先週、チラっとふれた
矢島のヒルクライム。
あ、自転車のレースのことである。これは“hill”を“climb”するもので、山の中を走るクロスカントリーと違って舗装道路ではあるが、登る一方のコースを走る。一般道を使うので、やむをえず下りになる部分もあるが、基本的に登りのみ。矢島の大会で言えば、全行程 26km 中、下りは 3km くらいしかない。
有名な大会で全国から人が集まってくる。今回も、表彰式のときに、飛び賞の発表がいつまでも終わらねぇなぁ、と思っていたのだが、後で聞いたら 1,400 人を超える参加者だったらしい。選手でそれだけってことは、一緒に来た友人や家族も含めれば、4〜5,000 人くらいいたのかもしれないなぁ。
スタート前に矢島駅前の商店街をパレードするのだが、町の人たちが応援に出てくれて、毎度の事ながらありがたいことである。今年なんぞはオリンピックも開催中だというのに。
そう言えば、商店街の中に、明治か大正かって雰囲気の建物がいくつかあった。古いからか立ち入り禁止風ではあったのだが、あれは何だろう。なかなかよさげな雰囲気であった。
さて、一通り終了して売店のテントによってみた。まあ、大方はけてしまっていて、おばあちゃんたちが売っていたリンゴジュースに目をつけてあったのだが、それもなくなっていたのが残念。
あったのは、酒とかお菓子とか箱に入ったもので、まあ腐敗を心配しなくていいから大量に用意できる、ってことなのかもしれないが、なんせ、来場者の大半は県外の人なので、飛ぶように売れていた。
本来なら県内から来た奴はそれを大人しく見守っているべきなのかもしれないが、なんか手ぶらで帰るのも悔しいので、クッキーを買ってみた。
『
はじめての秋田弁』『
あきたをおしえて!!』の
こばやしたけし氏のイラストと秋田弁が入った奴。
*1



こんな感じで、キャラも考えた組み合わせになっているようである。全部で十枚なのに「
んた」が三枚も入っているのは、買った人間が無精者だというのに合わせてあるのだろうか。
クッキーに描かれている秋田弁は 8 種限定だが、パッケージには結構な数の秋田弁が印刷されている。
「
ひゃっけー」は、「
しゃっけ」「
はっけ」などとも言うが、「冷たい」ということ。
これは「冷たい」とイコールではなく、人の態度や性格については使えない。
ゴール地点の祓川
(はらいかわ) ではボランティアの人たちが冷たい水やスイカをふるまってくれていたのだが、これなんかはまさに「
ひゃっけー」で、今年は、準備をしている朝 5 時の段階から既に 25 度とえらく暑かったので、非常にうれしかった。
こういうときに口をつくのが「
こでぇらいね」。解説の必要はなかろう。
「
んめなが」は、おそらく「旨いのか」であろう。
祓川で食べるスイカは世界一旨い。ハンガーノック (エネルギーを使い切って動けなくなる状態) に近い選手達はこれをまるでシュレッダーのような勢いで食いまくるので、おばちゃんたちもものすごい勢いで切っていくことになる。
最近、やっと体力がついてきたのか(いや、自転車は十年以上やってるのだが)、脚を攣ったり、ゴールした途端にへたりこんだりすることもなくなったが、それでも疲れてるのは間違いない。中には「
ながまっ」たり、「
ねぷかぎ」こいたりしている人もいる。
クロスカントリーは周回レースだからスタートとゴールが同一地点だが、ヒルクライムはスタートとゴールが遠く離れている。終わったら戻らなければならないのだが、山なのでルートがそういくつもあるわけではなく、来た道を戻ることになる。ということは、全員がゴールするまでは帰れない、ということで、トップでゴールした選手などは二時間近くも待つことになる。居眠りしたくなるのも当然である。
表彰式は矢島駅前の日清館という施設の講堂で行われる。遠隔地の人などはレースが終わった途端、帰路についたりするので、5,000 人全員が入るわけではないが、それでもすごい密度である。それに、延々続く成績発表など、何も知らずに連れてこられた子供達にとっては拷問に近い。というわけで、「
むつけ」たり、「
なぎべっちょ」かいたりする子供がいる。まあ、お気の毒に、という感じ。
この大会では毎年、「最年長完走者賞」というのが設定される。今年は「
どでした」ことに、なんと 79 歳。「
何したど!」って感じである。それでいて俺よりずっと早い。恐るべし。
受付は 7:30 までなので、早起きの必要がある。例年 3 時起きなのだが、だからって急に夜 7 時に寝られるわけがない。暑いこともあって、相当に睡眠不足となる。それでさらにレースで疲れるわけなので、今年は翌日の月曜に休みを取った。
これでゆっくり寝てられる、と思いきや、熱帯夜となってしまって安眠なんかできやしない。うつらうつらしつつ 30 分おきに目が覚めて、もう 5 時頃には暑くなり始めて寝てられなくなり、結局、いつもより早い時間に起床してしまった。
まあ、午後 3 時頃に沈没して昼寝はしたけどね。休んでよかった。