☆心が落ち込まないための3つの方法

 精神科医の大野裕氏は、鬱病を防ぐための方法として、

「3つのC」を挙げています。
 つまり、考え方を柔軟にすること、人付き合いや人間関係を大事にすること、自分らしく行動しているという感覚をもてるように生活することが大切なのです。

■ものの見方・考え方を柔軟にする("Cognition")
 鬱の人は、自分自身に対しても周囲の人間関係や将来に対しても悲観的に考えすぎてしまいます。
 このような考え方や見方を変えることが大切です。
 物事を柔軟に考えるための方策としては、次の頁に紹介する3つの問いが便利です。

 

■人付き合いや人間関係を大事にする("Communication")
 家族、友人、先輩・後輩など、公私の人間関係は心のサポートのために大切なものです。
 思わぬ助言をもらったり、そのような人たちの手助けで活路が開けることもあります。
 鬱になりかかると引っ込み思案になりがちですが、苦しいときは勇気を出して、手助けを求めたり、客観的な意見などをもらうようにしてください。


 なお、鬱病の時は自分の殻に閉じこもってしまいがちですが、この時期はエネルギーが無くなって人と交流できなくなっている状態ですので、無理に引っぱり出したり、旅行に連れ出すことはやめてください。

 

■自分らしく行動しているという感覚を持てるようにする("Control")
 「自分をコントロールしているのは自分ではない」と思える状況にいると、いつも不安な気持ちから逃れられなかったり、仕事に追われているような気になり、鬱にかかりやすくなります。

 自分の時間をどうコントロールするか、仕事をどうコントロールするかなど、自分が主体的に動けるための方策を考えるようにしましょう。

 また、不安な気持ちをコントロールするために、どんな場面で、どのくらい不安になるのかを記録にとるなどして直視すると、コントロール感覚が育ってきます。

 


(余談)

○インポスター恐怖とは○ <<決して、アレがナニな話しではありません(笑)


 減点主義の人はマイナス面ばかりに目を向けるため、ある程度の成果をあげても、

 という考えから逃れられなくなることが多々あります。

 その結果、自分に自信が持てなくなり、成功を評価されても「たまたま運が良かっただけだ」「あの人たちは本当の自分(の実力)を知ったら、失望するに違いない」と、あたかも自分が「詐欺師」(インポスター)であるかのように思いこみ、悩むようになります。
 このような心理を「インポスター恐怖」と言います。


 インポスター恐怖が辛いのは、自分のマイナス面ばかり目に付いてしまうので、「いつか自分の化けの皮が剥がされるのではないか」という不安からいつまでたっても逃れられないことです。
 不安から仕事を必死でやり、業績が上がっても、周囲の期待が大きくなった分、余計に不安も強くなるという悪循環を繰り返すことになり、ついには疲れ果ててしまいます。

 このような気持ちから逃れるためには、先に紹介した「3つのC」が有効です。
 特に、コントロール感を身につけるためには、できるだけ目に見える形で評価のできる小さな目標を立て、一つ一つこなしていくことです。