2000 年に
NHK でやってた「ふるさと日本のことば」の本、北海道・東北編に借りた文章、後編。
山形県。
果樹園での会話、「
実をもぐ」に訳がある。そういえば昔、「観光もぎとり園」ってのを見つけた、って書かなかったっけか。
踊りの師匠が言う、「
手べらっと出ってんだじぇ」の訳が「手を出してしまうのよ」で、「
べらっと」が落とされている。訳をつけるのは難しい語だが。
酒田で「
もっけ」は「ありがとう」だそうだ。「勿怪」で「思いがけないこと」らしい。英語で“happy”が“happen”と同根なのと似た発想か。
「勿怪」が「ありがとう」になるのは、庄内の人がものをよい方に捉えるかららしいのだが、じゃぁ、イギリス人もそうなのか?
米沢の「
おしょうしな」も、「商事」という「まれなこと、おどろくべきこと」から来たのだそうだ。これが「笑止」となり、秋田で「恥ずかしい」を意味するようになったが、山形では「ありがとう」のまま。
ここで、「そんなにしていただくとあなたに気の毒です」という説明があるが、これって、富山の「
きのどくな」の説明じゃないのかな。
岩手県。
農家の人の発話の、「
あいずずればなぁ」に「暑ければなぁ」という訳。よくわからん。
よくわからんのはその次のパラグラフ。
秋田の朝市におけるパラグラフがボコっと出てくる。なぜかそんなところに同じものがはまっている。編集ミスだろうな。
岩手が北東北方言と南東北方言の境界線上にある、というのはいいとして、北東北方言を「関西方面から日本海を渡ってきた」という説明はひっかかる。東北弁は関西方言の変化したものなのか?
ケセン語で、「
あがりぃ」に「よくわかる」という訳を当てているが、何度か読んでやっとわかった。「わかりいい」で「わかり易い」だろう。黙って「わかり易い」と書けばよかったのに。
水に落ちることを言う「
かっぱとる」は「川入る」の変化したものだそうだが、子供がおねしょしたことは「
たらをとる」らしい。開いて干すから、って説明があるが、難しいなそれは。
「フクロウ」を指す「
おっぽ」でどぶろくのことを指す、とあるが説明が舌足らずすぎる。「どぶろく」が「密造酒」である、という感覚が薄れているからかもしれない。それに子供向けに脱税の話したって、とか思ったのかもしれない。だったら取り上げるべきでない。。
宮城県
ここでも区切りがおかしい。初夏の気候が「清々しい」ことについて: