス」に関連し、後者は今月追加した「8 ウオーキング・旅行」の「34 大田区の散歩道3 武蔵新田」に関連した情報です。

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 1.2 新聞の記事から 「禅的生活のすすめ 玄侑宗久さんに聞く」 予断を持たない生き方を 自分とは自然の分身

[自分とは自然の一部で刻々と変わるもの]
 行政や企業の不祥事が相次ぎ、いじめや少年犯罪が絶えない現代の日本。大人も子供もストレス社会を生きているが、僧侶で作家の玄侑宗久さんは多様な価値観を認める日本古来の八百万(やおよろず)性が失われたことが大きな原因だと指摘する。
 「自分というのは自然の分身、自然の一部なのです。だから自然と同じように刻々と変わる。でも今は個性、個性と言う。個性というのはキリスト教社会の考え方です。神様からいただいたペルソナ、つまりパーソナリティー(個性)が初めからある。これは元々日本人の発想にはなかったものです。昔の武士は元服すると名前を変えた。作家や画家には雅号もある。役割が変われば名前も変わるというのが日本人の考え方で、自分の中に八百万が住んでいるのです」
 「礼儀正しく勉強も運動もできる子がある日、近所の家の牛乳を盗んだとします。昔の人たちはこれを出来心として受け止め、良い子という評価は大きく変わらなかった。今だったらどうでしょう。おそらく、その子はとんでもない子という烙印を押される。個性は神様がつくったものだから褒められるものでなくてはならない。これは大きなプレッシャーです。個性重視が子供たちのストレスを生んでいる」
 今の日本は欧米的な考え方を無批判に受け入れ過ぎると警鐘を鳴らす。
 「キリスト教では神様が人間をつくったけれど、エデンの園を追放され、原罪を背負っている。人間は悪いことをしかねないから契約を結び、管理しなくてはならない。管理とか防犯、予防という発想はあくまで欧米のものです。今の日本は性悪説に立って人々をルールでしばる傾向が強いが、逆効果でしょう」
 「今話題の賞味期限も日本人の感性に合わない。食えるか食えないかは自分で判断すればいい。期限をうのみにして捨てるのはもったいないし、現物を見たりにおいをかいだりする能力も衰える」

[揺らぎを楽しむのが風流な生き方]
 現代を心安らかに生きるにはどうしたらいいのか。玄佑さんは禅の知恵を活用した生き方「禅的生活」を提唱する。
 「禅的生活とは言い換えれば、予断を持たずに今の足場に立つということです。予断を持つから苦しみが生まれる。明日はこうなると思ってそうならなかったら、不愉快になるでしょ。先のことは分からないから面白い。何もかも予定通りに進む人生が楽しいでしょうか? 世の中は思うようにならないのが当たり前。そこに人生の妙味がある。想定外のことが起こると誰しも心が揺らぎますが、この揺らぎを昔の人は『風流』と呼んだ。揺らぎを楽しめる人こそ風流な人なのです。そういう心構えなら、困難があっても何とかなります」
 「医療現場で今、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)が広がっていますが、余命の宣告をするような場合、後で訴えられるリスクもあるし、短めの数字を言う傾向があると聞きます。数字を言えば、現実がそれに近づくことを期待するのが深層心理です。長めの数字を言うのは祈りだが、短めの数字を言うのはのろいと同じ。でも先のことは分からないのだから、分からないでいい。本来日本人は先のことが分からないということに耐性がある」
 「今という一瞬を楽しむのが禅の考え方ですが、人間はコーヒーを飲むというような目先の目標では飽きたらず、その先を目指す。優しい人になりたいという大きな目標もあれば、いい学校に入りたいとか仕事の業績を上げたいという中期目標もある。厄介なのは中期目標です。これが人間の生き方を人工的にし、不安な気持ちにもさせる」
「私も若い時は中期目標で苦しみましたが、今は目先のことと、はるかな目標だけを持つようにしています。現役時代はそうもいかないでしょうが、定年後のシニアの人にはこうした生き方を勧めたい。これが何の役に立つのかなどと考えず、すること自体を楽しんでほしいですね」

