奈 良
      目 次

1. 概要
2. 第1日 国立奈良博物館ほか
3. 第2日 法隆寺ほか
4. 第3日 東大寺ほか
   


東大寺の大仏殿は矢張り立派です。平日
にもかかわらず、かなりの人出でした。
              

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1. 概要
 SABTECHでは毎年、合同支部会が行われ、今年(2005年)は秋に奈良で開催されました。我が家では友人夫妻と一日早く行き、11月25日(金)〜27日と二泊三日の旅を楽しみました。
第1日は国立奈良博物館(坂本コレクション)・興福寺国宝館・依水園
第2日は斑鳩の里と唐招提寺
第3日は東大寺・正暦寺・薬師寺
を訪問しました。
 秋に再訪した飛鳥も素晴らしい旅でしたが、法隆寺を始めとする寺院や仏像、それに東京では見られない見事な紅葉に彩られた古都の秋を楽しみました。また45年振りに、関西在住の同期の会員に会えました。これからはホームページやメールを通じて、交流して行くつもりです。

 [参考図書]
  1) にっぽんの旅 奈良 大和路 昭文社
  2) 唐招提寺 唐招提寺編 (株)学生社

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2. 第1日 国立奈良博物館ほか
 最初の日は昼過ぎに奈良に着き、奈良公園と、その近くを散策しました。国立奈良博物館、興福寺国宝館と依水園の三ヶ所を廻りました。久しぶりに訪れた奈良公園は、市の真ん中に大きな公園があり、鹿がのんびりと餌をねだっている風景の中を歩くと、気が休まります。気のせいか古都の紅葉は関東よりもきれいで、特に朱色、黄色、緑のコントラストが見事だと思いました。
 [国立奈良博物館](奈良市登大路町50 近鉄奈良駅から徒歩15分)
 国宝、重要文化財の仏像などが沢山収蔵されています。「正倉院展」は直前に終わっていました。なお一つの建物の1,2階(14,15室)に坂本コレクションがあり、中国の古代の青銅器が沢山陳列されていました。坂本五郎氏は戦後、一代で築き上げた古美術商店「不言堂(ふげんどう)」の初代社長です。氏が情熱をかけて蒐集した中国古代青銅器、約四百点が一括して国立奈良博物館に寄贈され、展示されています。右の写真(出典 奈良国立博物館編集・発行「坂本コレクション 中国古代青銅器」)は氏からの寄託品のしきょうそん(ふくろう)像で商後期(B.C.15〜B.C.11世紀)のものです。ほかに金文(青銅器上の銘文)の実物を見ることができました。
 [興福寺国宝館](奈良市登大路町48 近鉄奈良駅から徒歩5分)
 興福寺は藤原氏の氏寺として創建、発展しました。3面6臂(さんめんろっぴ)の阿修羅像をはじめ、ここにも国宝、重要文化財の仏像が沢山展示されています。
 [依水園(いすいえん)](奈良市登水門町74 近鉄奈良駅から徒歩15分)
 奈良博物館の北、約2百メートルの所にあります。私立のせいか標識が無く、入り口を探しました。庭は前庭・奧庭の二つがあります。前庭は泉水の周りにあり、奧庭は少し進んだ所に若草山、春日山を借景として眺められます。いずれも、紅葉(もみじ)などの紅葉(こうよう)が素晴らしかったです(左の写真は奧庭の紅葉です)。
 夜は近鉄奈良駅近くの味亭山崎屋(奈良漬屋の経営で、隣りにある)で夕食をとった後、ホテル(ホテル日航奈良)までの商店街を、買い物を楽しみながら歩きました。書道の墨や筆を売る店、加工した豆を売る店などがあり、古い街を実感しました。

