Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜



第891夜

ALL UP 2013



 さて、2013 年も終わる。夢の 21 世紀も 1/8 が経過したわけだ。
 例年通り、仕事の状況の話からすると、チームから一人抜けた。個人の事情ではなくコスト カット。仕事の量が減る見込みは皆無なので、そのすべてが残った人にかぶさってくることになる。すると残業でカバーすることになるわけだが、残業手当は 25% 増しだから、ちょっと残業時間が増えただけであっちゅう間に追いついてしまう。ほんと何考えてんだか。
 プライベートの方では、GW の骨折が大きいか。実を言えば、今でも力を入れるとちょっと痛みを感じる。これってもうずっとこのままなんだろうかね。
 自転車の練習もできなかったので、追って二週後の大会は欠場、夏の大会は例年並みだが、秋口の奴は最下位、という結果に。
 これには太ったのも大きい。恥を忍んで言うと、最も軽かった大学三年の頃に比較すると四割増しになっている。大変な数字である。これはなんとかしなきゃいかん、ほっとくと治療しなきゃいかんようなことになってしまう、ということで冬にジョギングできるようなウェアを買った。まだ着てないけど。
 治療と言えば、胃の老化は進行しており、量が食えなくなってきた。定食類でごはん大盛りにするともてあますことがある。医者に行ってカメラで診てもらったところ、特におかしいところはない、ってことではあったのだが。酒の量もわずかに減った。おかげで二日酔いすることが減ったのはいいことなのだろうか。
 放送大学の科目履修生をやっている、ということは前に書いたが、これが予想以上の負担になっている。特に簿記がつらい。こんなに覚えることがあるとは思わなかった。ぶっちゃけ、これは捨ててもう一科目に集中した方がいいのだろうか、と思い始めている。脳の方も老化しているらしい。

 このホームページは依然としてネタ探しの綱渡りではあるが、今年はちょっと楽だった。
 地震を振り返って連載を二か月くらいやったのもあるが、テレビが方言を取り上げることが多かったような気がする。全 33 回 (連載は 1 回と数える) 中、15 回がテレビがらみである。
 これはなにより「あまちゃん」のヒットが大きいであろう。「じぇじぇじぇ」はどこでも耳にしたし、北三陸だけでなく、GMT の面々が各地の方言を使い、さらにはブラジルとのハーフまで登場している。
 あとはやはり東日本大震災である。仮設住宅で暮らしていたり、地元を離れざるをえなかったりした人の気持ちのよりどころとなっている、というような話が、NHK の朝のニュースなどで何度か取り上げられていた。
「なまりうた」も人気を博した。今年の正月に第一回があり、その後、二本製作され、年明け、今度は朝の時間帯に放送される。いつ見るんだ、俺…。

 ただ、方言を扱った番組全般で、字幕の類に怪しい点が多いのがちょっと辛い。もうちょっと耳のいい人を配してほしい。

「あまちゃん」のヒットで、後続の「ごちそうさん」が苦戦している、と思っている人が多いようだが、それは間違いである。
「プレジデント」の 1/13 号で宇野常寛氏が書いているが、実は視聴率は「ごちそうさん」の方が高い。
 これは平たく言えば、普段は朝ドラを見ない人たちが話題にしたのが「あまちゃん」だ、ということである。「ごちそうさん」は、伝統的な朝ドラのファンが支えている。俺も「あまちゃん」を見てて、従来の朝ドラ ファンを蹴散らしてるなぁ、と思っていたが、やはりそういうことなのだ。
 ラジオに出稿する広告よりもネットへの広告の方が多くなったのは 2004 年で、スマホの普及なんかもあって、ネットにつなげない者は人間に非ず、みたいな論調すらあるのだが、それはまだまだ早合点だ、ということである。

 本も多かった、という印象。
 もぐら氏の作品も二度取り上げたし、全体で 5 回だから一割強。
 まぁ、地震に関する連載で手元の本を読み返したせいもあるかもしれないが。

 俺は評論家ではないし、それが何を意味しているのか、原因は何かなんてことを語ることはできない。
 ただ、(この言葉自体はうさん臭くて嫌いだが)「みんな違って、みんないい」ということが本当に理解されてきているのだとすれば、それはすばらしいことである。世の中の、というか、ネットの世界の論調が、個々の差を無視して一つに固めてしまおうという方向に進んでいるように見えるだけにそう思う。




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