みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月も次の3項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「11 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
 8月は、前半は暑い日が続きましたが、月末には暑さも収まり、時期相応の陽気になったかと思っていたところ、また暑さがぶり返しました。
 セミの声がやかましく、トンボも飛び始めました。
1. 今月の追加内容など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  今月は「「日本語は特殊」間違い 国際化、万葉集学んで 国境越える文学 リービ英雄さんに聞く」と題する記事を載せました。
2. 8月のトピックス
 8月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 神宮外苑花火大会
  17日、青山の神宮外苑での花火大会に行きました。
 2.2 アルテリーベ東京
  24日、新橋駅の近くにあるレストランで、NMCの例会(暑気払い)がありました。右の写真は、会場での一齣です。
3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 今月の追加内容など
 1.1 「今月の追加内容」
 「5 本の紹介」に追加した「133 おどろきの中国」は歴史問題の点で必読書だと思います。
 「8 ウォーキング」「62 フランス旅行」の「5. 第4日 ロカマドール〜カオール」に追加した「サン・シール・ラポピー」は先月の「62 フランス旅行」掲載の折、抜け落ちていた項目です。
 「11 興味あるリンク」には、「2 便利なホームページ」に「2.11 アルテリーベ東京」と「11 趣味2−旅行」に「11.99 フランスで最も美しい村」を追加しました。前の項はこのページの2.2項の、後の項は前項の「サン・シール・ラポピー」との関連です。

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 1.2 新聞の記事から
  「日本語は特殊」間違い 国際化、万葉集学んで  国境越える文学 リービ英雄さんに聞く


 英語で書いても日本文学の英訳にすぎない
 日本語を母語としない外国人作家の日本での活躍が目立ってきた。グローバル化が進み、文学も越境の時代を迎えている。1980年代から日本語で小説を書くリービ英雄さんはその草分け的存在だ。
 「日本語で書き出す前に20年間、日本語の本を読みました。読んでいれば書きたくなる。それは当然のことです。自分の物語を日本の読者に読んでもらいたい。素朴にそう思ったのがきっかけでした」
 外交官の父が横浜の米国総領事館に勤めていた関係で、10代後半の多感な時期を日本で過ごす。米国で日本文学研究者になるが、39歳でスタンフォード大を辞職、作家活動のため日本に移住する。
 「10代のころから、三島由紀夫や安部公房、大江健三郎など日本の小説を読みあさりました。最初は英訳でしたが、次第に日本語で読むようになった。アカデミックな世界に身を置いたものの、研究にはあまり熱が入らず、いつか自分も書くということばかり考えていました」
 「なぜ英語ではなく日本語で書いたのか、とよく聞かれます。英語で書いても、それは日本文学の英訳にすぎない。米国人による『私の日本体験記』みたいなものとしてとらえられるのも嫌でした。それと当時、外国人が日本語の小説など書けるわけがないという雰囲気があった。できないと思われていたから、できるところを見せたいと思ったのです」
 こうして書いた「星条旗の聞こえない部屋」は好評で、野間文芸新人賞を受賞した。
 「ガイジンだから思い込みとエキゾチシズムで書いていると批判されるのを一番恐れていました。でもそういう論評はほとんどなかった。多くの日本人読者が納得して読んでくれたことに驚きました」

 文学の越境は世界的な現象
 日本語に引かれるのは美しい言葉だから。その魅力は「話し言葉」よりも「書き言葉」にあるという。
 「日本語の書き言葉は大陸の文字を輸入し、それを崩して表音文字と表意文字を交ぜた、世界でも類まれな言葉です。アルファペット一色の英語、漢字一色の中国語に比べ、日本語の混血性みたいなものが何とも言えない。書いていて不思議な緊張感がある。それを体で感じたいので、僕は今でもワープロを使わない。原稿用紙で縦書きです」

