欽明天皇陵


欽明天皇陵は濠に囲まれた前方後円墳です。
 「鬼の俎(まないた)・雪隠(せっちん)」を後に、周遊路を飛鳥駅方面に歩いて行くと右手に池が見える。池の西側でお地蔵さんが飛鳥巡りの安全を祈って微笑みかけてくれている。更に歩いて行くと、細長い広場が東西に道に沿ってある。ベンチに腰を掛けながら、北側を見れば東西に伸びるこんもり茂った森があり、それが欽明天皇陵である。
 欽明天皇が即位された時、朝鮮半島では百済(くだら)が新羅(しらぎ)の攻勢に耐え兼ねていた。そこで、百済は日本に援軍を求める意味からも仏像と経典を献上してきた。つまり、欽明天皇が仏教を正式に受け取ったということで、仏教の公伝(こうでん)と言われる。
 現在のこの御陵は、一重の濠しかないが造られた当時は、水を満々と湛えた二重の濠に囲まれた前方後円墳(長さ140m、前方部幅110m、後円部直径75m)であったらしい。また、宮内庁(くないちょう)の事務所があり、近辺にある天皇陵の陵印(りょういん)も置かれている。
(出典 「明日香」 (株)編集工房 あゆみ)

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[Last Updated 10/31/2005]