Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜



第906夜

Stage Bright



 久々に STARDUST☆REVUE の話題。
 今回はライブではなく、“Stage Bright”というアルバムから。どっちみち、トークの話なんだけどね。
 これは、スタレビが去年の暮れにやったアコースティックとアカペラのみのライブを収録したもの。
 こないだ、NHK の「今夜も生でさだまさし SP 朝まで生で音楽会 2014」でも自分たちで言ってたが、「トークが面白い」と評判のこのバンド、このアルバムにはライブのトーク部分だけを別の CD にして特典として付けている。約 30 分。ようやるわ。
 実は特典は二種類あって、初回版にはライブの DVD が付いているのだが、悩んだ末、トークの方を買った。

 で、で、で。
 トークの内容は、2013 年の締めくくりと言うことで、去年のはやり言葉をテーマにしている。「おもてなし」とか「倍返し」に加えて「じぇじぇじぇ」も登場する。
 これ、埼玉北部では「ででで」という地域もあるらしい。
 スタレビのメンバーは、行田市が一人、羽生市が一人、熊谷市が二人、という構成で、行田市観光大使も務めている。
 根本要が「ででで」を持ち出すと、柿沼清史が「ててて」とも、と答える。

 調べてみた。
 まず、「ででで」の方は、上に書いたような「それで」の省略形である「で」を繰り返すパターンがノイズとして入ってきて、方言に関する記事がほとんど見つけられない。
ててて」も同様。「痛ててて」や「て」が一つ多いミスタイプがやたらとヒットする。
 それでも言うのは確かなようである。例えば、埼玉県議会の去年の質疑応答がある。これは児玉郡としているが、「てぇ、ててて」という表現が取り上げられている。
 また、Jタウンネットが、「久慈市の人は本当に『じぇじぇじぇ』と言うのか!? テレビ番組が検証」という記事で取り上げている。これは埼玉県本庄市としている。なぜか東京というくくりの中の記事なのだが。
 スタレビの方に戻って (つまり、「ててて AND スタレビ」てな感じで検索して) 見つけたのが、こちらの記事。日付は 2007/1/1 となっている。コーラスのフレーズとして「ててて」を使ったようなのだが、2007 年だから流行語としての「じぇじぇじぇ」なんて影も形もない。大分、早かった。

ててて」を調べていたら、「あまちゃん」ではなく、今やっている「花子とアン」の記事が見つかった。
 まず、去年の 9 月の制作発表のオリコンの記事。9 月なので、世の中は「じぇじぇじぇ」の真っ最中、そこでチーフプロデューサーが山梨における「てて」について触れている。
 驚いたときに使うらしいから、「じぇじぇじぇ」と似ていると言っていいだろうと思うが、さて埼玉県北部の「ててて」「ででで」との関係は。隣県ではあるが、山が立ちはだかっているので、関係があるという断定はしづらいところがある。
 で、これより早く、山寺和尚という人が twitter で、「あまちゃん」が「じぇじぇじぇ」なら、「花子とアン」は「ててて」「てれれ」だ、とツイートしている。これは去年の 6 月。
「花子とアン」については、「八重の桜」を取り上げられなかった、という失敗に基づき、メモしながら見ているのでその内、紹介できるのではないだろうか。尤も、最後まで見るかどうかは不明なんだけども。

 深谷では去年、「深谷街バル」というイベントをやった由。「バル」というのは、飲み屋のことで「バー」の別形。スペイン、南欧あたりの言葉。店の名前としては「バール」という形になってることもある。「街バル」は町全体を飲み屋として見立てて、共通のチケットを買い、飲み歩こう、というイベント。秋田でも、本荘あたりでやったりしている。
 で、深谷でのイベントの名前が「深谷ててて」。正確には「深谷食べ歩い飲んでっ」らしいが、おそらく驚いたときの「ててて」をひっかけてあるんじゃないかな、と思う。

 スタレビの今後のツアーについては未定である。
 当然、行きたいとは思っているが、仕事の状況がどうなってるものかまったく予想がつかない。
 自分の会社に戻って二週間、新プロジェクトのための勉強中なせいもあるが、まだペースがつかめないでいる。




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