本の紹介 「農耕社会の成立
シリーズ日本古代史@

   目 次

1. 本との出会い
2. 本の概要
3. 本の目次
4. 著者紹介
5. 読後感



石川日出志著
岩波新書
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1. 本との出会い
 この本は、NMCの「歴史に学ぶ会」で2011年4月から新しいテキストとして採り上げました。シリーズ日本古代史は6册で構成されていますが、その第1册目です。なお、後の5册は、次の通りです。
 2) ヤマト王権    吉村武彦
 3) 飛鳥の都     吉川真司
 4) 平城京の時代  坂上康俊
 5) 平安京遷都    川尻秋生
 6) 摂関政治     古瀬奈津子

2. 本の概要
 「海を越えてやってきた渡来人が、縄文人にかわり、西日本を中心に新しい文化を築いた」という一般的な弥生時代のイメージ。しかし、稲作の導入を契機とする日本列島の歴史の大きな分岐点は、もっと緩やかにして多様なものであった。縄文から弥生への連続性と、地域文化の豊かさに注目しつつ、「複線」としての歴史像を新鮮に描きだす。

3. 本の目次
 はじめに---三つの道筋から日本列島をみる
第一章 発掘された縄文文化‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
 1 「日本列島の歴史」のはじまり           2
 2 移動から定住へ                   23
 3 集落と相互の交流                 36
 4 縄文時代はなぜ終わったか           42
第二章 弥生時代へ 稲作のはじまり‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 31
 1 「初めに板付ありき」                 51
 2 米はどこから来たか                 58
 3 稲作と米食の技術                  64
 4 生業の複合性                     69
 5 「弥生時代」を定義する               74
第三章 弥生社会の成長---地域ごとの動き‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 81
 1 大陸から来た文化要素             82
 2 弥生集落の成長---北部九州        88
 3 集団間・集団内格差の拡大---北部九州  96
 4 銅鐸祭祀の発達---近畿周辺        107
 5 環濠の採用---中部・関東          120
 6 色濃い縄文の伝統---東北          127
第四章 弥生文化を取り巻く世界‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 135
 1 歴史の道の複線化                136
 2 卓越した漁撈の民---北海道続縄文文化 140
 3 サンゴ礁の民---南島後期貝塚文化    148
 4 朝鮮半島と東アジア               155
第五草 生まれいづる「クニ」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 165
 1 金印がつたえる世界                166
 2 「祭祀」と「墓」の変質                181
 3 日本海の「鉄器」文化                188
 4 考古学がみる「邪馬台国」             194
 おわりに---「弥生時代」を問い直す         213

 図版出典一覧
 参考文献
 略年表
 遺跡名索引/主要事項索引

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4. 著者紹介
石川日出志(いしかわひでし)
1954年新潟県に生まれる
1983年明治大学大学院文学研究科博士課程中退
 現在―明治大学文学部教授
 専攻―考古学
 著書―『「弥生時代」の発見』(新泉社)
     『弥生人とまつり』(共著、六輿出版)
     『考古資料大観1 弥生・古墳時代 土器1』 (共著、小学館)
     『弥生時代の考古学7』(共著・同成社)ほか

5. 読後感
 考古学の新しい発見により、縄文時代、弥生時代の区切り方などが、大幅に変わったことがわかりました。中国や朝鮮の古代史も勉強してきたので、その面からの理解もし易くなりました。

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[Last updated 5/31/2011]