みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月は次の三項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「12 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
 今年の夏は、台風が本土には上陸しなかったとのことですが、大雨や雷雨にはしばしば見舞われました。暑かった夏も、すっかり涼しくなったようです。
 1998年にホームページを立ち上げたので、今月で丁度10年になります。これも毎月熱心にアクセスして感想を送ってくださる方々と、健康に恵まれたお陰だと思っています。
1. 「今月の追加内容」など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  足利市にある「こころみ学園」の記事を採り上げました。障害を持つ人たちが働いているぶどう畑を開拓した川田昇さんを紹介したもので、昨年(2007年6月)NMCの行事で足利市に行ったときに、ココ・ファーム・ワイナリーを訪れています。
2. 9月のトピックス
 9月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 石原 伸晃氏講演会
  9月1日、NMCの創立30年の記念行事として、講演会があり、その夜に福田首相の退任発表がありました。
 2.2 陶芸展
  9月6日〜7日、蒲田のアプリコで陶芸展がありました。
  右の写真は、その折の出品作品です。
 2.3 秀山祭9月大歌舞伎
  9月6日、歌舞伎座の夜の部を家内と見に行きました。
 2.4 レクイエム
  9月20日、テニス仲間の出演する文京シビック合唱団の演奏会があり、フォーレとサンサーンスのレクイエムを聴きました。
 2.5 岩森栄助バリトンリサイタル
  9月27日、我々のコーラスの指導をして下さっている岩森先生のリサイタルがありました。
3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 「今月の追加内容」など
 1.1 「今月の追加内容」
 「5 本の紹介」に追加した「31 Vincent's Colors(フィンセントの色)」は、子供向けにゴッホの絵と言葉を紹介したもので、大人にも良い本だと思います。
 「8 ウオーキング・旅行」「26 軽井沢逍遥」の「4. その他」に先月(2008年8月)訪れた、主として近郊の4箇所を追加しました。
 「11 興味あるリンク」には、「3 本(出版社、書店、著者)」に「3.15 ぱーぷる著「あしたの虹」」と『3.16 「あしたの虹」を書いた理由』を追加しました。いずれも瀬戸内寂聴さんが「ぱーぷる」というペンネームで、携帯小説に挑んだことに関連し、その作品と、作品を「書いた理由」を扱ったホームページです。また「2 便利なホームページ」に追加した「2.10 おくすり110番」は薬の作用や特徴、呑むときの注意事項がわかります。

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 1.2 新聞の記事から 「ワインに注ぐ渾身の力」
                障害を持つ人たちの「こころみ学園」     斜面開き半世紀 実りと喜び
 会話や読み書きの苦手な人たちが、栃木県足利市のブドウ畑で働いている。一人の教師が山を切り開くことから始め、今年で50年。ここでつくられるワインには、消えてなくなるものに「渾身(こんしん)の力」をそそいだ人々の思いが溶け込んでいる。      (磯村健太郎)

 知的障害や発達障害などをもつ人の施設「こころみ学園」。10代から80代まで約130人がいて、多くは宿舎で共同生活をしている。そこと隣り合う畑とワイン醸造所が「ココ・ファーム・ワイナリー」だ。畑仕事やびんづめは、園生の作業実習である。
 夏。まだ小さなブドウの房に「傘」をかける作業がおこなわれた。雨と小鳥から守るため、専用のビニールで房をくるんでいく。両端の切れ込みを留めるにはコツがいる。ある青年は作業がうまくいかずにいたが、ようやく一枚の傘をかけた。指でOKのサインをつくり、ちょっと笑った。
 園長は川田昇さん(87)。中学の特殊学級(現・特別支援学級)の教師だったとき、自然のなかに学びの場をつくろうと思い立った。私財を投じて兄らと山を買う。1958年から2年がかりで生徒たちと開墾した。千葉県の福祉センターを経て、学園を開いたのは69年。その名には「失敗してもいいからやってみよう」という気持ちがこめられている。
 目指したのは、質素な生活を大切にすることだった。ひもじさに耐えたあとの食事のうまさ、暑さや寒さに耐えたあとの涼しさと暖かさ、疲れたあとの休息。それらを通じてハンディをもつ人たちに、生きることの喜びを全身で味わってもらいたいと願ったのだ。
 ブドウ栽培は、根気と考える力がほどよく求められる。しかも、30度以上の急斜面では足を踏ん張らないと転んでしまう。体を鍛え、バランス感覚を養うのによい。
 「ふつうは耕さない急なところ……。ひょうが降って、畑を見に行ったら、緑の葉がたたき落とされていました。でも、そういうのを乗り越えてブドウを採って……」
 高齢の川田さんは、少しずつ会話が難しくなっている。話の文脈を見失ったり、ことばが途切れたり。
 長女の池上知恵子さん(57)が父の耳元で話を続ける。
 「ひょうにやられた畑で、園生が『また明日からがんばんベー』って言ってくれたんだよね。それで気を取り直したんだよね」
 知恵子さんは、学園の建設にがむしゃらだったころの父を思い出す。夜は現場の小屋に泊まり込み。たまに家に戻ったかと思うと、地下足袋(じかたび)のまま座敷に上がってしまう。書類をひっつかんでは、また出かけていく。
 川田さんはこの50年を振り返り、「ここまでうまくいくとは、まったく思っていませんでした」と語る。園生たちがつくったスパークリングワインは2000年、九州・沖縄サミットの晩餐(ばんさん)会での乾杯に使われた。選んだのはソムリエの田崎真也さん。質の高さは定評を得て、ココ・ファームの経営は軌道に乗っている。
 川田さんは園生のことを「子どもたち」と呼ぶ。ぐちや文句を言わず、素直な考えをする園生へのいとおしさから自然に出ることばなのだ。畑に出かけたまま、ゆくえが分からなくなる「事件」も起きる。職員たちが総出で捜していると、たいがい当の本人は、ニコニコしながら「散歩してた」と帰ってくる。

