大阪に行ったときの話、つづき。
地下鉄の印象。
駅に近づくと、駅名に続いて近隣店舗の宣伝が流れるのは、地下鉄というより、路線バスという感じ。そこここに貼ってある、
宝塚大劇場の宣伝が、ここが関西であることを思い出させる。
駅名のアナウンスは公のものなので、大概は標準語的になる。
で、地名の読み方は、その地域特有と言うより固有のものなので、「方言」と呼ぶのは問題があるわけだが、「中津」が「
なかつ」ではなく「
なかつ」と頭高だったのはちと意外。まぁ、「意外」というのは誤りで、それが正しいわけなんだろうけど。
「緑地公園」の「
く」が有声音だったのはさすが大阪という感じ。
交通機関で方言を拾いたかったら、本当はタクシーにでも乗るべきなんだろうけどね。金がもったいないので。
秋田から来た、って言ったらサービスしてもらえたかもしれんな。
帰りの朝は、伊丹空港でベーグルサンド。セットで合わせるドリンクはもちろんミックスジュースだ。
セットを持ってきたおねえちゃんが言う。
おそろいでしょうか
よしよし。ここも「カタカナ系」の店だが、やっぱりイントネーションというのは抑えにくいものなのであろう。
すべての行程が順調。荷物検査場に向かったのは離陸の 30 分前。模範的な乗客だな、と思いながらセンサーにカードをかざしたら警告音が鳴って、カウンターに行け、と表示。
なんのこっちゃ、と思いながらカウンターに行ったところ、機材変更の都合で離陸が遅れる、お前は羽田で乗り継ぎということになっているが、それが間に合わない可能性がある、ついては、
JAL で秋田空港への直行便があるから、それに乗り換えろ、と言う。
「はい?」と杉下右京のようなことを言ってたが、次の言葉を聞いて驚いた。その分の運賃は出す。
なるほど。機材変更は
ANA の都合である。そのせいで乗継ができないんだとすれば、その分は ANA が補填しなければならないわけだ。
だが、金額が凄い。伊丹−秋田のチケットを当日購入するわけなので、割引は一切ない。\35,200 になる。
一方、俺がこのパックのために払ったのは \42,500 なのである。どういう収益構造になっているんだ、と聞きたくなってしまった。
マイレージやポイントの類は、少数のカードに集中させて貯めるのが鉄則だから、ANA につくはずだったマイレージが、普段は使わない JAL についてしまうのはもったいないのだが、んなことを言ってる場合でもないので、ありがたく \35,200 を頂き、JAL のカウンターに行ってチケットを買った。
一時間ほど時間が余った。だが、秋田空港への到着時間はさほど変わらない。乗り継ぎをする、ってのはそういうことなのである。その間、伊丹空港を探検することにした。
展望台に出ると、若い女性達がカメラを持って飛行機を映そうとしている。
「鉄女 (鉄道ファンの女性)」「歴女 (歴史ものファンの女性)」という言葉があるくらいだし、飛行機の好きな女性もいるか、と思って見てたが、それにしては数が多い。男だって、飛行機が好きで空港に写真を撮りにくる人は、全体から見たら少数派のはず。それが十数人もいるのだから驚く。
それと、よく見ると、彼女達が持っているのはカメラつきケータイであったり、レンズつきフィルムであったりする。それは、マニアの持ち物でない。なんか変。
疑問は数分後に解消した。
横に丸いものが並んだ飛行機がアプローチしてきた。着陸したのでよく見ると、人の顔だった。
今人気の男性アイドルグループと JAL が
タイアップした飛行機。彼女達は、そのグループのファンで、その飛行機を撮影しに来たのだった。
残念なことに、そのジェットはその展望台から離れたゲートに向かっていった。飛行機マニアであれば、どこに着陸するのか、映せるポイントはどこかまで調べたであろうに、と思ったことであった。
俺も男の子の端くれ、というよりは、なれの果てなので、飛行機と空港は好きである。
飛行中にバタバタと動くエルロンやフラップやスラットを見ているとワクワクする。
その写真を撮ってみたいものだ、と前から思っていたのだが、ご存知の通り、飛行機の内部ではデジタル機器は使えない。巡航中ならいいが、巡航中にはそのパーツは動かない。見てて面白いのは上昇中と降下中だが、それをケータイのカメラやデジタルカメラで撮影することはできないわけだ。
で、思い出したのが、そのレンズつきフィルム。これなら文句あるまい、ということで購入、今回、わざわざ翼近くの席を予約して撮影に及んだ。
・秋田から羽田へ |
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降下中 | 着陸のため旋回中 | 着陸直後 |
・羽田から伊丹へ |
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滑走路へ移動中。 | 上昇中。 翼がたわんでいるのが解る。 |
・伊丹から秋田へ |
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乗ってきた小型ジェット。 座席は横4列だから車2台分程度の幅しかないということになる。 |
レンズつきフィルムを使ったのは初めて。
デジカメにしろケータイにしろフラッシュを焚くかどうかの判断はオートで
*1、それに慣れてしまっているため、暗くてなんだか解らない写真も多かった。次の機会にはまたレンズつきフィルムを買ってってリトライしたいと思う。