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[寺はかつて文化センターだった]
 禅のお陰で「楽に生きられる」と言うが、今に至るまでには様々な遍歴があった。
 「お寺の長男に生まれましたが、最初は坊さんになるのが嫌でした。でも反抗のためにも宗教を知らなくてはならないと思い、勉強した。様々な新興宗教も見て回った。自分の中の八百万が色々なことをやりたがり、大学時代にはナイトクラブのフロアマネジャー、英会話教材のセールスマン、工事現場の作業員もした。方向性のない欲望に振り回されていましたね」
 小説家を志したが、断念。27歳で禅僧になると決意、京都の天龍寺で修行を積んだ後、実家の福島県三春町の福聚寺に戻った。寺で文楽や弦楽四重奏を上演するなどユニークな活動を展開する。
 「お寺は江戸時代まで学校、公民館、文化センターを兼ね、人々の集まる所だった。様々なイベントをやったのは気軽にお寺に来てもらい、仏教や禅について何かを感じてもらいたいと思ったからです」
 僧侶として生きるうちに気がつくとまた書いていた。
 「振り返って思うのは、人生では自分の意図しないことが起こるということです。禅僧になった時はまた小説を書くとは思ってもみなかった。でもお寺で新しいことをやるうちに書きたいという思いがわき上がってきた」
 予断を持たない生き方は自らの人生から得た実践訓でもある。生と死、死後の世界をテーマに小説を発表する玄侑さんに最後に聞いてみた。
 「死んだらどうなるのでしょう?」
 「なるようになります。心配しなくていい。予断が苦しみを生むのです」
  (編集委員 藤巻秀樹)

 げんゆう・そうきゅう 1956年福島県生まれ。慶応大学文学部卒業後、天龍寺専門道場に入門、現在は臨済宗妙心寺派福聚寺副住職。2001年に「中陰の花」で芥川賞受賞。著書は「水の舳先」「アミターバ 無量光明」「龍の棲む家」「禅的生活」「死んだらどうなるの?」「やおよろず的」など多数。
[出典 日本経済新聞 2008.2.14 夕刊]

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2. 2月のトピックス
 2月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 スキー旅行
  (1) 2月の連休には北軽井沢の近くにあるヒュッテを根城にして、草津・万座へスキーに行くのが習慣になりました。今年も昨年と同じく、元勤めていた会社の山岳会の仲間9名で、2台の車に分乗し、ヒュッテに泊まって、草津と万座に通いました。4日間とも吹雪くこともなく、粉雪の積もったゲレンデも、快適でした。夜は仲間の釣ってきた魚を肴にして、山や職場の話に花が咲きます。年に数回あるOBと現役の交流の機会です。
  (2) NMCスキーでは野沢温泉に行きましたが、今回は仲間二人だけで八方(白馬)へ行きました。2泊3日で、最初の二日は天気に恵まれず、ガスもかかり快適ではありませんでした。三日目はやっと晴れ渡り、リフトを乗り継いで第一ケルンまで行くことができました。今年はオーストラリアやニュージーランドから来た外人がスキー客・アルバイターともに多く、スキーにも国際化の波が打ち寄せてきたことを感じさせられました。
 2.2 観梅
  V Age Clubでは毎年梅を見に行っていますが、今年は神代寺植物公園でした。JR吉祥寺駅に集まり、バスで公園に行きました。季節的に少し早く、梅は未だチラホラでしたが、広い園内を散策したあと神代寺を参拝しました。帰りはバスで京王線のつつじが丘に出て、新宿で途中下車して、ビヤホールの「ライオン」で一杯飲んで、夕方散会しました。
 2.3 歌舞伎座
  たまたま半額で買える葉書を貰い、家内と歌舞伎座へ初代白鴎27回忌追善二月大歌舞伎昼の部を見に行きました。演目は次の四つです。
1. 小野道風青柳硯(おののとうふうあおやぎすずり)
2. 車 引(くるまびき 菅原伝授手習鑑より)
3. 積恋雪関扉(つもるこい ゆきのせきのと)
4. 仮名手本忠臣蔵(かなでほん ちゅうしんぐら) 七段目 祇園一力茶屋の場
 出演は幸四郎、染五郎、吉右衛門、松緑などで、この所3年間位続いてこの公演を見ています。
3. 来月の予定
 来月は次のような項目を予定しています。
 3.1 私の愛読書
  最近読んだ南木佳士さんの本をご紹介したいと思っています。
 3.2 趣味
  2月に見た「2月大歌舞伎」を採り上げるつもりです。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を、少しずつ追加したいと思っています。
 

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[Last Updated 3/31/2008]