亀形石造物遺構


亀の形をして、顔を南、尻尾(しっぽ)を北に向けている石造。
亀形石造物遺構[斉明天皇(さいめいてんのう)の両槻宮(ふたつきのみや)か?]

 謎の石造物・酒船石(前項参照)がある丘陵北側、東西二つの尾根の谷部分で村道建設のため発掘調査をしていたところ、平成12年2月、目をみはるような遺跡を発掘した。
 長さ1.65m、幅1mの小判型の水槽と、流れる水を受ける長さ約2.4m、幅2mの亀の形をして、顔を南、尻尾(しっぽ)を北に向けている石造である。
 遺構は石造物を中心に、石敷や階段状の石垣によって立体的な空間を作り出している。
 これは『日本書紀』斉明二年の条(じょう)「宮の東の山に石を累(かさ)ねて垣とす。」に符合することから『両槻宮』ではないかと考えられている。この時代、このような大土木工事ができるのは天皇かそれに準ずる人であったと思われる。
(出典 「明日香」 (株)編集工房 あゆみ)

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[Last Updated 10/31/2005]