「
方言彼女」というテレビ番組がある。らしい。
10 月から始まった番組で、たまたまニュースサイトで見て製作発表の頃から知ってはいるのだが、放送がテレビ埼玉とかテレビ神奈川といった、いわゆる「独立U局」なので秋田では見られない。
田舎の事象を題材にしているのに田舎で見られない、という妙な矛盾があるのだが、製作の「東名阪ネット 6
*1」に参加している 6 放送局のサービスエリアの人口カバー率は合計で 47% にもなるのだそうで、まぁ、基本的には都会で見る番組ってことになる。
で、どんな番組かと言うと。
いや、見たことないから具体的には知らないんだけど、ホームページの記事を見ると、可愛い女の子が方言をテーマにした寸劇をしたりしているバラエティらしい。よそではドラマって分類してる記事もあって、そうなの? という気はしているのだが。
出演者は、製作発表のときは 7 人だったのが、いつの間にか 15 人もなっている。
本来なら、番組を見てその感想を書くべきなんだが、見られないものはしょうがないので、出演者のブログをちょっと覗いてみた。
なお、順番は、ホームページの“
LINK”のものである。
MC の
相沢美羽は新潟出身。
11/1 の日記の「
ばぁか嬉しいてぇ」。勿論、容易に想像がつくと思うが、この「
ばぁか」は単なる強調で、人を罵倒しているのではない。
この「エイリアンアイドル」ってどういうコンセプト?
もう一人の MC、
古崎瞳は広島出身で、ブログのタイトルも「瞳のブログ
じゃけぇ〜」。
12/11 の日記の「
たちまちお疲れ様でした」が面白い。「
たちまちはとりあえず的な意味ね」と解説があるが、俺も
前に『
出身地がわかる! 気づかない方言』を取り上げたときに紹介している。「とりあえずビール」が「
たちまちビール」である、というあれ。
日記の末尾にある「
じゃあの」も広島弁らしい。
“MC”って、なんとくわかるけど、具体的には何って調べた。Wikipedia によれば、“master of ceremonies, master of ceremony”で、司会のことだそうな。
音楽ライブのしゃべりも“MC”といい、なんで同じ語なんだろう、って思ってたんだが、これの意味変化だとは。
さて、ここからセミレギュラーの人たち。
渕上彩夏は熊本。
12/11 の日記の「皆も風邪にはちゅーい
だけんね」や
12/6 の日記での「twitterが携帯で
ひらけんくなったけん困ってます」など、「けん」が見られる。
右手愛美は愛知。姓は「うて」と読む。
11/13 の日記では、この番組で競演した静岡出身の宮内かれんとの写真を載せて、「
だらーだらー言っております」と書いている。これが二人の会話なのか番組内容なのかは不明だが、隣県だからどちらも「
だら」と言っていたりするのかもしれない。
また、
2008/11/12 の日記では、彼女が雑誌に持っていた連載が「うてでらックス」という名前だったことを紹介している。この「でら」は「デラックス」の「デラ」であると同時に、名古屋弁の「
でら」でもあるそうだ。
渡部優衣は大阪。
10/8 の日記で、「たぬきうどん」について触れている。
よく東西差で話題になるが、大阪の「
たぬき」はいわゆる「油揚げののったそば」のことである。同じ具のうどんが「
きつね」。つまり、本来的には、「揚げ玉がのったうどん」という料理は存在しない。彼女が困惑しているのはその点。
組み合わせが存在しないから、名前も「
たぬき」「
きつね」だけであって、「そば」も「うどん」もつかない。
最近はそうでもないらしいが。
宮内かれんについては、方言の前に、気になる文章があった。
12/10 の日記なのだが、「
みかんって、投げたら本当に甘くなるんですね」とある。
なんのこっちゃ、と思って調べてみたら、それを習慣にする人がいるらしい。なんでかというと、投げることによってミカンの酸味成分が壊れて甘くなるんだそうだ。俺はちょっと食い物を投げつけるのには抵抗を感じるなぁ。
揉むって人もいて、それは俺もやるが、俺の場合は、皮をむきやすくするのが目的。あれで味が変わるのか。
ブログを複数持っている芸能人は少なくないが、彼女の場合、
Ameblo で方言クイズを出しておいて、
Gree で正答公表ということをしている。「
なんかここ、くらぼったいね〜」は「なんかここ、暗いね〜」。「
〜ぼったい」は「〜ぽい」ってな感じか?
製作発表では「
ちょびちょび」って言葉を紹介している。子どものちょっとしたいたずらを指すらしい。
この人の「アジア風新人」ってコンセプトもよくわからない。エキゾチックな風貌と言えないこともないが。
見たこともない番組をネタにしているのに、来週に続く。