ADSL

ADSL-「遅い」「高い」を解消
 インターネットの使用上の不満を調べると、上位二つはいつも「遅い」 「お金がかかる」に落ち着く。それを解決する手段として、昨年から急激な勢いで伸びているのが「ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)」という技術だ。
 そもそも二つの不満は、音声電話用に作られた仕組みをインターネットに流用したのが原因だった。音声電話では電話する相手との距離と利用時間で料金が決まる。一方、インターネットは本来つなぎっぱなしが前提で、距離でもコストが変化しにくい。特質が違う技術を組み合わせていたため、電話の悪いところばかりが目立っていた。
 ADSLは、通常の電話回線を音声電話用とインターネット専用回線の両方で使えるようにした。しかもネットの通信速度は平均で2MbPSから6MbPSと、従来のモデムに比べ数十倍速い。二つの不満を一気に解決できるのだ。
 昨年以降、様々な企業が価格競争を繰り広げた結果、利用料金も劇的に安くなった。現在は、月額3千円から5千円程度で利用できる。電話回線を使い続けるよりはるかにお得だ。
 ただし欠点もある。通信速度が居住地により大幅に変わることだ。電話局から自宅までの回線が長いはど通信速度が下がり、一般的には2.5`を超えると正常に通信が行えないことが多くなる。人口の少ない山間部などには不利だ。
 残念ながら、正確な速度は使ってみないとわからない。参考として各事業者は速度を推定するページを設けている。申し込み前に確認しておこう。 (ライター西田宗千佳)
(出典 朝日新聞 2002.5.25夕刊 デジ道場)

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[Last Updated 6/30/2002]