雪巳「おいしかったー」

雪菜「とってもまんぞく・・・です」

僕「最後のシャーベットもよかったね」

雪沙「このガムもうたべていい〜?」

僕「いいよ、みんなも・・・さ、お風呂入って寝よう」

 

部屋に戻ってテレビをつける、

もうすぐ11時かー、温泉は0時までだっけ?

部屋のお風呂でもいいけど、広いところで汗を流したいな。

 

僕「じゃあ1人で温泉行ってくるから」

雪巳「まってー、途中まで一緒にいくー」

雪沙「ゆきさも〜〜」

雪菜「じゃあ・・おるすばんしてる・・・です」

僕「あれ?温泉は行かないんだ?じゃあ部屋のお風呂入れていいから」

 

三人で廊下へ・・・

う〜ん、みんなで入れる温泉があればな〜、

ってイケナイ事を想像してしまう、両隣の2人がぴったりくっついてるから・・・

 

雪巳「ねー、お風呂出たら屋上で涼むー?」

僕「いや、この蒸し暑さだと汗が出そう・・あれ?雪沙ちゃん、ちょっと焼けた?」

雪沙「ん〜、ちょっとだけ〜」

僕「日焼けしてていいのかな・・・お風呂出たらパウダーしっかりつけないと」

雪巳「明日から日焼け止めしようかなー」

 

よく見ると僕の腕も焼けてる。

これはお風呂が沁みそうだぞー・・・

 

僕「はいここまで、男湯はこっち、女湯はあっち」

雪巳「外で待ってるー」

僕「いや、やっぱそれぞれ部屋に戻ろう」

雪沙「え〜〜〜、いっしょがいい〜〜」

僕「どうせ待つなら部屋で待ったほうがいいから!じゃあね!」

 

なんとなく、あの子たちのペースに乗らないほうがいいな、

どんどんどんどん乗せられていったら、いつのまにかあの子たちの思うがままにされそうだ、

あの年齢でそれがもうできているとしたら、たとえ意識してでなくっても、やっぱり女の子って、恐い。

 

 

ザバーーッ

 

僕「ふい〜〜〜・・・あちちちち」

 

やっぱり焼けた皮膚がしみる・・・

ガラス貼りの夜景では熱海の明かりが見える。

 

僕「う〜ん、熱海観光とかしてないよな・・・」

 

秘宝館、とかあったっけ、ちょっとだけ興味ある・・・

でも、あの子たちは連れて行けないからな、行けるなら1人抜け出して・・・

・・・1人になれる暇はあるのか!?あれだけベタベタくっつかれると隙なんか無さそうだ。

 

僕「あきらめよう・・・」

 

すでにあの子たちに束縛されちゃってるっぽいな、

ペースを引き戻さないといけない、あくまでも中心は、僕だ。

・・・・・・・・・で、いいんだよな?あの子たちはメイドとして来てるはずなんだから。

 

 

 

 

ガチャッ

 

僕「ただいまー」

雪巳「おかえりー」

雪沙「おかえりなさぁ〜い」

僕「さて、歯を磨くよ・・・」

雪菜「・・・・・」

 

ぼーっとパンフレット類をながめてる雪菜ちゃん。

僕は口をゆすいで歯磨きをはじめる、時間はもう11時過ぎ・・・

 

シャカシャカシャカ・・・

 

雪菜「・・・・・!!・・お、おにい・・ちゃん」

僕「ん?んぐんぐー?」

雪菜「こ、これ・・・・・」

 

なんだ、ミニ遊園地の案内か、

折りたたまれたミニガイドに沢山の入場券が挟んである。

 

僕「んー・・・ん!?」

 

入場券!?

 

雪巳「あー、これ入れないとまずかったー?」

雪菜「みたい・・・・・です」

雪沙「ぢゃあ、ただではいっちゃったんだぁ〜」

僕「!!・・・・・んごぼぼぼ・・・」

雪巳「お兄ちゃんおちついてー」

 

ジャーーー・・・・・

 

僕「よし、今から入れてこよう!」

雪巳「もう夜中だよー?」

僕「でも、今日の日付中に入れないと」

雪菜「明日でいいと・・・思う・・・です」

僕「そうはいかないよ!ちゃんとルールは守りたいから」

雪沙「ねこのぢゅうぎょういんさんが、ばけてでてくるもんねー」

僕「よし、行ってくる!!」

 

軽く着替えて・・・

4人分の入場券をちぎって、と。

 

雪巳「私もいくー」

雪菜「いっしょにいきたい・・・です」

雪沙「ゆきさもつれてってぇ〜」

僕「みんなで行ってもなあ・・・」

雪巳「じゃあ誰かひとりー」

 

そうだなあ、ここは・・・

うーーーーーーーーーーーーーーん・・・・・

 

雪巳ちゃんと出よう

雪菜ちゃんと出よう

雪沙ちゃんと出よう

ここは1人で出よう

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