Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜



第866夜

TNrevalation



 半年ぶりに東京へ遊びに行った。
 今回の目的は、西川貴博というドラマーの、50 歳記念ライブ。
 前から、いい音だ、とは思っていたのだが、田舎住まいなのでそう頻繁に聞く機会はない。元甲斐バンドの田中一郎などとも組んでいるので一遍、それを聞いてみたいと思っていたのだが、なかなかスケジュールが合わなかった。今回は金曜日。一日休むだけでいい、というわけでライブのチケットと飛行機のチケットをポチった。
 というのだけだとなんだか言い訳っぽく聞こえるので白状すると、この人の奥さんが浅香唯。ええ、そっち方面の話題です。今回のライブは、田中一郎らとともに浅香唯も出演する、というのでわざわざ仕事を休んだのである。おっさんのバンドだけではそんなことはしない。
 出演したのは四組。
 The KIDS は、西川が前にいたバンド。ちょっとフォークの雰囲気を感じさせて、シンプル。
 次が、田中一郎と白浜久。さすが大人の雰囲気。インストゥルメンタルがかっこよかった。白浜はベテランなだけにやっぱリフォークのにおいがある。
 その次が、face to ace. これは、元聖飢魔IIの ACE のユニット。ヘビメタの雰囲気は全くなく、ロックサウンドではあるがポップス風味もある。ただし MC はお笑い風味。
 要するにわかりやすい。すうっと入ってくる。年齢層が近いせいかなぁ。
 まぁ、浅香唯については言うまでもない、ってことで。
 ちょっと CD を探してみようかと思ったりしている。

 西川は大阪出身。田中一郎や The KIDS の桐明孝侍は福岡出身ってことで、MC に方言の話題がちらっと出た。
「手」「目」「胃」などの 1 モーラ語である。大阪では、これを「てぇ」「めぇ」「いぃ」とぃぅ風に 2 モーラにして発音する。確か、「手」「目」は上がるイントネーションだが、「胃」は下がっていた。全部で四つだったような気がするんだが忘れてしまった。「毛」だったか?

 で、なんでそうなるのか、という疑間があるのだが、それについての情報は Web では見つからなかった。こうなんだ、という紹介記事はたくさんあるのだが、その中に埋もれてしまってるんだろうと思う。
 Web は調査に向かないものになってきてるような気がする。『日本方言大辞典』が欲しいな、とか思ったり。

 あとは、『遠くでずっとそばにいる』を見た。
 これ秋田で先行公開されていて、初日の舞台挨拶も見たのだが、東京だとどんな感じかなぁ、と思って。
 平日の昼間なのに 10 人ほどが入っていたのは、さすがに都会だな、というところだが、それはおそらく「普通の映画」として受け止められている、ということなのではないか。秋田の観光映画ではない。
 なお、この映画は秋田弁がかけらも出てこない。原作もそう。パンフにちょっとはあるかと思ったが、皆無だったので、残念ながらここで取り上げることができなかった。
 秋田では上映期間が延長された由。喜ばしい限りである。これで長澤監督の作品がもっと評価されるといいな。『青空のゆくえ』のときは、初日なのに俺一人だったからな。

 往復は例によって ANA. 本当は 787 に乗りたいんだが、時間が合わない。
 機内誌の「
翼の王国」は、全国各地どころか世界各地の記事が載っているせいか、大概、なんかしらの形で方言に触れている。
 今回の 6 月号では、「沖縄ぬちぐすい紀行」が、沖縄の葉物野菜を紹介していた。
 まぁ、沖縄の産物の例にもれず「シマナー」という名前。からし菜のことだが、これを「チキナー」にする。「漬け菜」である。おにぎりをくるむ、とか書いてるから野沢菜みたいな使われ方なんだろうか。

 方言を離れると、北海道でのウニの記事がある。
 なんでも、日本にいるウニは 160 種もあるのだが、そのうち、食べられるのは 6 種類だけなんだとか。へぇぇ。

「二度目の」には、「香港コーヒー」なるものが紹介されている。
 紅茶で淹れるコーヒー、らしい。ちょっと興味がある。
 が、胃ぃの弱い俺が飲んでいいものなのだろうか、という気はちょっとする。日常的に飲もうとは思ってないけど。紅茶のストックないし。

 今年の上京予定は、10 月にゴダイゴ日比谷野音でライブをやるので、それが予約済み。
 その翌週に情報処理技術者試験があり、さらに翌々週にはピアノの発表会があり、と去年同様、秋口からまたプライベートが忙しくなる見込み。




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