年明け一発目は「妄想ニホン料理」。12/14 の「婚活料理いただきます!の巻」。
対戦は、青森の
むつと、鳥取の
米子。
まずは むつ市の「
けいらん」。
そういや「むつ市」って名前も、なんか市町村合併で新しくできた市っぽい感じがするな、と思って調べてみたら、もとは大湊田名部市という名前で、1960 年にむつ市になったらしい。もちろん、2005 年の市町村合併で三町村を編入。その前は恐山に飛び地があったんだそうだ (
Wikipedia)。
下北名産センターが写って、ねぶたがあるのに驚く。下北でねぶた? まさか、秋田の県南できりたんぽみたいな話? と思って調べたら、百年以上の歴史があるれっきとした地元の祭りらしい。
で、「
けいらん」。ヒントは以下の通り。
1.
けいらんという名だが、卵は使わない
2. 昔、夜酒盛の時に若い女性が意中の男性のために作った
3. 結婚式には欠かせない
例によって、まったくヒントになっていない。卵を使わない、ということがわかるだけ。
なお「夜酒盛」は「
よじゃかもり」と読む。
これを「
作ってけさまい」というわけだ。「
〜さまい」という語尾については、下北名産センターのトップにある「下北半島に
来さまい!」でも見られる。
受けて立つのは、米子の居酒屋の料理人。
結婚式と言えばタイ、ということで、タイのすり身で団子を作り、その中にカボチャのペーストを入れて蒸す。蒸しあがっての艶はまさに卵、カボチャが黄身。
これを鍋にする。旨そう。
あと、境港の食堂の人達もチャレンジ。
店の名前は「
がんちゃ屋」というのだが、これはカニのことらしい。
男性が、やたらと「夜に効く」を連発するのに苦笑い。
漁港なので、魚をふんだんに使った押し寿司を考案。なるほど、結婚式だもんね。
アカヒラ (カンパチ)、
オトク (カジカ) などのご当地名称が登場する。
正解は、もち米を粉にして練って団子を作り、中にアンコを入れて蒸す。
それを、イワシの焼き干の出しにしょうゆで味をつけた、冷たい汁で食う。
これと、夜酒盛で男を落とすために、というのとがどうつながるか。
Wikipedia の
記事に、「米の取れない時代においては祝い品として重宝され」とある。ここがポイントのような気がする。そこから結婚と結び付けられたのではないだろうか。
「
まるごと青森」の
記事に、
けいらんは必ず二つずつ入れる、なんてことも書いてあるのだが、そこからちょっと下がかった想像をすることもできる (外れてると思うけど)。
下北の料理として紹介されているが、実は岩手や秋田の鹿角 (南部藩領) でもあるらしい。
さて、攻守交替で、鳥取の「
いただき」。ヒントは以下。
1. お祭りなどで近所からふるまわれる
2. 大山のいただきに似ている
3.
がいな=大きい
材料に関する情報皆無。
エールの言葉は「
作ってごしな」。いかにも山陰な雰囲気。
下北名産センター チームは、こちらも海産物は豊富なので、それを使って具の異なる巻きずしをたくさん作って積み重ね、花の絵を描く、という芸術点狙いの一品。確かに、寿司だからお祝い事にはぴったり、一本ずつにばらせば近所にふるまうのも簡単である。
続いて、料理教室チームは、鳥取と言えば梨、と言って青果売り場に行ったのに、自分たちが青森だからリンゴで勝負、と方針変更。
リンゴと野菜を細かく切ってキンピラ風にし、白玉粉・米粉・青森のナガイモを使って記事を作り、中華まん風に仕上げた。これも見るからにうまそう。饅頭とお祝いは縁が深いし、これも分けやすい。時間がたっても蒸かしなおせばいいし。
正解は、大雑把に言えばいなり寿司みたいなもの。大きな油揚げを三角に切り、米と刻んだ野菜を詰めて、だし汁と砂糖でじっくりと煮込む。まぁ、「炊く」って言うんだろうけど。ヒントの通りで巨大、普通のおにぎりの 2〜3 倍ある。
シンプルで旨そう。
由来については、そのものずばりの「
鳥取県郷土料理 いただき」や「
食のみやこ 鳥取県」あたりが詳しい。
最後に、「
また来週もなんだかだ見てけ」「
そげそげ」って台詞があったんだけど、これはなんだろう。
南部と鳥取の方言を並べたのかなぁ。