Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜



第785夜

はるみー!



 久しぶりに「秘密のケンミン SHOW」を見た。
 東京一郎が秋田に転勤してきたからである。あっという間にいなくなったが。
 以前のように、一般人が他所の地域をけなすシーンはなかったが、芸能人がやっていた。民放っていうところは、人をけなしてないといられない体質の持ち主なんだろうか。
 まぁ、だからと言って、「なるほどなるほど」ばかりでは番組としてピリっとしない、ということは言えるだろう。その匙加減が、けなす方向に行ってるのが民放のバラエティ、と。

 各地の食い物が紹介されていた。山梨で田螺、山形のむきそば、静岡の餡かけチャーハン。どれも旨そうだ。特にチャーハン。丼系で、食ったらすぐ仕事しろって感じ、という西川きよしのコメントは面白かった。
 人は食については保守的なものなんだそうである。だから、田螺食うの? ってびっくりする気持ちはわからないことはないが、だからってケチつけすぎである。
つぶ」という呼び方をするらしいが、Wikipedia によれば「つぶ」は俗称で、正式にはそういう種類の貝はないんだそうである。「かたつむり」はもちろん関連する語だし、頭の「つむじ」、丸いことを示す「つぶら」などもつながっているらしい。

「ケンミンの見抜き方」、おそらくいわゆる「きづかない方言」の話なんだろうと思う。
 宮崎の綱引きの掛け声「エイエイエイサー」はまだしも、「アワティーハーティー」は意味はわからなくても音の響きだけで沖縄だってわかる様な気がする。
 後者は、“heart”とからめた民間語源説とかないかと思って調べてみたが、見当たらなかった。
 勿論、「慌てる」とつながった語ではあるが、意味としては「急ぐ」であって、「慌てる」とはちょっと違う。
 あのバーテン、「相棒」の組対部の人だよね。

 さて、「辞令は突然に」。
 奥さんがいつのまにか女子アナということになっており、京一郎の転勤に合わせて秋田放送に二週間だけ入社する。
 残念ながら、ここには言葉の話題はなかったので、無粋を承知で、無責任に細かいツッコミを入れて行こうと思う。
 東夫妻が秋田空港に到着。京一郎が、すれちがった美人に見惚れるシーンがある。その美人、カートひきずって到着ゲート方向に進んでいたが、どこに行こうとしてたんだろう。
 ちゃんぽん屋の「チャイナタウン」。俺の近所だが、あそこは「中心街」か? まぁ、秋田駅から車で 10 分もかからないけど。
 所在地は「卸町」というところで、これから想像してもらうと分かるが、複数の企業を一箇所に集積する目的で開発した地域。ってことは、中心部じゃないよねぇ。
 その日の内に仕事、はいいとして、場所が大館。秋田空港と大館市は直線で 75km、11 時開店のチャイナタウンでちゃんぽん食って、日の高いうちに大館で仕事、はありえねぇ。
 そうだ、言葉の話一つ。
 曲げわっぱは、秋田杉を薄く切って、煮沸してやわらかくした上で、型にまきつける、という工程で作成される。その真ん中の工程を「炊き上げる」と言っていたが、「煮る」ことを「炊く」というのは西日本の表現のはずで、秋田辺りでは「炊く」はご飯くらいにしか使わない。読売テレビ製作だから?
 俺は、甘い炊き込みご飯は勘弁して欲しいクチである。もちろん、トマトにもかけない。塩もマヨネーズもかけないけど。

 酒に強い弱いは遺伝子型で決まるらしい。ここに発見した教授へのインタビューがある。酒に弱い遺伝子型が後から生まれたとは知らなかった。ってことは、酒に強い奴は原始的なのか。
 東京国税局にも記事があるが、酒量と酔った状態との表が、俺の様子と合わない。俺、やっぱり強いほうらしい。

 後編。
「激辛」のぼだっこ (塩鮭の切り身)。
 こんなのもある。
   
 病気になりたくないので普段は買わない。これも塩抜きしてから焼いた。
 で、はるみが、ABS に出社。
 例えば、修学旅行の CM (生徒達の消息を知らせるスポット) とかとくとくと説明していたが、ABS のアナウンサー 12 人のうち、秋田ネイティブは 4 人だけである。いや、別にケチをつけているのではない。どこの地方局もそんなもののはずである。
 山菜の瓶詰めは、俺ももらうことがある。正確に言えば、実家でもらった奴のおこぼれだが。
 前編で、漬物樽のことが話題になっていたが、山菜の瓶詰めを作るための瓶も D.I.Y. ショップに行くと売られている。
 今なら、ちょっとした容器は百均ショップにいけば選び放題だが、そういう瓶があるから、秋田では前から割と困らなかった。

 ケンミンスターは、前編が藤あや子、後編が加藤夏希
 完全に婚期を逸した俺に、「秋田出身でオタクで美人、お前には加藤夏希がぴったりだ」と言ってくれた人がいるのだが、その後、進展はない。
 東はるみ役の黛英里佳もいいなぁ。「きょういちろうさぁん」という時の声音は結構、クる。




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