い? |
え?
これは間投詞。「え」のところに掲げようかと思ったが、それでは標準語と同じ形になってしまうのでやめた。 実際には「い」と「え」の中間の音である。ちょっと“y”が聞こえる。 ドイツ語のウムラウトと同じで、「エ」の舌の位置のまま、口の形を「イ」にすると発音できる。やってみるとわかるが、逆は非常に難しい。 |
え |
家
これは単に「い」が脱落しただけである。 「ぃえ」あたりが正確な表記だろうが、たまに「おらえ (俺の家)」などで、はっきり「え」になっている例を耳にすることがある。 |
か | |
く |
食べる
「食う」の終止形、連体形。 |
け |
食え、来い、痒い
最も多様な語だ。 「来い」が、標準語では完全に変格活用であるのに、秋田では命令形のエ段が復活しているのが興味深い。 「痒い」も特異例である。二音目がヤ行で、半母音にくくられる音だから比較的、脱落しやすいという事情はわかるにしても、他に例がない。 これは「かゆい」から直接「け」に言ったのではなく、秋田弁の形容詞がエ段であるということから「かえ」となり、そこから「け」になったものであろう。 |
こ |
1.(さぁ)食おう
これも、文法的に可能、というレベル。 2. ここ「こさ、け」 |
さ |
1. (俺が)しよう
2. 大変なことが持ち上がったときに使う間投詞 |
す |
する
「そすが」は、「そうしようか」 |
せ |
しろ
これも、サ変動詞「する」の命令形がエ段に戻ってきている。 |
そ |
1. (さぁ)しよう
2. そこ「そさ、おげ」 |
ど |
どこ「どさ、ある」
というように「こ」「そ」「ど」は一字だが、「あそこ」は一字にならない。「あっこ」となる。 要注意なのだが、単体の場合は「こご」「そご」「どご」である。 つまり、「どこに?」と聞く場合は「どさ?」という形だから、「こ」が脱落していることになるが、「どこ?」と聞く場合は「どご?」であって、「ど?」とはならないのである。 ひょっとしたら、「どごさ」が「どさ」になる、ということなのかもしれないなぁ。 |
ね | 無い |
は |
既に、もう
これ、品詞はなんなんだろうなぁ。間投詞のような気がするんだが。 |
ぶ | おぶる |
べ |
おぶれ 元々がバ行で活用する語だから特に不思議は無いとはいえるが、「あぶる」「いぶる」など、ほぼ同じ形の語があるのに、これだけ先頭の母音が脱落しているのは不思議だ。 尤も、「あぶる」も「いぶる」も「おぶる」も「ぶ」だとややこしくってしょうがないが。 |
め |
旨い 「うめ」が「んめ」になったものと考えられる。「ん」がきちんと聞こえることもある。 ただし、「巧い」は「んめ」「め」にならない。これも不思議。 |
わ | 俺。一人称代名詞。あるいは、「自分」。
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