青森 | ありがとうごす | ググっても用例は 45 件しかなく、その中には、この箸袋のことを取り上げた記事も含まれる。いくつか見てみたが、俚諺形ではなく、青森と関係ない人による、今風な省略とおぼしき使われ方も散見される。 |
秋田 | おおきに | まぁ確かに、『秋田のことば (秋田県教育委員会編、無明舎出版)』にも『語源探求 秋田方言辞典 (中山健、秋田協同書籍)』にも「おおぎに」の形で載ってはいる。「なんもだー」と返すのが普通のやり取りだろうか。 これは、大阪は勿論、愛知・福井・佐賀・宮崎のところにも書かれている。 |
福島 | してもらって | 特異な形。目の前にいるんだから、彼に聞けば良かったんだが、別の話題で盛り上がっていたので、ちょっと遠慮してしまった。ただ、全国大阪弁普及協会に、「磐城や岩代で『たいへん』『してもらって』とあるので、間違いというわけでもなさそうだが…。 |
岐阜 | うたてー | これはよくある形。古語で、「心が痛む、気の毒だ」という意味。お礼を言わなければならない状況というのは、大なり小なり相手に迷惑をかけていることになるわけだから。富山と石川のところには「きのどく」もある。 |
新潟 | ごちそうさまです | ググったがノイズが多すぎて裏が取れない。富山のところにもある。 |
石川 | ようした | これも 671 件と決して多くない。 |
鳥取 | ようこそ | 年配の人が使うらしい。 |
広島 | ありがとうあります | これも年配の人の表現だそうだ。 |
山口 | たえがとうございます | ものすごく仰々しく聞えるが、わからんことはない。ただ、用例は 8 件で、すべてこの箸袋の紹介。 |
徳島・高知 | たまるか | これはどうやら、「ありがとう」ではなく、強調の副詞のようだ。「ありがとう」に絡めるなら、「どうも」「まことに」あたりか。高知だと、驚いたときの間投詞らしい。 |
熊本 | ちょうじょう | 「重畳」だろう。発想としては「おおきに」も一緒かもしれないが、愛媛・島根・大分とのころにある「だんだん」と同じで、「重ね重ね」という言葉で感謝を示す地域は多い。 |
宮古島 | たんでぃがーたんでぃ | なんでかしらんが、宮古島が別扱い。「たんでぃ」は「頼んで」なのだそうだが、これが謝意を示す言葉になる。 |