というわけで、先週、チラっと触れた大阪行の話。
目的は
ゴダイゴのライブ。
去年の秋に日比谷の
野外音楽堂でライブがあってそこでチラシを見た。すぐ行く気になって、待ち構える感じで準備を始めたので、宿はあっさり取れたし飛行機代も安く上がった。早割最高。なんかの都合でキャンセルするとものすごい手数料を取られてしまうが、万難を排して行く覚悟があれば、これを使わない手はない。
伊丹行はほぼ満席。へー、こんなに、と思う。一昨年の暮、大阪から帰って来た
時には数人だった、という記憶が強烈にあるので意外。ちなみに、帰りもそこそこ埋まっていた。あの時が異例だったのだろうか。
10:00 着。梅田へのバスは 10:15 発というのがあるが、無理だろうなぁ、と思っていたら、余裕だった。国際空港とは言え地方空港だ、ということだろうか。羽田では難しい。特に秋田便は端っこに着陸することが多いので、絶対に無理。
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バスの中で流れる、録音されたアナウンスは標準語だが、運転手や係員が肉声で話す場合、やっぱり大阪弁のイントネーションになる。「
キップは一人一枚お持ちいただくと助かりますー」「
領収書はあとでお渡しします」てな具合。
それは、梅田に着いてから行った
映画館の窓口のお姉さんも一緒。語彙と文法は標準語なので意味は分かるし、イントネーションで大阪の雰囲気にも浸れる。ここはやはり、都会として、外の人に対する表現方法が確立している、ということなのであろうか。
ちなみに見た映画は『魔女の宅急便』。初日なのと、一日のサービスデーだったせいかこれもほぼ満員。
昼飯は、同じビルの
EKI MARCHEM にある
CAMP 大阪というカレー屋。「
おかいけい」というようなイントネーションはさっきと同じだ。
ここはポイント制を取っているらしい。カードではなく、会計時に切手のような紙切れをくれる。これを集めると、カレーが割引になるか (無料だったかもしれない)、スコップのような形をしたスプーンがもらえるのだそうだ。で、店員がそれを偉い人かなんかに報告する際、「(客が)
ポイントためてくれはって」と言ったのをキャッチ。
このニュアンスがよそものにはよくわからない。「貯めてくれた」ということだろうという見当はつくのだが、内輪に向けた表現だ、ということでよろしい?
食ったのは、キャベツと牛筋の大阪カレー。牛筋の甘みが旨い。
ホテルにチェックイン。フロントの人もやはりイントネーションが大阪風。
朝飯抜いてるせいでずっと腹減っている。さっきのカレー、大盛りにすりゃよかった。
ホテルから出た時に駅近くの立ち食いで
けつねうろんを食った。力レー食ってからニ時間も経ってない。店員の挨拶が「ありがとうござました」で「
おおきに」ではなかったのが残念。
ライブ会場は、
YUFURA というビルにある
新歌舞伎座。地下の
SUBWAY で更に腹ごしらえをしたが、この店員さんの言葉遣いも同様。SUBWAY でサンドイッチ食うのは久しぶりだが、注文時に聞かれることこんなに多かったっけ。
新歌舞伎座は 6 階。開場時間はとっくに過ぎてるので、階段やエスカレータではなく、エレベータに乗る。流れで操作盤の前になったので、6 階に着いた時、「開」のボタンを押したまま後ろの人たちが降りるのを待った。
が、ここでびっくり。「
おおきに」と二度言われたのである。
初めてじゃねぇかな、こんなこと言われたの。
「東京の人は冷たい」というイメージに素直に従えば、東京で言われたことがないのは説明できるとしても、秋田でも言われたことがない。
これはやはり、他人同士であることが前提の大都会ではダメ、完璧に田舎だと今度は知らない人とのコミュニケーションに問題が生じる、ということではないのだろうか。
つまり、大阪クラスの規模の街だからこその出来事だったのではないかと思う。
なんかすげえうれしかった。
その夜は、ライブの余韻に浸りながら、ホテルで一人宴会。大阪にも知り合いはいなくはないのだが、行く前がバタバタしててネゴする余裕がなかった。
後編につづく。