安倍文殊院


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安倍文殊院(あべもんじゅいん)[日本三文殊(さんもんじゅ)の一]

 桜井駅からバスで5分、磐余道(いわれのみち)の中ほどにある。『安部文殊は知恵文殊』と詠(うた)われ、日本三文殊(京都府宮津市の智恩寺=切戸の文殊堂、山形県亀岡の文殊)の一つとして名高い。大化改新の功労者安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)の創立である。
 南西隅の山門をくぐると、どっしりとした本堂が建っている。寛文年間(1660年代)に再建されたものである。
 本堂の前庭には、合格・学業成就を願う小絵馬が所狭しと掛けられている。中には歌手コンテスト合格を願ったものもあり、庶民信仰への親しみを感じる。
 快慶(かいけい)作と言われる本尊の文殊菩薩は、巨大な獅子に乗った威風堂々した力強い姿である。また脇待(わきじ)の一つ善財童子像(ぜんざいどうじ)は、あどけない喜びを十分に表現している。また、安倍寺の本尊であった藤原時代の大日如来像も安置されている。
 本堂の東南には文殊院西古墳があり、石室は古墳末期の精巧なものである。さらに東方には、『知恵の水』の湧き出る閼伽井(あかい)古墳がある。
(出典 「明日香」 (株)編集工房 あゆみ)

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[Last Updated 11/30/2005]