学生の頃、
マクドナルドでアルバイトをしていた。
夏休みに始めて、その次の年度に卒業するまで、つまり、1 年と 8 ヶ月。
最初は夜間の掃除だけだったのが、次の年度に収入を増やさなくてはならなくなり、別のバイトに切り替えるよりは、そのまま昼間もやっちゃった方が色々と好都合ってことで、ハンバーガーを作る方も始めた。
実際の俺のスキルがどの程度に位置づけられていたのかはわからないが、両方できる、ってことで便利に使ってもらったのは確かな様である。
おかげでその一年、朝か夜のどっちかには店にいる、てな状態に近かった。よく体がもったもんだと思うが、若かったのよねぇ。
昨今は、急に値段を下げたり、色々とラインナップが変わったりして、客筋だけでなく『
プレジデント』みたいな雑誌でもよく話題になるが、方言でもやってくれた。
なんと、クォーターパウンダーの一般発売を
記念して、各道県の方言が入った T シャツのプレゼント、というのをやっていた。実施されたのは 4/28 で、俺がそれを知ったのはその翌日だからどうしようもなかったわけなのだが、なんてこった。
ま、どうせ秋田は対象外じゃないの? とか斜めに逃避しようと思ったが、しっかり入っていた。悔しい。
で、何が書いてあるのかと言うと、どうやらキーコピーの「ニッポンのハンバーガーよ、もう遊びは終わりだ」を色々といじってあるらしい。ニュースリリースには広島弁の「
もう遊びは終わりじゃけん」、福岡の「
〜終わりばい」というのが例として書かれているが、各方言どんなんだろう。
つか、秋田は? 「
あど遊びは終わりだ」くらいにしかならないような気がするんだが。語尾は、そのままのパターンではどうしようもないぞ。
これだけではない。
クォーターパウンダーのキャンペーン
サイトでは、各地の方言でクォーターパウンダーを褒めてもらおう、という企画が行われている。
たとえば福島からは「
ずないバーガー」というような投稿があったようだが、「
ずない」が「大きい」であるということは
前に取り上げた。
富山の「
こびる」は「小昼」で「休憩」という意味のはずだが、クオーターパウンダーがおやつで済むのはごく一部の人ではないかと思ったり。
山口の「
ささらもさら」は「むちゃくちゃ」ということだそうだ。
高知の「
へんしも」は「急いで」。しかも、ものすごく急いでるらしい。
一番笑えたのは沖縄の「
てーげー主義返上」。「
てーげー」は「大概」で、「ほどほど」っつーか中庸の徳を解いた言葉。
だがまぁ、基本的にはどこも駄洒落大会である。
それぞれの方言が T シャツ型の欄に収まってるのが、乗り遅れた俺の悔しさをそそる。
マクドナルドと方言と言えば、「
マック」か「
マクド」かというところが有名。
違いは違いでいいとして、どうしてこうなったんだろうね。
「
マック」は「ビッグマック」「マックフライポテト」に見られるように、公式省略形と考えていい。
一方、「
マクド」は、先頭の音をとった、というこれまた標準的な省略形。
それともう一つ、関西アクセントに則って真ん中を高くするためには、真ん中が音便となってしまう「
マック」は取れなかったってのもあるんじゃないかな。
なお、「
マックン」という形もあるらしい。女性向けか? パックンの立場は?
広島放送のニュース番組の
ブログで、朝日新聞や毎日新聞の大阪本社が構成した記事では「
マクド」、読売や産経が東京本社で構成した記事や広島の中国新聞では「
マック」と書かれていた、ということが書かれている。
例の「名ばかり管理職」が話題になったときのことだが、そういう記事で新聞が省略形を使うということがそもそも問題なんじゃないか、って気はする。
方言かどうかは知らないが、マクドナルドでアルバイトをしている女性のことを「
マクジョ」と言う、という話を聞いたことがある。「
ジョ」は当然、「女」であろう。
ググったら用例はほとんどなし。ただ、店員がすべて女性になっている状態の店を「
マク女ナルド」と言う、という文章は見つかった。男ばっかりだと「
男ナルド」らしいが、そういうことってほとんどないような気がする。
ハンバーガー類もいいが、ブレックファスト系のマフィンやフィレオフィッシュの方がどちらかと言えば好きだ。
俺がアルバイトに入ったのは「パイナップルチーズバーガー」が終わりかけている頃。バイト始めたばっかりだから金に余裕がないので買えなかった。なにせ、牛丼並とビッグマックが同じ値段だった時代である。
で、懐が潤った頃にはもう終わっていたので、結局、パイナップルチーズバーガーは数えるほどしか食っていない。またやってくんないかな。