Part1 : ストレスが生む様々な病気

☆ストレスが続くとどうなるのか


ストレスの経過には3つの段階があります。心や体が発する注意信号に素直に従い、早めに手を打つことが大切です。

1.警告期(受動的反応期)

「疲れたなぁ」「体調が悪いなぁ」というような危険信号が体から発せられている時期
・血圧が上がったり下がったりしてみたりみなかったりする
・イライラしたり、異様に肩こりがする
・ミスが多くなる

2.抵抗期(ストレスに対して反発・抵抗する時期)

疲労感が興奮に変わったり、逆に脱力感に陥る時期
・血圧の変調が本格化し、血糖も増える
・胃や心臓に異常が現れる
・仕事を抱え込んだり、かえって仕事を休まなくなる

3.疲弊期(疲れきり、本当の病気に移行する時期)

電気が切れるように踏ん張りが効かなくなり、自分の力ではどうにもならなくなる時期
・集中力がなくなり、もの忘れがひどくなる
・億劫でなにもする気が起きなくなる
・ひどい時にはストレス性潰瘍などの心身症になったり、鬱病などこころの病気になってしまいます。
・ひどいと死に至ります


 仕事がその人にとって生き甲斐や喜びであっても、残業や休日出勤が続いて心身の疲労が蓄積したり、
職場の人間関係が上手くいかないなどで精神的なストレスが続けば、誰もが心や体に異常をきたす可能性があります。
 ペニング博士とスプラドリ博士によれば、仕事上のストレスが続いた時の反応は、次の5つの段階に分けることができます。

@満足期・・・仕事がおもしろくて長時間働いている時期
A失望期・・・満足期のような情熱を失い、創造性も生産性も低下し、疲れる時期
B幻滅期・・・怒り、苦しみ、鬱的になる時期
C絶望期・・・眠れなくなったり、重大な身体問題を抱えるようになる時期
D回復期・・・助けを求め、ストレスをコントロールするために行動を起こす時期

 BやCの時期に入ると、心身症鬱病になる危険があります。
できるだけAの段階で自分の状態に気づき、ある程度まとまった休みを取るなど、ストレスをコントロールする対策をたてるようにしましょう。

■ストレスの原因となるもの
以下の要因が絡み合ってストレスの原因となります

精神的要因
・自分の能力に対する不安
・社会や家庭における人間関係から生じる緊張、不安、恐怖、罪悪感
・自分の将来に対する不安
・自分でコントロールできるという感覚の喪失
・長時間の緊張
身体的要因
・肉体的な疲労
・睡眠不足
・肉体的な痛みや発熱
・器官的な障害やケガ
環境的要因
・騒音
・温度
・気象の変化
・タバコなどの空気汚染