NHK の朝ドラ「
わかば」は、家族の間では好評である。
時間が時間なんで会社員の俺はあんまり見ていない。夏場だったら、8:30 に自転車で飛び出せば間に合うのだが、この秋は雨が多く、車やらバスやらということになると間に合わない。
だが、ちらっと見た範囲では、「電撃戦隊チェンジマン」の
アハメスと「モスラ」のフェアリーと「忍風戦隊ハリケンジャー」の
クワガライジャーがレギュラーで出ていて、しかもこれが家族で、画面に並んでいたりするので、なかなかギョっとする。
スタートは宮崎だったが、今は神戸にいる。
宮崎にいる間の放送は何度か見たが、西郷 輝彦と斉藤 慶子が夫婦と知ってびっくり。ものすごい年齢差だぞ。
斉藤 慶子は宮崎出身らしい。ネイティブだ。だったら、
浅香唯も出してみんか>NHK
その宮崎弁、俺が知っているのと随分と感じが違う。いや、俺が知ってる宮崎弁って「スケバン刑事 III」だけなんだけどさ。どことなく乾いたというか土の匂いがするというか。
流石に、無アクセントを真似るのは難しいようだ。
前に、「無アクセント」と「一型アクセント」は別ものみたいなことを書いたが、包含関係にあるらしい。
では、どっちがどっちを、ということになると、人によって言うことが違う。この二つをキーワードにして検索してみるとわかる。
ここでは、『日本語百科大事典 (第4版) (1990、
大修館書店)』に倣い、保守的に、並立ということにしておく。
で、再確認すると、「一型アクセント」が一種類のパターンに統合されているのに対し、無アクセントは一定していない。その時々で変わる。
真似るのが難しい、というのはそういうこと。
なお、宮崎放送局のサイトには、宮崎弁指導の上原由恵氏の
ページもある。
結局のところ、役者は各地の方言を知らないわけで、方言指導の吹き込んだテープを超えた言葉づかいはできないのだ、というところには感銘を受ける。もちろん、南田洋子クラスの一流であれば、プラスアルファはあるわけだが。
神戸が舞台になってからは、かの震災がキーとなるらしい。
阪神淡路の震災で、さまざまなネットワークが形成されたが、その一つ「
がんばろう!!神戸」の代表がなんと
堀内正美氏。
円谷プロ作品によく出演する俳優さん、と言うと、また始まったよ、と言われるかもしれないが、顔を見れば「あぁ」と思うはずである。こないだも『
草の乱』という映画に出ていた。
俺が覚えたのは、NHK の少年ドラマシリーズの最終作、「七瀬ふたたび (1979)」だが、こないだ「
ウルトラQ dark fantasy」で
主役をやったと思ったら、現在の「
ウルトラマン ネクサス」では地球防衛組織の偉い人をやっている。
*2
神戸に話を戻す。
あの朝は平日だった。テレビをつけたらなんか特別ニュースをやっていて、地震が起こったらしい、ということはすぐにわかったのだが、それが一向に普通のニュースに戻らない。なんかやばいことになってそうだな、と思いつつ出勤。昼に誰かがテレビをつけたら、煙が上がっていたりして、やっぱりものすごいことになっていた。
あれから 10 年。
復興した、と思ってる人もいるかもしれないが、例えば、ローンを払っている最中の家を失ってしまった人は、二重のローンを背負った。それはまだ払い終わってないはずである。
これは、堀内正美氏の
ブログにあるが、仮設住宅を出て、自分の家に住むことができるようになったが、ギュウギュウづめだった仮設住宅の方が楽しかった、という独居老人もいる。
今度は新潟か、と感じている人もいるようだが、神戸の震災はまだ終わってないのだ。そして、すべてはつながっているのだ。
『草の乱』は、有名な秩父事件
*1を描いたものである。
方言の観点から言うと、今イチだった。語尾に残っているに過ぎない。というか、語尾だけがそうなので、ちょっと違和感があった。
映画としても、全体がものすごい駆け足で進み、緒方 直人はまだしも、林 隆三や杉本 哲太があの「革命」に参加する気になった経緯、その前段階としての農民の困窮がほとんど描かれていないので、見せ場だけの映画になってしまっている、という印象を受けた。
蚕関係の俚言は探すと色々とある。「さん」づけで呼ぶ地域など、それが生活そのものであったことが伺われる。
一度は、沖縄を見ておくべきだ、と思っている。
神戸もそう感じていたが、あるいは、新潟もそれに加わったりするのかもしれない。それを言ったら、『
北の零年』みたいな映画も見ておくべきなのかもしれないし。
なんだか我々は、日本人がしてきたこと、日本人がされてきたことを置き去りにして来てないだろうか。
それで先を見ている、というのならまだしも、今しか見てないような気がする。
新聞の一面を飾るのんきな事件を見ているとそう感じられてならない。