Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜



第886夜

よんごひんごなお勉強



 さて、今日はいつもに増して少量薄味になる。
 お勉強で忙しいからである。

 この 10 月から放送大学*1の学生をやっている。
 こないだ情報処理技術者試験について会社と一悶着あって受験をやめるところだった、という話をしたが、そのときに、それに当てる時間を別の種類の勉強にふりむけようと思って申し込んでみた。
 放送大学っていうくらいだから、テレビやラジオの放送で授業を受けるわけだが、受け身一方ではなく中間試験がある。マークシートの用紙に記入して郵送するのだが、その締切が 11/29 (必着) で、やるとしたら今日がラストチャンスなのである。
 本当はこの土日の二日間でやるつもりだったのだが、アクシデントがあって昨日はほとんどできなかった。それを今日のうちに片づけなければならない。
 ちなみに、この中間試験で落ちると 1 月下旬ないし 2 月上旬に行われる期末試験の受験資格を失うのだが、結果がわかるのは一月中旬である。つまり、「中間アウトだったからもう勉強しなーい」ってことができないようになっている。考えたな。

 HDD レコーダーが NHK の「にほんごであそぼ」を拾う頻度が上がってきている。11/4 にもあった。
 これも前回同様、鹿児島でロケをしたもので、ジェスチャーゲームをやっていた。
 最初の問題は「どんこびっ」。
 秋田弁で言うところの「びっき」で、ヒキガエル、ガマガエルのこと。蛙全般を指す、という意見もあるようだが、秋田弁の場合はそのようである。
びっき」に準じる形は全国で使われているようで、鹿児島弁の場合もそうなんじゃないだろうか。もともとは「どんこびっき」とかそんな形なのだが、鹿児島弁の音韻ルールで語末のキが促音化して今の形になったのではないか。すると「どんこ」って何、って話が出てくるんだが、なんか音のイメージでは大きそうな感じはする。根拠になってないけど。
 二問目は「よんごひんご」。
 秋田弁に対応する語が見つからないのだが、「曲がっている」ということらしい。ただし、単に「曲がっている」のではなく「本来、まっすぐであるべきものが曲がっている」ということのようだ。だから、「長い坂道」とかには使いづらい。こちらの記事がくわしい。
 この語については、こちらの記事の、“45-75”というナンバープレートを「よんごひんご」と読んだエピソードも面白い。‘7’を「ひち」と呼んだわけである。あれ、鹿児島弁だと「ひっ」になるのかな?
 三問目は「しまでこん」。これは苦も無くわかるであろう。「島大根」つまり「桜島大根」のことである。特定の地域を「島」と呼ぶのは沖縄だけではない、ということか。

 というところでおしまい。
 放送大学で受講しているのは「日本語からたどる文化」と「初級簿記」。
 前者については、全講義終了後、方言に関わる部分をこのホームページで紹介しようと思う。
 後者は俺にとっては鬼門。自習も含めると三回目のトライとなる。今回も、ちょっと前に先行して解いた中間試験問題をさっき見直そうとしたら、なんでそういう解答になっているのか皆目、見当がつかない。困ったもんだ。

 では、勉強に戻ります。




*1
 この URL は、“Open University of Japan”という名称による。 (
)





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