☆困ったときは、こんな風に考えてみよう

■鬱の人の3つの考え方
 精神科医の大野裕氏は、鬱の人の陥りやすい考え方として以下の3つを挙げています。
 これらのような極端に悲観的な考え方になったときは、一度立ち止まって、「本当にそうなのかどうか」を見つめ直す必要があります。

@自分自身を否定する

 自分を信用できず、自分に自信が持てなくなる。「自分はつまらない人間だ」などと思い、自分の人間性までも否定してしまう。


A自分の周りで起こることに対して悲観的な受け止め方をする

 周りのひとたちとの関係がうまくいっていないと感じて、「周囲が自分に悪い評価をしている」と疑い深くなったり、引っ込み思案になったり、申し訳なく感じたり、人を恨んだりするようになる。
B将来への希望を失う

 自信をなくし、自分の世界に閉じこもるようになると、将来についても悲観的にしか考えられなくなる。

  • 「この苦しみはずっと続く」
  • 「この失敗からは二度と立ち直れない」
  • 「何をやってもうまくいかないに決まっている」

 と思いこむようになる。

 こうなると、その苦しみから「もう消えてしまいたい」と感じたり、「周りの人に申し訳ない。自分なんかいなくなった方がいいんだ」と考えるようになってしまいます。


■悲観的な見方をどう取り除くか
 大野裕氏は、先のような鬱の悲観的な物の見方を取り除く方法として、次の3つの問いかけによって問題点を整理し、
対処法を考えることを勧めています。これは、精神的なストレスを避けるためにも有効な手段です。

@「そう考える根拠はどこにあるのか?」

→最初の問いは、根拠を探すものです。


 「自分は周りの期待を裏切ってしまった」と思ったときには、「誰の期待をどう裏切ったのか。
 そう判断できる材料はどのくらいあるのか」と、具体的に分析していきます。
 そうしてみると、多くの場合それほどハッキリした根拠は見つからないハズです。

A「だからどうだというのだ?」


→二番目の問いは、結果について考えるものです。


 もし自分の考えが正しい場合、その結果起こると考えられるものを羅列してみるのです。
 「もしそれが本当だとして、最悪どんなことが起こるのだろう」、「その結果はどれほど重要なのだろうか」などを、できるだけ考えるのです。

 そうすれば「上司の評価が落ちたとしても、会社をクビになるわけではない」、「もしクビになったとしても、命まで取られるわけではない」などと考えられるようになります。

B「別の考え方は無いのだろうか?」


→最後の問いは、柔軟な考え方をして、自分の頭に浮かんだ最初の考え方に変わる合理的な考えを見つけるためのものです。

  • 「仕事の業績が上がらないのは自分の能力のせいではなく、不景気のせいなのではないか」
  • 「いつまでも仕事が楽にならないのは、能力が無いのではなく、自分一人で仕事を抱えすぎていたのではないか」

 と、まず柔軟に考えることができるようになれば、気持ちにも余裕が出てきますし、具体的な行動につなげることができるようになってきます。

★苦しいときは一方向からの見方しかできなくなりがちですが、少し客観的に自分の姿をいろいろな角度から見られるようになると、気持ちも楽になるはずです。そうすれば、辛かった体験を今後に生かすことができるようになります。


(例) : 「オレってダメ人間ぢゃん!!」の場合
@バイクで自爆事故を起こし、家族に心配と、職場に迷惑をかけてしまった・・・よーな気がする。
 もう子供も小学生になるし、家族のためにもバイクを降りようかなどと考え始めている。

Aバイクが全損になってしまったのは痛いし、保険の手続きは面倒だし、通勤のアシが無くなってしまったが、しかし明日にでも職場には復帰できる。

B・・・じゃ車を買っちゃおっとおー(^^)。
 モデルチェンジの激しい国産車はまず論外とし、アメ車は却下だし、故障の多い伊太利亜メーカーも外し、コンパクトでお洒落だが、なぜかスピードメーターは240kmまで書いてあるおフランスの車 : 「腐゜嬢」にしよう!!
 そーだそーだ、そう決めたっ!!

(注) : これ↑は極端な例ですので、良い子のみんなはマネしちゃだめだよ〜(笑)。