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3. 第2日 法隆寺ほか
 午前中は斑鳩の里を廻り、午後は唐招提寺を訪れました。夜は合同支部会のパーティーが行われ、その後ライトアップされた奈良の夜景を楽しみました。
 JR奈良駅からJR法隆寺駅までは、約10分で行けます。泊まったホテルがJR奈良駅に繋がっており、直接改札口に出られるので便利でした。南大門 → 金堂 → 五重塔 → 大講堂 → 大宝蔵院(以上は西院) → 夢殿 → 中宮寺(以上は東院)と廻り、最後は境内が一望のもとに見渡せる西円堂に戻りました。大宝蔵院には夢違観音、玉虫厨子など有名な仏像他があります。三十数年振りに訪ねたので、殆ど覚えていませんでした。西院伽藍は世界最古の木造建築です。推古15(607)年聖徳太子によって建立されたと伝えられる法隆寺は世界遺産であり、規模、建物、仏像どれをとっても実に立派です。
 南大門近くで昼食を摂り、午後はバスで唐招提寺に廻りました。唐招提寺は五度の渡航失敗、両眼失明という苦難を乗り越え、唐から12年掛けて来日した鑑真によって建立されました。金堂が目下修復中で、見ることができなかったのが残念でした。
 奈良に戻ってから、少し時間があったので奈良公園を散策し、猿沢の池から南円堂に登ったあたりで、同行の岡部さんと並んで、興福寺五重塔のスケッチをしました。
 夕方ホテルに帰り、一休みして同じホテルで開催された、合同支部会パーティーに参加しました。今春フランス旅行に行かれた方も、多勢(おおぜい)、顔を見せ、更に45年振りに同期の片瀬さんにお目にかかりました。
 パーティー終了後、バスに乗って夜の観光に出掛けました。コースは次の通りです。ホテル〜薬師寺遠望〜朱雀門〜興福寺〜猿沢池〜近鉄奈良駅〜JR奈良駅〜ホテル。朱雀門ではバスから降りて、ライトアップされた門(勿論復元されたものです)を見ることができました。猿沢の池でもバスから降りて、夜景を楽しむことができました。

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4. 第3日 東大寺ほか
 SABTECHの行事の一つとして、朝からバスに乗って東大寺・正暦寺(しょうりゃくじ)・薬師寺を訪れました。
 まず朝一番で東大寺に行きました。奈良公園の一角、第1日の最初に行った奈良国立博物館の東北にあります。
 聖武天皇が即位した8世紀前半、世の中は飢饉や天然痘の流行、相次ぐ権力紛争などで乱れていました。天皇は仏教の力で政情を安定させようとし、天平13(741)年、全国に国分寺・国分尼寺建立の詔を発令しました。翌年、そのシンボルとして巨大な盧舎那仏(るしゃなぶつ 大仏)の建立を決意しました。こうして仏教伝来から二百年たった天平勝宝4(752)年、大仏は開眼にこぎつけます。高さは15mです。大仏が安置されている大仏殿も当然巨大で、巾57m、高さ47m、奥行き50mの世界最大の木造建築です。今回は幹事の努力もあり、特別に大仏の直ぐ近くまで案内して頂いて、台座の彫刻なども間近に見ることができました。
 二番目は正暦寺です。正暦寺は建物や仏像もさることながら、紅葉と精進料理で有名なようです。ここでも錦の紅葉と、黄色い葉と樹々の緑がコントラストをなして、見事な眺めでした。精進料理は、ご住職の奥様の手作りで、次のような料理が出ました。1. ぎんなんご飯、2. 揚げ物、3. 煮物、4. 酢の物、5. ごまどうふ、6. ほうれんそうのゴマ和え、7. ヤーコンのきんぴら、8. 大根のふろふき、9. 山の一品、10. とろろ汁(温)、11. 香のもの、12. 季節の果物、13. お菓子。ヤーコンというのは南米産のイモで体脂肪を減らす効果があるそうです。なお、正暦寺は山裾にありますが、道が狭いせいもあって、近くの道は渋滞していました。
 最後は薬師寺です。薬師寺は昨日訪れた唐招提寺に近く、西の京の近くにあります。薬師三尊像を安置する金堂の両側には東塔(とうとう)、西塔(さいとう)が並びさらに大講堂があります。東塔は奈良時代創建のままですが、ほかは兵火に焼かれ、一人ひとりの写経勧進により費用が捻出され、昭和51年に金堂が再建されたのを始めとして、次々に復元されて来ました。学生の頃、友人と訪れて金堂で本尊薬師如来を拝んだ時のことを思い出しました。
 副住職の山田法胤師による「日本のこころ」と題された法話は面白く、ためになる内容でした。

 これで今回の旅行は終わりで、西の京から西大寺経由で京都に出、新幹線で京の途につきました。 

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[Last Updated 12/31/2005]