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 日本語で書く外国人作家は少なかったが、最近は芥川賞を受賞した中国人の楊逸(ヤンイー)、イラン人のシリン・ネザマフィ、台湾人の温又柔(おんゆーじゅー)など次々に登場している。
 「僕が最初に日本語で小説を書いた時、奇妙なことをすると思った人もいたでしょう。自分でもそう思っていました。でもある時、これは世界的な現象だと気づいた。英文学の世界でもサルマン・ラシュディ、カズオ・イシグロらインド人、日本人として生まれた作家が活躍している。また日本人の多和田葉子はドイツに移住し、日本語とドイツ語の両方で小説を書いています。世界の大きな流れとして、一つだけの言語に閉じこもる時代が終焉(しゅうえん)を迎えでいるのです」
 「注目したいのは、言語・文化の分野で閉鎖的と思われた日本でこうした現象が起きていることです。米国人や中国人は外国人が英語や中国語を話すことを何とも思わない。当たり前だと感じている。でも日本人は違う。どこかで日本語や日本文化は特殊で、外国人には理解できないと思っています。しかし万葉集の時代を見れば、それが間違いであることが分かります」
 「朝鮮半島の百済出身説のある山上憶良など万葉歌人の中には外国出身者もいたと言われています。日本文化は特殊で、日本人でないと分からないというのは近代が作り上げた神話ではないのか。司馬遼太郎は誰もが参加できる普遍的なものが文明で、民族など特定の集団だけに通用する特殊なものが文化だと書いた。米国や中国は文明の国で、日本は文化の国と言われますが、そろそろ日本文明という言葉を使ってもいいのではと思います」

 21世紀は言語と文化の時代
 英語教育の重要性が叫ばれる中、真の国際化とは何かを問う。
 「大学で学生たちに、国際化とは英会話ではなく万葉集を学ぶことだと言ってるんです。外国出身者の歌が編まれた万葉集の時代はオープンでおおらかな時代だった。僕は本物の国際化とは、日本民族という近代がつくった枠の外で生まれた人たちが自由に日本に参加できることだと思う。今は経済の文脈の中で英語の力があまりにも強大になり、国際化の真の意味が無視されています」
 中国にも強い関心を寄せ、頻繁に訪れ、作品のテーマにしている。
 「中国に行くのは子どものころ台湾で育ち、中国語が話せることが大きい。僕は日米という枠の中で生き、米国人だからどうのこうのとずっと言われてきた。結構、息苦しかったのですが、中国というもう一つの軸ができて、逆に小説の日本語が深まった気がする。日米、日中など二つの国だけの視点だと、どうしても優劣を比較することになる。これに第3国が加わることで、初めてそれぞれの文化の特徴が比較でき、広い世界が見えてくるのです」
 「日本もこれから欧米とは違ったアジアの国々との国際化が重要になります。でも日中韓のナショナリズムの高まりが心配です。特に中国のそれを見ていると、どこか戦前の日本に似ていて、現代の出来事とは思えない。中国は19世紀に受けたトラウマ(『心的』外傷)を今になって癒やそうとしている。19世紀は民族、人種で発想する時代でしたが、21世紀は言語と文化の時代です。世界全体が21世紀に向かうよう望んでいます」
  (編集委員 藤巻秀樹)
りーび・ひでお 作家、法政大学教授。1950年米国生まれ。プリンストン大大学院博士過程修了。同大とスタンフォード大で日本文学の教べんを執り、82年「万葉集」の英訳で全米図書賞受賞。その後、東京に定住。著書に「天安門」、「千々にくだけて」(大佛次郎賞)、「仮の水」(伊藤整文学賞)など。
(出典 日本経済新聞 2013.8.24)

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2. 8月のトピックス
8月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 神宮外苑花火大会
  神宮外苑では、神宮球場を会場として毎年この時期に花火大会があります。私が属している神宮テニスクラブは球場の隣にあるため、とても良く見えます。この日は家内と2人で行ってみました。クラブハウスのテラスの横に藤棚があり、そこに座って楽しみました。7時半から約1時間ですが、最後までいると電車が混むので、少し前にクラブを後にしました。
 2.2 アルテリーベ東京
  NMCではこの時期、いろいろと場所を変えて暑気払いをしています。今年は趣向を変えて、ミュージックライブを行うクラシックレストランでした。ビールやワインを飲みながら、ドイツ料理を食べ、2人の歌手の歌を聴きました。いくつかのオペラのアリアを聴いた後、懐かしい日本の歌(おぼろ月夜、故郷[ふるさと]など)を皆で歌い、盛り上がりました。

3 来月の予定
 3.1  「8 ウオーキング・旅行」
  大田区の臨海部にある4島のご紹介を載せたいと思います。
 3.2 ボランティア
  今月間に合わなかった特別養護老人ホームでの絵画ボランティアをご紹介したいと思います。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を、少しずつ追加したいと思っています。

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[Last Updated 9/30/2013]