沖縄県には鉄道はない。
ゆいレールというモノレールがあるだけで、それだって那覇空港から首里までの 12km だけである。
なのでバスが発達しているのだが、これはルートを把握していない旅行者には使い辛い。というわけでタクシーが便利だ。しかも安い。10 分位走っても 5〜600 円だったりする。
ゆいレールの首里駅を降りるとタクシーが待ち構えている。歩いて行くつもりだったのだが、運転手の女性が、20 分かかりますよ、と言うのでさすがに気が変わった。実際、首里城公園の入り口までは結構な距離があった。
ただ、歩いて行く場合、首里城公園の横を通るので、それを横目に楽しむ、というつもりであればさほど苦にはならないのではないか、という気がする。どうせ中に入ったら一時間歩くわけだし。
帰り、「首里駅へ」と言ったら、運転手が無線で「ステーションご案内です」と言った。あれは何だったんだろう。
玉殿 (
たまうどぅん)で。

遥拝所があるのもすごいと思ったが、「
うちかび」が気になる。右の写真は
波上宮のもの。
「打ち紙」と書いて、故人があの世で使うお金で、燃やして祖先へ送るものだそうだ。
「拝み」という言い方も独特だとは思うが。

ゆいレールの老人向け乗車券。「
がんじゅー」は「頑丈」で、元気であること。
最後に
ちはや書房という古本屋。「水木しげるに強い」という特異な店なのだが、昔の SF も結構並んでいた。時間がなくて数十分しかいなかったが、もうちょっといたかった。
沖縄の古本屋は基本、沖縄の歴史に強い。当たり前だろう、と思うかもしれないが、秋田の古本屋はそうとは言えない。これは地元出版社の数とその出版点数の違い、および、県外の出版社が題材にしようと思うかどうかの違いであろう。
戻ってきてから、
日本の古本屋 で宮崎市と秋田市の古本屋を確認してみた。どちらも三軒しかない。那覇市は 12 軒だった。どれも新古書店は含まない。
*1
これって、その町の文化の何かを示してると思うのだがどうか。

お土産を買った店のレシート。
「
にふぇーでーびる」というのは「ありがとう」という意味だが、「
にへでびーる」というビールも見かけた。全体としてはたぶん、「また
キラク花城にいらしてください」だと思うんだが…。

ちはや書房に行く途中で見つけた
カフェ沖縄式という店の古酒カレー。旨い。
つか、牛肉より豚肉の好きな俺にとっては、沖縄の食はマッチしていると言えるのではないか、と思った。
手や鼻の乗った丼もあったが、見た目から優先順位は低いにしろ、トライしてみたい。
夕方の便で宮崎へ。
アグーを食ってない。
サーターアンダギーを食ってない。
泡盛を飲んでない。
行ってない古本屋がある。
ジュンク堂のような巨大書店にも沖縄の本はたくさんあるはず。
ゆいレールで左右に移動しただけである。
グスクが見たい。
戦争にかかわるものを何も見ていない (空港の周囲は軍用地だが)。
というわけで後ろ髪を引かれる思いで飛行機に乗った。
11 月はピアノの発表会があったり、マイナンバーカードを受け取りに秋田に戻ったり、と忙しい。大観光地である沖縄は 12 月から込み始めるはずである。俺は俺でおそらく年明けからは休みが無くなる、と中々厳しいと思うが、もう一遍行こうと思っている。宮崎から行ければ安くあげられるが、秋田に戻ってから羽田経由でもいい。
たまった有給を強制行使して、船でゆっくりとかいうのもいいねぇ。

旅のお供に、と、単行本を持ってるのにわざわざ文庫版を買った坂木司の『
ホテルジューシー』
結局、第一章を読んだだけだが、知ってる地名が出てくるとより楽しくなる。
モデルになったホテルがあるらしいので、そこに行ってみるのもいいなぁ。
*1
そのうち現地に行って確認しようと思うが、Google ストリートビューで見た感じでは、宮崎市の古本屋は一軒だけかもしれない。
(↑)
"Speak about Speech" のページに戻る
ホームページに戻る
第989夜「がんづぎなびぱんびん (前)」へ
shuno@sam.hi-ho.ne.jp