Speak about Speech: Shuno の方言千夜一夜




第757夜

重い思いのダイエット



 こないだ職場の健康診断があった。

 いきなり逸れるが、「身体検査」って書きそうになった。これって、学校でやるものってイメージがある。俺だけかもしれないけど。近頃では大人にこれが適用されるのは政治の世界ってことになるかしらん。合格する人があまりに少ないってあたりは学校での身体検査とは違うようだが。

 話を戻す。
 実は、「身体検査」の前に「体重測定」って書きそうになった。そう、今日のお題は俺の体重。
 太ってるのかどうかを示す指数は色々あるが、ものすごく大雑把な、しかもおそらく大人にしか通用しない目安として、「身長の下二桁」というのがある。体重がこれを超えたら、色が黄色か赤かはともかく、とりあえず信号点灯であろう。そう、こういうことを書くということは肥えた超えたのである。
 主原因は何度も書いてきた残業攻勢で、夜中に帰ってきてから何か食ってすぐに寝るからこういうことになる。
 それではいかんと思って、夕方の休み時間 (普通はここで帰宅するんだ) にコンビニに出かけて何か買って食うことにしてたんだが、昼と違って皆が食事を取っているわけではないから匂いの出るものははばかられる、するといきおい、おにぎり・菓子パン・サンドイッチと、炭水化物メインのハイカロリー食ということになる。
 それだけならまだしも、食ったのが 18 時だとすれば、帰宅時刻の 24 時にはそんなものはとっくに消化済みである。ただいまおつかれさまでしたおやすみなさい、というわけにはいかない。いや、何回かやってはみたのだが、胃が弱いせいで空っぽだと痛くなってくるせいもあって、とてもじゃないが寝られない。
 で、食うものを変えたりしてみてはいたのだが、時すでに遅し。
 しょうがないので、去年やった「糖質カット ダイエット」を再開した。これは、糖質の王・炭水化物を取らない、というダイエットである。端的に言えば、米の飯を食わない。麦もアウトだが、イモ類もアウトである。細かいことを言い出すと、アレはダメでコレはダメじゃないの? と頭が混乱してくるが、これも大雑把な話で、「酒が作れる作物はダメ」と理解している。*1
 が、今のところ減っていない。減り方が鈍い、とかではなく、減っている傾向が見えない。
 ご飯の中の炭水化物を茶碗一杯で大雑把に 50g と見ると、俺が普通の食事をとった場合、一日の炭水化物摂取量は 400g を肥える超えるのだが、今は 100g 未満になっているはず。
 でも体重が減らなかった。
 糖質カットは糖尿病の人がやる食餌療法だが、その場合は数十g を目指すらしい。そこまでやるべきかとも思ったが、血糖値に異常がないのにそこまでやるのは「過激なダイエット」になりはしないかと躊躇している。

 前に、「体重 AND 方言」とか「肥満 AND 方言」でググってみたことがあるが、まぁヒットするわけがない。体重に関する文章と方言に関する文章がたまたま同居しているブログなどのページがヒットするだけである。
 が、「たんぱく質」ではヒットしたのでびっくりした。
 国立遺伝学研究所の「遺伝暗号(コドン)使用の種による多様性」という論文。
 遺伝子を構成する A (アデニン)、C (シトシン)、G (グアニン)、U (ウラシル) の並び方には生物種によって一定のパターンがあり、それを「方言」と呼んでいるらしい (理解に自信ないな…)。
 で、この論文で面白いのは、その「方言」の差が大きいことを「方言がきつい」と表現しているところ。「方言」という語を借りるだけでなく、方言に関する言い回しまで一緒に借りているところは注目に値すると思う。
 こういう借用はほかの分野でも行われている様な気がするが、どうやって探せばいいのか、今のところ、見当がつかない。
 SQL (データベース検索言語) も「方言」が多い分野だが、これについて「訛り」という表現はあるようだ。ただ、論文という形では見つけられなかった。

「トプフェン」というお菓子があるらしい。牛乳のたんぱく質成分だけを集めて作ったチーズらしいが、ウィーンの方言だそうである。
「オーストリアの方言」って書いてる記事がいくつかあって、なんじゃそりゃ、と思った。妙な言い回しである。「『さねね』は日本の方言である」って、おかしいよね。まさか、オーストリアのドイツ語を方言とみなした上での表現ではあるまい。

 贅肉よりも筋肉の方が重いそうである。ということは、贅肉が減って筋肉質になると一時的に体重は増えるはずである。*2
 が、俺の体重が減らないのがそのせいだとすれば、体脂肪率は下がるはず。そうならないところを見ると、やっぱり今回の糖質カットは奏効していない、と考えざるを得ない。
 まっとうに考えれば、体動かせよ、ってことになるのだが、基本的に自転車通勤、オフィスまでは階段、風呂の前に腹筋とスクワット、ということを続けているので、日常生活にはもう改善の余地はない。あとは、早起きして自転車にでも乗れ、となるかもしれないが、それは、ただでさえ少ない睡眠時間をさらに削れ、ということで、健康を害する虞が大いにあるので、容れられない。
 つまり、現在の仕事が諸悪の根源、ということになる。




*1
 米、麦、イモ、トウモロコシとどれも酒の原料となる。
 ソバの酒もある。健康面で引き合いに出されることの多い食い物だが、こと糖質という点で言うと、ソバは避けるべきものの上位に来る。ウドンは小麦粉なので言うまでもない。
 健康といえば果物だが、同様に要注意。糖質から離れても、果物は高カロリー。果物が奨励されるのは本来は朝で、夜はむしろ控えめにするべきである。
 酒そのもので言うと、蒸留酒は OK なので、バーボンもソバ焼酎もブランデーも飲んでよい。 (
)

*2
 筋肉は維持するために消費するエネルギーが多いので、さらに筋肉量が増えると、むしろ体重は減ってくる。スポーツ選手の域にまで達するとまた話は違うが。 (
)





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