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 すぐ裸になる者がいる。跳びはねたり、うなり声をあげたりする者もいる。そうした園生がいくら農作業を通して落ち着きを得ても、実際には一般の会社はなかなか雇ってくれない。ならば、ここでいい。園生が老いるまで、誇りをもって暮らしていく仕組みをつくれないか。そこに賭けた半生だった。
 自著にこう書いている。
 −−生きているものは、いつかは消えてなくなります。人間も作物も、みなそうです。逆にただの物でしかないものも、そこに渾身の力をそそげば、命が与えられます(『山の学園はワイナリー』)
 いまは足も弱くなった。つえを頼りに歩く姿に、園生から声がかかる。
 「園長先生、がんばれ−」
 すっかり穏やかな表情の川田さん。知恵子さんが「ワイン、飲む?」と尋ねると、うなずいた。昧を確かめ、目を細める。そして、小さな声でぽつりぽつりと語る。
 「一年一年が積み重なるような感じがして……おいしいです。一生懸命つくったからなあ。とにかく子どもだちが……。自然からのほうびは……ああ、こんなにすごいのかと……。長い間のほうびとして、自然が人間に与えてくれる。考えてもみなかったような勇気と実りと……喜びを……与えてもらいました」
(出典 朝日新聞 2008.9.26 夕刊)

2. 9月のトピックス
 9月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 石原 伸晃氏講演会
  NMCでは過去にも小泉純一郎氏、竹中平蔵氏などをスピーカーとして招いています。今月は創立30年の記念行事として、例会に石原 伸晃氏をお呼びし、講演していただきました。それが、たまたま福田首相が退任を発表した晩だったので、もし一日遅ければ多分キャンセルになったと思います。ギリギリのスケジュールで間に合ったという危ない時期でした。
 2.2 陶芸展
  無楽天では、毎年秋にグループ展を開いています。今年も蒲田のアプリコで行われたので、V Ageグループ大森の仲間で参加しました。一応「酒器」をテーマにしたのですが、準備期間が足らず、徳利・ぐい呑みとビアマグを出品しただけで、あとはいつもの丼や抹茶茶碗になりました。絵でも同じですが、仲間の出品作をゆっくりと見ることができる、他の参加者の作品も見られる、などの理由で、展示会では普段とはひと味違った勉強ができます。

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 2.3 秀山祭9月大歌舞伎
  歌舞伎座の出し物は次の3本です。
   1. 近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)  盛綱陣屋
   2. 鳥羽絵(とばえ 干支に因んだ戯れ絵の趣親子鷹 )
   3. 天衣紛上野初花(てんにまごううえののはつはな) 河内山(こうちやま)
  出演は吉右衛門(盛綱陣屋の佐々木盛綱と河内山の宗俊)、左團次(和田兵衛秀盛と和田兵衛秀盛)、富十郎(鳥羽絵の下男升六)、玉三郎(佐々木盛綱の妻早瀬)などです。やはり播磨屋(吉右衛門の屋号)は現在の歌舞伎界では、一、二を争う役者だと思います。
 2.4 レクイエム
  文京区のシビックホール(文京区役所の建物の中にある)では、この時期文京シビック合唱団に加えて、東京芸大の現役とOBのオーケストラ「芸大フィルハーモニア」の演奏会が行われます。今年は松尾葉子さんの指揮で、フォーレとサンサーンスのレクイエムを演奏しました。この二人の作曲家は弟子と先生の関係で、フランス人特有の和音などがあるようです。この二人の作品を採り上げたのは、指揮者のフランスでの勉強や演奏活動が長かったためだと思われます。友人の1年間にわたる勉強の成果を聴かせて貰い、こちらも勉強になりました。
 2.5 岩森栄助バリトンリサイタル
  岩森先生は傘寿になられました。その記念として第24回のリサイタルが、銀座の王子ホールでありました。今回は信時 潔、中田 喜直、大中 恩、伊福部 昭の諸氏が作曲した日本歌曲を歌われました。毎年声に艶が出てきたような気がします。多分この歳になっても発声練習を続けておられるのと、散歩を欠かさないなど、健康に留意されているためだと思われます。少しでも近づきたいものだと思っています。

3. 来月の予定
 来月は次のような項目を予定しています。
 3.1 ウオーキング・旅行
  「8 ウオーキング・旅行」に「大田区の散歩道」として「六郷地域」を採り上げたいと思います。
 3.2 趣味の演劇
  今月、見に行った「秀山祭9月大歌舞伎」をご紹介したいと思います。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を、少しずつ追加したいと思っています。それとともに古い項目を見直したいと考えています。

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[Last Updated 10/31/2008]