MTB シーズンが開幕して 1 ヶ月。
もうちょっと早いか。4 月中旬くらい。
今年は冬がグズグズと続いて、4 月になっても、積もらないまでも雪が降ったりしてたので、なかなかスタートが切れなかった。無理に出かけて、寒さに耐え切れずにすぐ帰ってきてしまった、ということもあったな。
第一戦は、地元のショップ主催の大会。会場は太平山のスキー場、オーパス。自分達でコースを作って、自分達で後片付けをする。
第二戦は、宮城の歌津町、田束山
(たつがねさん)。
第三戦は、同じく宮城、仙台市の泉が岳。
この辺の話は、実は
前にも書いた。
歌津町では民宿に泊まった。非常に朗らかな女将さんで、別の言い方をすれば、一人でしゃべってるという感じ。帰り際、一万円札しかなくて小銭の釣りで迷惑をかけてしまったのだが、もっと若かったら体で払ってもらう、っていうこともあるけどね、などと失礼なことを言う。
この人の言葉遣いはごく普通。普通、という言い方は問題があるかもしれないので言い換えると、一応、他所の人に向けて標準語っぽくなるよう気を遣ってはいるのだが、いたるところに方言的特徴が残っている、という言葉遣い。聞いててわかりやすい。
そうではなかったのが、町内放送。強力なスピーカーであたり一帯に役場からのお知らせを流す、というあれ。
直前に震度 1 の地震があって、海水浴場なもんだから、かなり寒かったのにも拘わらず、窓を開けて放送に聞き入ったのだが、何を言っているのかわからない。スピーカーのせいではなく、俺が知っているイントネーションと全く一致しないのである。宿の女将さんとも違う。耳が慣れるにしたがって、どうやら地震とは全く関係のない、暢気なお知らせをしているだけらしい、ということがやっとわかった。
いや、地元および関係者の皆さんには申し訳ないが、びっくりした。
後で思ったのだが、あれって、「よそ行きの方言」だったのじゃないか。
秋田でも、改まった場面で使われる方言はあるが、イントネーションが普段の言葉遣いとは大幅に異なる。妙なイントネーション、と言っても差し支えない場合すらある。
大会は、規模の大きい手作りなので、おそらく地元の人ばっかり。スタート地点が公道のため警察の交通整理も行われたりする。つつじの季節でもあるので、暇ではないようだが、のどかな方言が行き交う。
田束に行くと必ず歌が流れているのだが、あれは誰が歌っているんだろう。歌津の風物を織り込んだ歌詞で、町が企画して作ったご当地ソング、という風情なのだが。実は、無料でわかめ汁を振舞っているおカアさんに聞いたのだが、知らない、と言われてしまった。
その
歌津町も、半年後には隣の
志津川町と合併して、
南三陸町となる由。
翌週の泉が岳は、まぁ確かに仙台市だけどさ、という区域。
全国から集まってくるし、主催者は長野在住の関西の人が引っ張る会社、ということで、割と無国籍。
そんな中でも、交通整理の人、やっぱり借り出されている役場の人、店を出しているオバちゃんたちはご当地の人なので、歌津の宿の女将さんや町内放送とよく似たイントネーションが耳にできる。
泉区だからって、旧泉市の特徴を云々してもしょうがないような気がするので、ここでは触れない。タケノコやミソを売ってる人たちを除けば、彼らが泉の人だとは考えにくい。したがって、調べてもいない。
なお、根白石の人が売っていたバナナとトマトは、レース前の栄養摂取と、レース後の疲労回復にはとてつもなく効果があった。焼き鳥はいい匂いと色だったが食えなかった。
*1
旅の楽しみとして、料理とご当地方言、なんて言うことがある。俺も書いたことがあるような気がする。
今回の仙台行では、前の晩に、一番町の「
マカン」というアジア居酒屋で軽く飲んだ。アジアのビールがたくさんあって、辛さの選べる料理があって、店員さんは美人、という素敵な店である。
そういうところに方言を求めることはあまりないだろう、という気がするのだがどうか。
箪笥料理の店で完璧に標準語だとがっかりするかもしれないが、仙台のような都会には、秋田には期待するべくもないエスニックな店があって
*2、そういうところに行くのも楽しみの一つ。ご当地ものばかりが旅情緒ではない。
この 2 大会で気になったことが一つある。
去年までいた中学生のボランティアがいなくなっていた、ということである。
何か、教育の世界で変化があったのか?