みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月は次の三項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「12 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。

目 次 
 今年の夏は、異常に暑い毎日でした。台風も多かったように思います。台風を除いては、夕立など雨も少なかったと思います。朝顔の花が良く咲いていましが月末の台風で痛めつけられたようです。
1.今月の追加内容など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  最近読んだ記事の中で、ご参考になると思われるものをご紹介します。
 1.3 メール・マガジンJMMの記事から
  最近読んだメール・マガジンJMMで、参考になった記事をご紹介します。
2. 8月のトピックス
 8月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 V Age Clubの暑気払い
  目黒にある自然教育園、東京都庭園美術館の庭を散策した後、上大崎の寺町を探訪しました。
 2.2 花火2題
  この夏は神宮と晴海、二ヶ所の花火を見に行きました。
 2.3 フェンテ・オベフーナ
  高橋広司君が主役を務める「フェンテ・オベフーナ」を、家内と見に行きました。
 2.4 英国旅行(右の写真は湖水地方ウインダミア湖の湖畔風景です)
  下旬に、家内と英国旅行に行きました。
3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

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1.今月の追加内容など
 1.1 今月の追加内容
  「5 本の紹介」「112 ジャズと生きる」は、ジャズ・ピアニスト秋吉敏子さんのテレビ放映に時期を合わせた著書のご紹介です。
  「9 趣味」「5. 演劇」の「21. モンテ・クリスト伯」は先月観劇した文学座公演のご紹介です。
 1.2 新聞の記事から 「夏の線引き」 日々の非常口 アーサー・ビナード(詩人)
 原子爆弾の季節感について、細かく考えたことはなかった。だが数年前、友人と俳句の話になり、彼は「陰暦で季節を区切るから歳時記は矛盾だらけ」と主張して言った、「広島の原爆忌は夏の季語だけど、長崎の方は秋に入る。終戦記念日も秋。本当はみんな同じ夏の季語でなきゃおかしいだろ?」。歳時記改正の仲間にぼくを引き入れようとしたみたいだが、逆効果だった。
 8月8日あたりに「立秋」の一線が横たわり、広島と長崎との間に、季節がひとつ流れ去る。そのことが、ふたつの「原爆の日」が抱え持つ重みの一片を、示唆しているように思えた。歳時記では同じ枠におさまらず、歴史の中ではどんな既成の悲劇も当てはまらず、人間の一生の中では、被爆が終わりのない影を落とす。
 米国に生まれ育ったぼくは、繰り返しこんなふうに教え込まれた−軍国ジャパンは最後まで戦う覚悟だったので、アメリカがもし通常兵器を使って上陸したならば、百万人の米兵が犠牲になっただろう。トルーマン大統領はやむを得ず、人命を重視し、二発の原爆の投下命令を出した。
 その定説に、ティーンエージャーながらぼくはひとつの疑問を抱いていた。なぜ二発を落とす必要があったのか? 8月6日の後、一、二カ月返事を待ってもよかったんじゃないかと。
 来日してからも、ばくの疑(うたぐ)りはずっとそこ止まりだったが、やがて戦後五十周年が巡ってくると、米国情報公開法に基づいて様々な史料が明るみに出た。例えばトルーマン大統領直筆の日記。1945年7月18日にこう書いている。「日本の天皇から平和を請う電報が」。実際はもっと早く、日本側から戦争終結を模索する動きがあった。トルーマンがそれを無視し原爆投下に踏み切ったのは、ソ連を脅かそうという狙いがあったからだと思う。
 7月18日、8月6日、9日。季節の線をそこにいくつ引いても、残酷にすぎた時間の密度を表すことはできない。ぼくらにできるのは、定説と真実との線引きをはっきりさせることだ。
(出典 朝日新聞 2004.8.12 夕刊)

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 1.3 メール・マガジンJMMの記事から
  [JMM 281Th]    2004年7月29日発行
 『平らな国デンマーク/子育ての現場から』 第11回
 高田ケラー有子 :造形作家 デンマーク北シェーランド在住

「アートとの関わり方」
 6月の終わり、息子が幼稚園最後の遠足に出かけました。遠足の行き先は、ちょうど開催中だった私の個展会場。幼稚園の粋な企画に私もはりきりましたが、会場となっていたギャラリーも、園児たちを受け入れるため、時間外に開けてくれました。造形作家として活動している中で、日本で活動していた時には感じ得なかった鑑賞者とのふれあいがデンマークでは数多くあり、今回は美術鑑賞を通じたデンマークの人々のアートとの関わり方を書いてみたいと思います。

 息子の幼稚園だけでなく、展覧会をするたびに小さな来訪者たちを迎えることがよくあります。幼稚園の遠足のシステムにも関わっているのでしょうが、もともと遠足は gaartur=散歩にでかける、という意味合いで、日本の幼稚園や学校の遠足とは趣を異にします。息子の幼稚園でも、週に1度毎週火曜日が遠足の日でしたが、クラス単位で出かけるので、大型バスをチャーターして、などということはなく、近隣の森への散歩などが主な目的地となりますが、地域のイベントや展覧会などにも出かけます。園としても目的地でお金を使うことのないことがほとんどで、年に数回しかない遠足とは違って、感覚的にはお手軽な感じのものです。展覧会も文化会館やギャラリーで開催されているものは入場無料ですし、当然のようにその目的地になるわけです。
 こちらに来て二度目の個展をした際には、高さ9メートルの吹き抜け空間に吊るされた私の作品の下で、幼稚園児たちが輪になってお弁当を広げ、さながらお花見のような光景だったことが、今でも微笑ましく思い出されます。会場側もそうした(展覧会場でお弁当を食べる)行為を当たり前のように受け入れていることが、とても新鮮であるとともに、自然なかたちでアートに触れることのできる子供たちをうらやましく思ったものでした。

(中略)

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 幼稚園児の展覧会鑑賞では、単純に「きれいだなあ」とか「何を使っているんだろう」という段階で終わりますが、小学生ともなるとまた鑑賞の仕方が変わってきます。私個人の展覧会でも小学生の美術鑑賞遠足に三度ほどおつきあいしましたが、投げかけられる質問は「作るのにどれだけの時間がかかったか」というプラクティカルなものが多い反面「何を表現しているの?」という質問が必ず飛び出してきます。それに対して「何だと思う?」と逆に聞き返すと、実にさまざまなイメージが飛び出してくるので、むしろ私の方が、子供たちのイメージ談義から勉強させてもらうくらいです。
 子供たちの自由な感性を大切にしてもらうためにも、こういった作家とのトークも大切ですし、表現する側にとってもありがたい時間となっています。日本で、例えば個展をしている時に、学校や幼稚園から「あなたの展覧会に行きたいので、作品解説してほしい」などと言われることは皆無でしたし、作品は見せるためだけのものでなく、見る人との交流の一役を担っていることを、この国で活動していると痛感します。

 子供たちに対する鑑賞の機会が多いこともさることながら、大人にとってはより積極的な活動ができる場もあります。鑑賞するだけでなく、展覧会そのものにかかわる活動です。デンマークでは地方自治体単位でその町のアートソサエティがあり、それが実にうまく機能しています。アートソサエティのメンバーはごく普通の人たちで、特にアートの専門家の集まりと言う訳ではありません。アートの愛好家たち、というのが一番適当な表現だと思いますが、年金生活をしているお年寄りも多くいらっしゃいます。このアートソサエティーがいつでも自由に使うことのできる空間(文化会館のギャラリーであったり、特定の建物だったりします)を持っており(実際の持ち主ではありませんが)、そこで行う展覧会の企画から運営まで、営利目的ではなくボランティアとして活動しています。

(中略)

 もちろんコペンハーゲンの中心には名の知れた画廊も多くあり、そういうところの敷居はどこの国でも高く感じられるものですが、地域に根ざした人と場所とのつながりの中で、アートもしっかり心の栄養となるべく機能しているように思いますし、アートに親しむ姿勢が子供の頃から養われているように思います。北欧の家々では、寒くて暗い冬をいかに快適に過ごすか、ということは重要な要素であり、そのために家の中での手工芸も発達し、優れたデザインを生み出して来たと言う背景もあります。家の中でも手作りの家具や、照明、陶器といったごく日常的に使うものにも、そこに暮らす人々の趣味嗜好がうかがわれますし、そういう意味でも、デンマークの子供たちは幼い頃から「ものを見る力」を養っているように思います。

(中略)

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高田ケラー有子/Yuko Takada Keller:造形作家
京都市立芸術大学大学院修了。日本在住時よりヨーロッパ、アメリカなどで作品を発表。1997年よりデンマーク在住。近年はデンマークを中心にヨーロッパ、日本で作家活動。キューレータとしても、日本のアーティストをデンマークに紹介している。
コミッションワークとして、東京都水道局「水の科学館」、岡山県早島町町民総合会館「ゆるびの舎」に作品を手がけている。個人サイト: http://www.yukotakada.com/

