盆で帰省していた。
正確に言えば、盆ではない。仕事の関係でちょっと遅れた。
そういう目に遭った人も少なくないだろうが、8/13 が水曜日だから、それを中心とする一週、という形で 8/9 や 10 に帰省しようとしてたら、台風 11 号が宮崎沖を通って、飛行機はもちろん、JR もバスも全部、運休だったので計画変更を余儀なくされていたに違いない。危ないところだった。
で、帰っていきなり風邪を引いた。
友人たちとの飲み会があって、終わった後、歩いて帰ったのだが、「涼しいな」と思った。宮崎にいた三か月間、冷房が効きすぎてる環境を別にすれば、ついぞ感じたことのない感覚である。
そうは言いながら夏なので、窓を開けたまま寝たら、目が覚めた時に鼻の奥が痛い、あーやっちゃった、って感じ。帰る前、風邪ひいちゃったりしてな、と笑い話をしてたのだが本当にそうなってしまった。正直、冬はそうなりかねないな、と思ってたのだが、夏にやらかすとは。まぁ、熱が出たわけじゃないのがせめてもの救い。まぁ、夏風邪はナントカが引く、というのがぴったり。
おそらく緩い方に体が慣れるのは早い、ってことなのだろう。尤も、宮崎の暑さは「緩い」なんてものではないが、「寒い」のに比べると「緩い」だろうと思う。あるいは、そう感じるのは北国のセンスかもしれないのだが。
慣れる、と言えば、耳の方も慣れたようである。宮崎方言をキャッチできなくなってきた。
尤も、前に書いた通りで、「いかにも方言」という俚諺形を口にする人は少ない。「
よだきい」「
てげてげ」のような感情直結の単語くらいである。こないだ、杖をついたおばあさんにバス停への行き方を聞かれたのだが、俚諺形は一つも出てこなかった。おそらく、丁寧語としての標準語を採用したのだろうと思う。
イントネーションは独特だなぁ、と思う。前に、津軽弁に似ている、と書いたが、沖縄方言に似ている、とも思ったりする。
調べてみると、宮崎市はやっぱり日向方言の区域で、ここは「無アクセント」のはずなのだが、どうも後高の「一形アクセント」なんじゃないの? って形を耳にすることが非常に多いような気がする。
ポーラ美術館コレクションが
宮崎県立美術館来ているので見に行ったのだが、見学に来てた中学生たちが「睡
蓮」「モ
ネ」と言っていた。この特徴は、中学生だけでなく、小学生や幼児でも同じである。
宮崎でも、最近の若い人たちは方言を使わない、と言われているが、音声的特徴がいかに強いかという証拠。
さて、こういうふうに、聞いて気がつきやすい言語現象を「耳立つ」と表現する。
「目立つ」からの連想で生まれた業界用語かと思っていたのだが、どうやらそうも言い切れない感じ。辞書サイトで調べてみたら載っていた。ただし、意味は「耳障り」。
動物関連でも使われるらしいい。子犬が小さい内は垂れていた耳がピンとたつことを言うそうだ。立った状態の耳は「立ち耳」である。
「立ち耳」となると、今度は美容業界の言葉となる。意味は耳が前方に向いていることを言うらしい。
さて、今年は「
国民文化祭」の年である。まぁ、官製のイベントなので、正直言って、「で?」って感じがなくはないのだが、それで秋田が多少なりともにぎわうんなら全否定することもない。それで生まれた機運やにぎわいが常態化すれば、というか、常態化する方向で考えてくれればもっといいんだが。去年のデスティネーションキャペーンで露見した、
県立美術館では、企画展示の内容を変更しようとすると常設展示であるはずの「秋田の行事」が見られなくなる、という醜態を見てると悲観的にならざるを得ない。
話を戻す。
その国民文化祭に併せて
NHK 秋田放送局Kがドラマを作る。8/23 にいろんなメディアで紹介されていた。「
ザ・ラスト・ショットK」というタイトルで、バスケットが取り上げられる。
スポーツかよ、「文化」じゃねぇのかよ、というのはひとまずおくとして、登場するのは
永井大と
松田悟志、つまり、「未来戦隊タイムレンジャー」のタイムレッドと、「仮面ライダー龍騎」の仮面ライダーナイト。ヒロインは「祝女」の
臼田あさ美、という俺に向けてるとしか思えない配役。放送は 11 月だが、新潟出身の永井大と大阪出身の松田悟史が秋田弁をしゃべるのかと思うと、今から楽しみである。。
これで、『遠くでずっとそばにいる』みたいに秋田で撮影した映画を公開するとか、そういう風にして一体的に盛り上げれくれるとうれしい。
今のところ、ちょうどそのころにいっぺん、帰ろうかと思っている。
別に国民文化祭に合わせたのではなく、いろいろ考えて、二ヶ月に一回の帰省ペースは確保したい、と思うのである。
特に、締め切ったままのアパートが心配。微妙にかび臭く感じたりしたのだが、ひょっとしたら今回のは風邪ではなくハウスダスト辺りにやられたのかもしれない。