2. 8月のトピックス
 8月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 V Age Clubの暑気払い
  V Age Club大森交流会では、夏の行事の暑気払いとして、簡単な行事の後、一杯飲むのが恒例です。今年は目黒の自然教育園、東京都庭園美術館の庭を散策した後、上大崎の寺町を探訪し、恵比寿のガーデン・プレイスにあるビアホールで暑気払いをしました。
 自然教育園の前にある目黒通りを渡って、住宅地に入ると常光寺、隆崇院、清岸寺、月窓院などの寺があり、芝の増上寺の末院のようです。特に常光寺には、福沢諭吉と和田義郎氏の墓があったことを示す碑があります。
 前に七福神巡りの一つとして清正公前から目黒不動まで歩いたことがありますが、これらのお寺については知りませんでした。坂を下ると池田山公園を通り五反田に出ることもできるようなので、近く改めて歩いてみようと思っています。
 2.2 花火2題
  私の属している神宮テニスクラブの隣りに神宮球場があり、そこで毎夏花火が打ち上げられます。コートの脇に腰を下ろして、冷たいビールを飲みながら、目の前に上がる花火を見、腹に響く打ち上げ・炸裂の音を聞くのはよいものです。
  以前は晴海の花火の当日、一時席を置いていた会社のOB会があり、芝浦の会社の会議室で食事をしながら、東京湾の海越えに打ち上げられる花火を見ていました。昨年あたりからOB会の時期がずれたので、晴海にも行くようになりました。都営地下鉄大江戸線の勝鬨橋から歩いても大したことがないので、コーラスの練習を終えた後、駆けつけました。
  下町育ちはお祭りとか花火とかに血が騒ぐようで、つい見に行きたくなります。
 2.3 フェンテ・オベフーナ
  高橋広司君(友人高橋郁雄君の息子)はオイディプス王の公演でギリシャに行って来たようです。彼が主役を務める「フェンテ・オベフーナ」が銀座のみゆき館劇場で上演され、家内と見に行きました。スペインのフェンテ・オベフーナという村での民衆蜂起を題材にした劇で、出演者も観客も若い人が多いと感じました。比較してはいけないのかも知れませんが、先月見た文学座の「モンテクリスト伯」の方が我々には良かったような気がしました。
  みゆき館劇場というのは数寄屋橋の近くの銀座みゆき館ビルの地下にありますが、場所をよく確認せず京橋近くのみゆき座に行ってしまい、場所が違っていることがわかってあわてましたが、早めに出掛けたため、二・三番に入れました(自由席で番号札を出したため)。
 2.4 英国旅行
  8/20〜29日に英国旅行に行きました。コースは次の通りです。
 工ディンバラ → インバネス → グラスゴー → 湖水地方 → チェスター → ストラットフォード・アポン・エイボン → コッツウォルズ地方 → オックスフォード → ロンドン
 私は仕事でバーギンガムに行っただけで観光は初めてなので、すべてが新鮮でした。今回のツアーは古い街(ロンドン、工ディンバラ、チェスターなど)と自然の景観(ハイランド、湖水地方、コッツウォルズ地方など)とがバランスの取れた内容で、良かったと思います。しかしロンドンが丸一日ではあまりに短く、折を見て再訪したいと思っています。
 ロンドンではピカデリー通りにあるフォートナム&メイソンでアフタヌーン・ティー(ロイヤル・ブレンドとスコーン)で、静かな午後のひとときを過ごしました。ところがホテルに帰るためのバスの路線が判らず、しかも一方交通でタクシーを止めるのにも困りましたが、地下鉄にしようかと少し歩いたら、次の交差点から両方向通行に変わっており、助かりました。

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3. 来月の予定
 来月は次のような項目を予定しています。全部は無理なので、いくつか選んで取り上げるつもりです。
 3.1 本の紹介
  新潮新書 宮田 律著「中東 迷走の百年史」を読み終えたので、採り上げたいと思います。
 3.2 ウオーキング・旅行に箱根・英国を追加するつもりです。
 3.3 英語版
  折り紙の本"Origami-Japanese Paper Folding"の鶴の折り方をご紹介したいと思います。
 3.4 古いページの更新とリンク先
  毎月、少しずつ更新して行こうと思っています。

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[Last Updated 9/30/2004]